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zoom RSS 『ハナシはつきぬ! 笑酔亭梅寿謎解噺5』/田中啓文 ◎

<<   作成日時 : 2012/03/01 20:29   >>

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梅寿の〈バ〉は、バイオレンスの〈バ〉〜♪(笑)。
田中啓文さんの『笑酔亭梅寿謎解噺シリーズ』、大好きですよ私!!
なんとも言えない、このテンポの良い関西ノリと師匠のボケ(多分本気の言い間違い)&弟子の竜二の(内心の)ツッコミが、素晴らしい!そして、師匠の破天荒ぶりと振り回され弟子・梅駆のトホホ加減が、素敵すぎる!
毎度のことですが、ぶはぶはと大笑いしちゃいましたよ、『ハナシはつきぬ! 笑酔亭梅寿謎解噺5』
これにて最終巻、なんだそうです。残念だなぁ・・・。

相変わらずムチャ振り&バイオレンスな破天荒師匠に振り回され酷い目にあい、何かっちゃすぐに別ジャンルへふらふらする、笑酔亭梅駆(しょうすいていばいく)こと竜二。ホントは類稀なる落語の才能があるのに、「落語、なぁ〜」と余所見ばっかり。そのくせ、離れてると「落語がしたい!」ってなっちゃうんだよねぇ。

そしてタイトルの〈笑酔亭梅寿〉とか〈謎解噺〉とか、細かいことは気にしちゃいけないのである(笑)。
そもそも主人公は梅寿師匠じゃなくて梅駆(竜二)だし、謎解き要素より落語に絡めた人情要素が中心だし。
それでも面白いものは面白い!だからいいのだ(笑)。

さて今回、竜二はなんと全国ネットの番組で一発ギャグをかまして、「すべり芸」芸人として超人気者になってしまいます。
そのギャグは、実は兄弟子・梅雨の発案のもので訴訟騒ぎになったりとか、ギャグ嫌いの梅寿師匠に内緒にしようとして四苦八苦とか、人気出過ぎて1日で東京−大阪を二往復とか、会社から「落語禁止令」(言葉が古臭くなるから)が出たりとか、バイクがらみで不祥事とか・・・とにかくいろんなことが起こります。
毎度のことながら、そんなジェットコースター状態な事態の中で、酷い目に遭いつつも成長する竜二の姿が、清々しいですなぁ。ただし、今回は自業自得で酷い目に遭ってることもあるんですけどね。でも、どんなひどい目に遭っても、それが落語への糧になり、情熱にもなるってことが、なんだかんだ言っても竜二は落語が好きなんだなぁ、ってわかりますね。

今まで、師匠のムチャ振りは計算しつくされた弟子への試練なのか?!・・・ううん、絶対違う、フリーダムすぎる破天荒(笑)♪
・・・って思ってたんですけど、今作の後半に限っては、梅寿師匠の忍耐強く竜二の落語への情熱を信じて待つ姿、胸を打たれましたね〜。
梅駆は自分と同じで落語しかない、って師匠のセリフ、私はすっごい感動したのに〜。竜二ったら「うるさいうるさいっ!」って・・・。まあ、意地もあるわな〜(^_^;)。
で、そんなことの後、バイクの大事故で重傷を負った上に、心因性で声が出なくなった竜二。落語がしたい!落語がしたい!と気持ちばかり焦るけれど、一向に声は出ず。そんなある日、TVで梅寿師匠が「自分の噺家生活五十周年の独演会で、梅駆と上方落語屈指の大ネタ〈地獄八景〉を前・後編に分けてやる」と発表。声が出ないまま、けいこに励む竜二だが、結局声はどうにもならず落語をあきらめたところへ梅寿師匠が乱入、怪我人相手にバイオレンスの限りをつくし(笑)、「声が出んでも落語は出来る!お前にしかできない落語をやれ!」と言い放って退場。
独演会当日、高座で落語のセリフを描いた画用紙をめくっていた竜二に突風が吹きつけ、あわてた拍子に声が戻る。そこから一気呵成に「地獄八景」の前編を演じ切り、万雷の拍手を受ける。楽屋のモニターに映る梅寿師匠を見て、
〜(このジジイが、俺を地獄から救ってくれたお釈迦さん……?)〜
と、竜二は思う。
すごいな〜、バイオレンス極まる師匠だけど、師弟愛なんですね!
きっちり締めるところは締める、さすがは師匠。大迫力で、落語なのに3D映画を彷彿させる演じっぷり、とんでもない人です。こんな人を師匠に持ったら、竜二もどんどん成長していくんでしょうなぁ!さすがにもう、落語以外への道へふらふらすることもないでしょうし(笑)。
こういうラストなら、これで最終巻というのも残念だけど、納得がいく、・・・かな?

そうそう、最近あんまりピン漫才師のチカコが出てこないな〜と思ってたら、最後の方にばっちり出てきましたね。竜二の事故からずっと献身的に世話してあげて、いい子だ〜ホント。チカコと交代で看病&付き添いをした小学生の元兄弟子改め梅駆の弟子(笑)の梅の種も、なかなかいい子ですよ。この子も才能が有るんで、梅駆がしっかり師匠として指導してあげるといいですよ(笑)。
で、いつか番外編として「梅寿・梅駆・梅の種 親子孫独演会」をやってくれたらいいなぁ!

(2012.02.29 読了)

水無月・Rの『笑酔亭梅寿謎解噺』シリーズ記事
『笑酔亭梅寿謎解噺』
『ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2』
『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』
『ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4』
『ハナシはつきぬ! 笑酔亭梅寿謎解噺5』(本稿)

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ハナシはつきぬ!笑酔亭梅寿謎解噺5(田中啓文)
「笑酔亭梅寿謎解噺」シリーズ5作目にして最終巻。 ...続きを見る
Bookworm
2012/03/02 12:38

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
冒頭の「梅寿の〈バ〉は、バイオレンスの〈バ〉〜♪」に爆笑してしまいました〜!
「謎解話」はどこへやら〜となってしまったシリーズでしたが、とっても楽しめたシリーズでした。これで最終巻っていうのは本当に残念ですね。
最後はなんだかんだ言っても「師匠愛」にヤラレました。ちょっと暴力的でしたけど、ね(笑)

番外編「梅寿・梅駆・梅の種 親子孫独演会」いいですねー!私も希望です!
すずな
2012/03/02 12:48
すずなさん、ありがとうございます(^^)。
笑っていただけて、嬉しいです!
でもホント〈バイオレンス〉ですもんねぇ、師匠(笑)。
かなり力技の師匠の愛が、輝いてましたね♪

梅の種をどついたりするところ、梅駆も梅寿師匠の系統だったりするんで、「親子孫独演会」があったら、凄いことになりそうですね(^_^;)。
水無月・R
2012/03/02 22:52

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