蒼のほとりで書に溺れ。

アクセスカウンタ

zoom RSS 『キケン』/有川浩 ◎

<<   作成日時 : 2010/07/12 20:43   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 10 / コメント 15

ベタ甘ラブロマじゃないのにッ!
読み始めてすぐに、白旗を盛ッ大に!振り回したくなりました。
いやぁもう、ホント有川浩さんだったら、どんな作品でもいいのか、お前は〜!と突っ込まれそうだけど。
タイトル通り『キケン』な【機械制御研究部】に、もうメロメロでした(笑)。
え〜と、いつものことですが、ここから先は水無月・Rの無法地帯&大長文&ネタバレあり、が始まりますんで、お付き合い頂ける心の広〜い方だけ、どうぞ〜(笑)。

あの頃、確かにホントにアホだった(笑)。無駄にしょうもないことに全力投球してた、大学時代のサークルを思い出しました。地味系完全文系大学・男女共学だったけど、サークルは全力でバカな事をやってました。
楽しかった。無意味なまでにバカ全開だったけど、それでも。

本作のいいところは、【機研】の現在進行形じゃないところ、でしたね。私的に。
一番最後に、語り手が今の【機研】は自分たちのものじゃないけど、あの時代はなくなったんじゃない、宝物になったんだ、ってフレーズが、とても沁みました。
かつてあの頃、輝いていた自分たちの時代、という郷愁。でも、郷愁だけでは終わらない、今の自分たちもきちんと存在する。誰も、過去の思い出に縋って燻ぶってなんか、いない。

いやぁ・・・ホント読んでて、すごく楽しかった。上野&大神率いる【機研】の日々が、もちろん私の学生時代と比べてもケタ違いに、楽しい。
皆、自分の持てる力を尽くして、適材適所で大活躍する。バカやってるけど、至極まっとうだなぁと感じ、非常に好感を持てるのである。
目線はすでに、学食のオバちゃん(笑)。
【機研】の子の定食は、こっそりカラアゲが1個多くて、「みんな頑張りなよ、オバちゃん応援してるからね」的な。
いや、最初はさ、【機研】でマネージャー要らんかなぁ、女子扱い一切いらんから・・・と思ってたんだけど、彼らマネージャー要らないもん。ちゃんと自分たちで切り盛り出来てるもんね。お金のことも、部活動計画のことも。
それに、有川さんも「あとがき」
〜〜全開状態の【機研】を女子は直に観測することができません。〜〜 (本文より引用)
て書いてましたが、ホントそうだと思います。
なので、私の立ち位置は学食のオバちゃんで・・・(←そういう話じゃない)。

しかし、ホント、どの話も面白くて、ぎゃはぎゃは笑ってしまいました。
なんていうかもう、すんごいリアル。お互いに会話がポンポンはずみ、子供みたいな張り合いであっけなくエスカレートしちゃうところとか、悪意のない悪ノリで周りを巻き込んじゃうところとか、「ある!ある!」の連続。
最初は、元山にトホホの香りを嗅ぎつけてウホウホしてたんですが、途中から「お店の子」がどんどんシッカリしてきちゃって、トホホ萌えというよりは「元山、ツッコミ役&ストッパー役、頑張れ〜!」っていう応援になりました。うん、でもこういうキャラ好きだ。周りがぶっちぎっちゃってるときに、ブレーキ役ができるのは貴重な存在だもの。

表紙の漫画見て、〈上野と大神が1回生の時代〉の物語もあるのかな〜と思ったら、そうじゃないという(笑)。それはもう、伝説のレベルに達した(たった1年前だけどね)噂話として、学校内に尾鰭がついて流布してただろうし、多分元山や池谷たちは直接詳しい話を聞いたんだと思う。それを踏まえて、この先輩たちについていくと決めて、一緒に活動していったんだから、元山たち後輩もかなりな大物だと思うよ、私は(笑)。

そんな皆が、全力で頑張ってて、しかも歯を食いしばったりしながらも、すっごく楽しそうにやってるのを読んでると、すごく元気が出る。
なんか、いいよ〜こういうの。

第1話「部長・上野直也という男」
元山&池谷が【機研】と出会い、全盛期の幕開けたる〈クラブ説明会での爆発炎上〉という大デモンストレーションが行われた。
第2話「副部長・大神宏明の悲劇」
大魔神と呼ばれた男に、お嬢様大学の彼女ができたが、その顛末は。
第3話「三倍にしろ!−前編−」
学祭屋台のレベルを超えたラーメン屋「らぁめんキケン」の準備話。「お店の子」こと元山、頑張る。
第4話「三倍にしろ!−後編−」
伝説の味を初日からフル稼働させた「らぁめんキケン」、大爆走。横槍入るもなんのその、ユナ・ボマー大活躍(笑)。
第5話「勝たんまでも負けん!」
県主催のロボット相撲大会に出場した【機研】。〈自爆〉はあれですか、ガ○ダムネタですか?!
最終話「落ち着け。俺たちは今、」
元山たちにも、後輩ができる。1回生VS2回生の悪ノリから始まった空気銃作成合戦が果てるのはいつか?上野と大神のぎりぎりラインを何とか踏みとどまった【機研】後輩たち。
そして語り手は妻とともに、大学祭へと足を踏み入れる。

あ〜!全然だめです、あの面白さは、こんな要約じゃ伝わるわけがないっ!
とってもテンポが良く、物事も怒涛の勢いで進んで行くんで、全部を拾ってあらすじ書くなんて無理!

最後の黒板のインパクト。うう〜、これにはホント、泣かされた。アレは・・・ちょっと反則だよぅ〜。なんか、黄金期健在!みんな仲間だぜ!って・・・ねぇ。
そしてそのあとに続く元山とその妻の会話が、じんわりと胸に迫って来る。
是非、読んでください。この良さは、読まないと判らない。
バカバカしいことに全力で取り組み、無駄に激しく労力を割く、あの楽しさは。
そんなバカな事をやったことがある人も。まだやったことがない人も。
これからやろうと、待ち構えてる人も。
やる気はなかったけど触発されちゃいそうな人も。
是非、【機研】の皆の黄金期を読んで欲しい。読んで、「ああ、バカだな、いいよな、こういうの」って思って欲しい。
心から、そう思います。

・・・相変わらず、全然物語の中身に触れてないという(笑)。
まあいいや、誰も私のレビューに中身は求めていないから〜♪

もちろん、キャラの濃い上野やそのストッパー役として背後にそびえ立つ大魔神・大神の存在も楽しいんだけどやっぱり、内心&実際のツッコミ役な元山が素晴らしいです。
トホホじゃないけど、ややその香りもしつつ、でもしっかり者で(周りがはっちゃけてるから余計に)頑張ってるところが好感度高いですね。
冷静で肝の据わった池谷も、その他のメンバーも、ホントにいい味出してる、それぞれに。
目線が学食のオバちゃんなんで(笑)、おおらかな目で見守る大いなる母性愛で楽しませて頂きました(^_^;)。
そうだわ〜、「伝説の味」ラーメン、食べてみたいな、学食のオバちゃんとしては(←まだ引っ張るか)。

どこかで、有川さんのダンナさんは理系、というのを聞いたことがある気がするんですが(でも全然情報ソースが出て来ないから私の妄想かも)、元山のモデルはダンナ様だったらいいなぁ、なんて思ってしまうのですよ。そしてもちろん、その話を面白がって聞いて(取材して)るのは有川さん、と勝手に脳内変換。
より、物語を楽しめてしまいました。
有川さん、男子しか踏み込めない【キケン】の世界のレポート、ありがとうございましたッ!

(2010.07.10 読了)

キケン
楽天ブックス
有川浩新潮社この著者の新着メールを登録する発行年月:2010年01月登録情報サイズ:単行本ページ数:


楽天市場 by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(10件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
キケン 有川浩
キケンクチコミを見る オススメ! ネタバレありです 第1話「部長・上野直也という男」 成南電気工科大学の1回生である元山と池谷は1枚の張り紙を見ていた。サークルの勧誘のポスターで、名前は機会制御研究部。先輩らしき人間に部室へ連れて行かれ、2人は入部する事.... ...続きを見る
苗坊の徒然日記
2010/07/12 22:44
キケン
 有川 浩 2010 新潮社 あー、面白かった。素直にそんな気持ちで本を閉じた。ほんと、楽しい。わくわくどきどきする感じがいっぱい。早く最後まで読みたいけれど、最後になると読み終えるのがもったいないぐらい。最後の仕掛けは、これをやっちゃうって、小説としてどうよ? ずるくない??と思いながらも、うるっとなった。語り手は誰なのか、わかってはいたけれども、こういう明かし方ってずるいと思う。そもそも、表紙からずるいっちゃずるいだけれども。 有川さんの言葉づかいは女の子としては時々乱暴なのが気になるが、主... ...続きを見る
香桑の読書室
2010/07/13 01:19
キケン(有川浩)
うわー楽しかったっ!とっても、とっても楽しかったぁーっ! ...続きを見る
Bookworm
2010/07/13 12:50
キケン / 有川浩
あー!純粋に楽しかった!楽しかった!楽しかった!本を閉じるのがもったいないと思えた1冊。涙が出るような感動とは程遠いけど、全力で楽しかった!(こればっかり) ...続きを見る
たかこの記憶領域
2010/07/13 22:47
「キケン」を読む
『キケン』有川浩/著(新潮社刊)キケンこういうバカやる連中がいる学校って、やっぱり「セイナン」だよね。(^-^)↑判る人だけ判ってくださいw本ブログ勝手に推奨作家、有川浩さ... ...続きを見る
怪鳥の【ちょ〜『鈍速』飛行日誌】
2010/07/14 00:19
「キケン」 有川浩
キケン新潮社 2010-01-21売り上げランキング : 417Amazonで詳しく見る by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。 ...続きを見る
今日何読んだ?どうだった??
2010/07/15 21:51
「キケン」有川浩
キケンクチコミを見る ...続きを見る
本のある生活
2010/07/16 20:41
【キケン】 有川浩 著
必要もないのに毎日のように、うっかりすると休みの日まで部室に入り浸っていたあの頃・・・  まずは来訪記念にどうかひとつ!  人気blogランキング【あらすじ】成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語・・・青春、どっ、、、ストライク、な本。この本は、物語の感想を書くものではないな。本を読みながら、自分の思い出の世界に浸るものだと思... ...続きを見る
じゅずじの旦那
2010/08/19 10:04
キケン【67】
キケン(2010/01/21)有川 浩商品詳細を見る ...続きを見る
サイとはいかが?
2011/02/04 23:13
部の仲間たちと
小説「キケン」を読みました。 ...続きを見る
笑う学生の生活
2011/09/27 23:53

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんわ^^
面白かったです!
私は思いっきり文型人間なので、理系の大学の中を垣間見たようでした^^;
面白かったです。
何だかみんなが一生懸命青春を謳歌しているみたいで、羨ましかったです。
黒板にはやられました^^;卑怯です!
泣いちゃいましたよ〜
苗坊
2010/07/12 23:26
苗坊さん、ありがとうございます(^^)。
なんかもう、すっごい盛り上がってますもんねぇ。
ホント、こんなことに全力投球(笑)っていうことでも、なんだかすごくいい感じです。
鳥ガラに対して「サー!」とか「勝たんまでも負けん!」とか、おか持ち自転車作成とか、すんばらしかったです。
そして黒板には、泣かされました…ホント。
水無月・R
2010/07/12 23:45
こんばんは☆
はいはいはーいっ。私も、学食のオバチャンになりたいです! 雇ってください〜っ。(笑)
ばかばかしいことに全力で取り組めるのは、若さの特権ですよね。
読んでいる間、楽しくってしょうがなかったです。
ものすごく青春を感じました。
そして、何度も何度も読み返しました。
香桑
2010/07/13 01:24
香桑さん、ありがとうございます(^^)。
では、二人で成南大学の学食に雇ってもらいに行きましょう!(笑)

なんというか、この無駄なパワーがいいんですよね♪青春ですよね〜!
本当に楽しかったです。
水無月・R
2010/07/13 22:17
こんばんは〜。
はじけてますね!水無月・Rさん!!
学食のおばちゃんっていうのもアリですねぇ。私は実は仕事が大学職員なので、顧問?学生課?の気分で読んでました(笑)
でもやっぱりおバカな男子の世界ですね。楽しませてもらってありがとう〜!有川さん!!です。
たかこ
2010/07/13 22:49
たかこさん、ありがとうございます(^^)。
有川作品で、リミッターが外れないわけがない、水無月・Rでございます(笑)。
うわ〜、たかこさん大学の職員さんなんですね!
リアル【機研】と出会えるかもしれませんねぇ(笑)。
あ〜でも、【機研】は、外から見てるから面白いのかも・・・。かかわったら、大変・・・かな(^_^;)。
水無月・R
2010/07/13 23:14
TBありがとうございます。
こちらからもお返ししますね。
理系の大学は、キケンなものがたくさんその辺に転がっているものですが、ここまでの伝説を残すモノはそういないですよw
でも、キケンの連中と一緒に過ごしてみたいと思ったりも・・・・・_(^^;)ゞ
白い怪鳥
2010/07/14 00:19
あ!私も学食のおばちゃん希望です!私はコロッケをおまけしちゃおうっと(笑)
ぶはぶは大笑いしながらの読書でしたね〜!本当に楽しかった♪
すずな
2010/07/14 12:52
>白い怪鳥さん、ありがとうございます(^^)。
えぇ!?やっぱりキケンがイッパイなんですか・・・!
羨ましいような、怖いような(笑)。
【機研】の仲間入りしたいものの、多分ダメないんだろうなぁと思いながら、読んでいました。

>すずなさん、ありがとうございます(^^)。
学食のオバちゃん役の人気が高い・・(笑)。
オリジナルキャラの出番はあるのか?!(←だから、そういう話じゃない)
いやでもホント、あちこちでゲラっゲラ笑いましたね♪
とりあえず、料理に鶏肉投入するときは謹んで「サー(閣下)!」と言うべきかもしれない、と思いました(笑)。
水無月・R
2010/07/14 23:03
こんばんは♪
水無月・Rさんがまだお読みでなかったことに驚いてました。なんかもう…発売日前に読んでるようなイメージを持っていましたので(笑)
本当におもしろかったですね……
基本わたしは、性格的には元山くんだと思うんですよ。ブレーキ役。だからこそ上野とかああいうキャラに憧れます。そして、そんな人を旦那にしたらえらいことになるよ、と周りの友だちから散々忠告をくらってます(笑)
ってことでわたしも学食希望でv
まみみ
2010/07/15 21:55
まみみさん、ありがとうございます(^^)。
いやぁ、私図書館派なもので(笑)。
N市図書館、すんごい順番待ちだったんですよ〜(^_^;)。
いやぁ、私もどちらかというと、はっちゃける同期&先輩方の後を頑張ってついてく感じでしたが(笑)。楽しかったですねぇ(*^^)v。
上野の奥さんは・・・、相当肝の据わった女性じゃないと務まらないですよ、きっと♪
成南大学の学食、最近調理員が増えてますよ(笑)。
水無月・R
2010/07/15 22:17
学食のおばちゃん目線、わかります。
彼らの世界に混ざるのは無理っていうのはわかってるんで(涙)、この際見守るしかないですよね。そっとからあげをプラスして(笑)。
june
2010/07/16 20:41
juneさん、ありがとうございます(^^)。
学食のオバちゃん増殖中の、【蒼のほとりで書に溺れ。】でございますよ(^_^;)。
すんごく楽しかったですね〜。
そして最後にほろっと来るという。
ああもう!有川さん素敵過ぎる!
水無月・R
2010/07/16 23:20
こんにちは!
自分の学生時代をかぶせながら読んでました(笑
オレも居場所は部室でしたし!
とにかく、はまってしまった一冊。
じゅずじ
2010/08/20 12:52
じゅずじさん、ありがとうございます(^^)。
あの頃は、ホント真剣にバカやってましたね(←正しい日本語ではないような気が)。
とにかく、読んでてず〜っと楽しかったです、ホント。ハマりますよねぇ♪
水無月・R
2010/08/20 21:12

コメントする help

ニックネーム
本 文
『キケン』/有川浩 ◎ 蒼のほとりで書に溺れ。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる