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zoom RSS 『書楼弔堂 〜破曉〜』/京極夏彦 ◎

<<   作成日時 : 2016/01/17 10:22   >>

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お・・・重いです(笑)。相変わらず、凶器になりかねない重さ厚さです。だから、読むのに時間がかかってしまうかしらと思ってたのですが、なんと4日で読了(最近の私の読書スピードでは異例の早さ)。
さすが、京極夏彦さんですなぁ。
あらゆる書籍は読まれねばただの墓標だという店主のいる「弔堂」なる書舗で、人には人生にただ1冊の本があればいいという主人、弔堂へ何故か客を引き連れてくる常連客の元旗本・高遠。
人と書籍をつないでいく物語、『書楼弔堂 〜破曉〜』

最初からぐいぐい、という訳にはいかないのです。なんせ高遠氏は「病を得たと思って家族から離れ閑居に暮らすが、ただの風邪。治っても、家には戻らず日々を無為に過ごす男」という、親の財産を食いつぶしてるような人なので・・・。
本人も如何したものかと思いつつ、踏ん切ることも出来ないまま、さりとて焦りは抱きつつ、書を読み時々は出歩いた末、弔堂と様々な客人を結ぶ役割を果たすことになる。いつの間にか、高遠氏と一緒に弔堂を訪れ客人を案内し、彼らの行動を見守っている気持になってきました。

江戸末期から明治にかけての著名人たちが、己の唯一冊を求めて弔堂を訪れる。彼らは何者か、を推理するのも楽しかったし、弔堂の主人が著名人たちと交わすやり取りにも心惹きつけられたし、主人が彼らにどんな本を差し出し、彼らがそこから何を得て、どうなったかがわかる最後の数行にも感嘆しました。

各章の結びの言葉は、必ず、〜〜誰も知らない〜〜(本文より引用)である。
表向き、誰も知らないが、きっときっかけは弔堂で巡り会った、唯一冊の書物。あの著名人たちが、ああいう功績を遺したのは、この唯一冊と巡り会えたからなのだ、と思うと感慨深かったです。

「探書参 方便」で、不思議巡査・矢作氏が登場してきて、驚きました。『後巷説百物語』の登場人物だ・・・。
そして更に驚いたのが「探書陸 未完」での、中禅寺氏の登場。京極さんの〈百鬼夜行シリーズ〉は、このブログを始める前に『陰摩羅鬼の瑕』を読んだきりなのですが、覚えてました。中野の古書店・京極堂、安倍晴明を祀る神社の神主・中禅寺…あの中禅寺秋彦の祖先?!しかも、中禅寺氏が弔堂に売りたいという書物類、どうも〈巷説百物語シリーズ〉の山岡百助(←私この人大好きでした!)の遺したものであるらしい…。
うわぁ…、〈百鬼夜行シリーズ〉読みたい本リスト入り決定だ・・・(^_^;)。また凶器レベルの京極本に取り組むことになるわけだな、私(笑)。
ところで、どれから読むのがいいのかしら。やっぱりデビュー作の『姑獲鳥の夏』かしらん。

さて、弔堂主人・龍典は〜〜実のところはたった一冊でも良いのでございますよ〜中略〜これぞその一冊と決め兼ねて、また次を探す〜〜(本文より引用)と言っています。
そうだとすると、私はまだその一冊には巡り会えていないのだと思います。もっと読みたい、もっと広がりたい広げたい、そう欲するうちはまだ、巡り会えることもないのでしょう。まあまず、本作中の人物たちほど悩んでもいませんしね(笑)。
いつか、死ぬ直前ぐらいに、そんな一冊と出会いたいものです。
それまでは、どんどん読んで、いろんな世界に紛れ込むことこそが、私の喜びなのだなぁ、と妙に実感した読書となりました。

最終章「探書陸 未完」のラストで、案内人?たる高遠氏が姿を消してしまいました。
『〜破暁〜』に続くシリーズはあるのでしょうか。気になりますねぇ。

(2016.01.16 読了)

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