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zoom RSS 『男ともだち』/千早茜 ○

<<   作成日時 : 2016/05/25 22:54   >>

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ああ、世界が違うんだな・・・と、痛感する物語でした。
恋人と同棲していて、医者の愛人と時々逢引をし、久し振りに学生時代からの『男ともだち』と再会した、イラストレーターの神名。
自由なアーティストとして京都で活動を続ける彼女に訪れる、緩やかでいて明確な変化。
千早茜さんの描く、恋愛ではなく友愛の物語。

冒頭にも書きましたが、世界が違うなぁと…。批判をするとかそんな事ではなく、平々凡々たるパート主婦で、実家からも学生時代の友達からも距離的に離れてる私とは、年齢や立場的なことはもちろんですが、考え方なども全然違って、こういう在り方はアリだと受け入れられるし、理解も出来るけど、自分には絶対に置き換えられない。
男女間の友情は、あると思う。実際、私は「ともだち」だと思っている異性がいるし。ただし、神名とハセオのように一緒に眠ったことはないし、もう長いこと会えてないけど。

ハセオのような「男ともだち」は、ズルいだろうか。男女の関係がなくても、お互いを見守ることが出来る、そんな関係は幻想か。寝てはいけないと美穂は言い、寝てしまえと露月さんは言う。

創作活動の絞り出すような苦しさ、自由さ。求められるものを返せる技量、だけど「本当に描きたいものを描いているか」の問いは突き刺さる。
最後の方で、恋人と別れ、愛人とも別れ、新しい生活を手に入れた神名が、描きたいものを描き始め、私の武器は、私だけだと自覚するシーン、強いなと思いました。
この強さがあるから、アーティストとしてやっていけるのだろうなぁ・・・強い。

最終章、変わらなかった二人の関係に安心しました。私には出来ないけど、二人はこのままでいいと思いました。ただ、それを理解してくれるパートナーは、そうそう見つからないだろうなぁ。最初は理解できても、そのうち許せなくなりそう。その時、神名がどちらをとるかは、多分決まっている。

ところで、愛人の医者・真司ですが、酷い男ですよねぇ。プライドばっかり高くて、自分だけが可愛い、幼稚な男。ハセオが神名を連れ出すシーンには、ざまあみろと思いましたね。ふふん。

(2016.05.25 読了)

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男ともだち 千早茜
男ともだち著者:千早 茜文藝春秋(2014-05-26)販売元:Amazon.co.jp 関係のさめてきた恋人と同棲しながら、遊び人の医者と時々逢いびき。仕事は順調、でも何かが足りない――29歳、イラス ... ...続きを見る
苗坊の徒然日記
2016/05/29 21:34

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
私も世界が違う人なんだなと思いました。
神名の考えに何一つ共感できなくて、好きになれませんでした。
私は男友達はいないので、男女の友情はあまり信じていない人です^m^(意見には個人差があります)
ただ、私も変わらなかった2人にはほっとしました。きっと変わってしまったら多分いつか終わって離れてしまったのではないかなと。つかず離れずの関係が2人にとっては良いんですよね。
真司は小さい男でしたねー。私も嫌いでした。
苗坊
2016/05/29 21:37
苗坊さん、ありがとうございます(^^)。
神名はアウトローな感じがしますよね。私も「理解はできるけど」そうなりたいとか全然思わなかったです。
お互いを大事に思いあう気持ちは、恋愛じゃなくても成立すると思います。神名とハセオはそういうことだと思います。
真司ホント、嫌なやつでしたよね!どうして神名がこんな男と付き合い続けるのか、理解できませんでした。
水無月・R
2016/05/30 20:01

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