蒼のほとりで書に溺れ。

アクセスカウンタ

zoom RSS 『溺れる市民』/島田雅彦 △

<<   作成日時 : 2009/04/08 21:50   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

島田雅彦さんと言うと私的には、朝日新聞連載小説『徒然王子』なんですが、ちょっと違う傾向ですねぇ。
『溺れる市民』は、妄想に溺れる小市民たちの物語を列記した、妄想短編集である。

「妄想」と冠されると、ついつい自分の妄想癖に重ね合わせてしまって手に取った次第なのですが、ううむ〜でした。
いや・・・妄想なのは確かなんだけど、いろいろな欲が噴出してて、生々しくてですね。こういう妄想はちょっと苦手です。特に色欲系は、ダメでしたねぇ。
初級編の「あゆみちゃんのお母さん」ぐらいはまだなんとか・・・なんですが、中級編「オナニスト一輝の詩」になるともうダメ。カマトトぶるつもりはないんですが、ちょっとこれは・・・本気で読むのが、キツかったです。無理やり読み終えましたが、うぇぇ〜って感じ。

逆に上級編の「私が岩石だった頃」「燃えつきたユリシーズ」なんかは、深いなぁ〜と思いましたね。
「私が岩石だった頃」の大学教授が、悪魔のような女に溺れてゆく姿は共感は出来ないものの、その執着心の強さは理解できるし。開き直りが逆にすがすがしいというか。
自分が岩石だった(母の子宮ですらなくバクテリアや岩石だった頃に戻るほどの)頃に帰るという、女との関係の原始的な思い。そこまで行けないけど、そういうのもアリかな〜と。

小市民の妄想って、小さいよな(笑)。広がる欲望、とはいえ、個人の周辺レベルでちっちゃいんだよね。そのちっちゃさが、なんとも微笑ましいよな〜。いや、ドロドロで受け入れがたい妄想もあるんだけど、だけど結局「あははは・・・」で済んでしまうような、スケールの小ささ。ある意味、こういう妄想小説も悪くないのかも知れない。

(2009.04.07 読了)

溺れる市民
楽天ブックス
著者:島田雅彦出版社:河出書房新社サイズ:単行本ページ数:193p発行年月:2004年10月この著者


楽天市場 by ウェブリブログ



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『溺れる市民』/島田雅彦 △ 蒼のほとりで書に溺れ。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる