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zoom RSS 『冬虫夏草』/梨木香歩 ◎

<<   作成日時 : 2015/11/27 22:48   >>

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征四郎さん、大好きですう〜〜!!
のっけから、妙なテンションでございます(笑)。申し訳ありませぬ。
だって、梨木香歩さんの『家守綺譚』の続編なんですもの〜。
相変わらず、妖気巻きこまれ体質な主人公・綿貫征四郎さんが素敵すぎて、そして植物にちなんだ章タイトルと物語の調和が美しくて、大変良い読書時間を過ごさせていただきました♪
『冬虫夏草』、鈴鹿山中での様々な生きとし生ける物どもの営みの物語、とても楽しかったです。

冒頭にも書きましたが、本作で私にとって重要な思いは2点ですね。
その(1)、征四郎さんが素敵すぎる(笑)。(←ただし、この物語は決して征四郎さん萌え小説ではない)
その(2)、鈴鹿山中の人びとや人にあらざる者たちの、日々の在り方の味わい深さ。
(1)は、完全に個人的な感想でございますことよ。高堂家での脂気の抜けた淡々とした清貧な生活ぶり、妖気霊気鬼やら河童やらとも分け隔てなく付き合える情の深さと優しさが、素敵だなあと思うのですよ。そして、しょっちゅう妖気に巻き込まれてはふわふわと惑い、不思議な縁で異界と現世を彷徨う、そんな浮世離れした征四郎さんの人柄の良さ、たまりません。

しばらく家から姿を消している同居犬(飼い犬とはちょっと違う関係だと思う)のゴローが、鈴鹿山中で目撃されているという。その辺りに詳しい友人、地勢学者の南川も、ゴローらしき犬を見たというので、征四郎さんは一人鈴鹿の山へ向かう。里山を巡り、村人たちや河童、挙句の果てにはイワナ(魚)や竜神とも交流し、ゴローを探しつつ土地の伝承を聞き歩く。
山中をあちこち歩き回り、夢枕に立った高堂の助言、河童の子から聞いた滝への道を行き、そしてゴローと再会する。
しっぽを振りながら、全力で駆け寄ってくるゴロー。迎える征四郎さんからも、再会の喜びがあふれている。

・・・いやぁ、もやし文士だと思ってた征四郎さんが(←失礼な)、案外に健脚でびっくりしました(笑)。
まあ、歩く歩く。山を登り、沢を渡り、河童と出会い、亡くなったばかりの女性の成仏に力を貸し、イワナの夫婦がやっている宿にまで泊まり。
長く持ち場の川を離れていて弱った赤竜らしき者との交流、そんなことが出来てしまうのも、征四郎さんには人にあらざるものでも自然に受け入れる度量の広さと優しさがあるから。

『家守綺譚』でも『村田エフェンディ滞土録』でも、竜や竜神や竜宮が物語の重要な要素としてひっそりと存在していたと思うのですが、本作でも鈴鹿の山々の中、征四郎さんは川を遡り滝を眺め、根底には愛知川の主であった赤竜の帰還の物語があり、そのうえでのゴロー探索だったのかなぁと思いました。
嬉々として駆け寄ってきたゴロー、彼の鈴鹿の山の中での「仕事」は多分、鈴鹿の山々が水没してしまうという遠い未来を救うことだったのじゃないかなと。そして実はそれを防ぐには赤竜の帰還が必要で、征四郎さんが赤竜を助けることで、その未来は変えることが出来た、だからゴローは征四郎さんと帰ることが出来る・・・んじゃないかなぁと。
勝手な私の解釈ですが。だったらいいな、と思います。

イワナの宿を引き継いだ山童(河童)の牛蔵くん、これからどんなお宿経営をしていくのかしら(笑)。
まずはアマゴの宿(南川御用達(笑))に対抗して、良いお宿にしないとね♪

本作中では、まだ村田さんは土耳古滞在中のようなので、『家守〜』と『村田〜』の間のお話のようです。
まだまだ、征四郎さんのほんわかとした活躍を読みたいですね。植物のことも、もっといろいろ知りたいです。
続編、書いてもらえないかしら。

(2015.11.27 読了)

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