蒼のほとりで書に溺れ。

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zoom RSS 『ぶらんこ乗り』/いしいしんじ △

<<   作成日時 : 2011/03/08 14:56   >>

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ううう・・・。
多分、いい作品なんだと思います。
だけど、全然響かなかった・・・。
いしいしんじさんは、『みずうみ』の揺らめきながら満ち引きを繰り返す「水」の印象の美しさで、私の心をがっちりと捕えた作家さんですが、どうも今作『ぶらんこ乗り』は、何かが合わなかった・・・。

賢い弟と器量よしの姉(二人とも小学生)、画家の母と額縁作りの父、気風のいい祖母の5人で穏やかに暮らす、ちょっと変わった家族。
弟は、小さいころからノートに物語を書きつづり、姉はそれをとても愛おしんでいた。
弟が作った、おばけの涙の物語。
そして、ぶらんこに乗るのが上手だった弟ののどに、そのおばけの涙がぶつかり、彼は元の声を失ってしまう。
声を出すことが出来なくなった弟だったけど、ますます物語作りの才能は鮮やかに広がる。
そんなある日、父と母は、有名な画家であった母方の祖父の故郷を訪ねるため、旅に出る。
だが、父母は旅先で帰らぬ人となった。
悲しみに暮れる姉弟の元に、父母が旅先で描いた絵ハガキが、10枚届く。
最初の1枚は、弟の作ったものだと判るのだけれど、姉は暖かな気持ちで悲しみを乗り越える。
飛び級して12歳で大学生になった弟は、最初の長期休暇で、父母が帰らぬ人となった地へ行き、消息を絶った。
何年もたったある日、飼い犬に導かれた姉は、小学校の校庭で世界一のぶらんこのりの帰還の気配を感じる。

最初の方で、躓いちゃったんですよねぇ・・・。
引越のバタバタ、年末年始、新しい環境に慣れること、仕事探し・・・と、色々なイベントを間にはさんで、ちょっとずつ読んだのも、敗因かも。

メインの姉と弟の物語がいまいちよくわからなかった、ってのもあるかなぁ〜。
どちらかと言うと、間に差し挟まれる弟の創作した物語が、よかった。
「手をにぎろう!」のぶらんこのりの夫婦の物語が、特に。奥さんが「自分たちはずっと手をつないでる事は出来ない」と言うと、夫が「お互いに命懸けで手をつなげるのは、素敵なことだと思う」と言う。一瞬の事だからこそ、深く細やかに伝えあう愛情、現実ではそんな夫婦はありえないけれど、愛情の深さってこんな事でも表現できるんだなぁ、と。そんな事をかける小学校にすら通っていない少年ってすごいと思う。
それと「うたうゆうびんはいたつ」も、そこはかとない郷愁を誘ってよかった。

もっとゆったりとした時期に続けて読めたら、感じ方が違ったのかなぁ・・・と思いつつ。
でも、雰囲気は好きなので、いしいさんの作品は、読んでいきたいと思います。

(2011.03.07 読了)

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新潮文庫 著者:いしいしんじ出版社:新潮社サイズ:文庫ページ数:269p発行年月:2004年08月こ


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