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zoom RSS 『GOSICK PINK』/桜庭一樹 ◎

<<   作成日時 : 2016/12/28 13:35   >>

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世界を揺るがした二つめの大戦が終わり、再会を果たした久城一弥とヴィクトリカ・ド・ブロワは、2人で暮らせる新天地を求め、ニューヨークに渡ってきた。
到着したその当日に巻き込まれた、「アポカリプス事件」の翌日。
「じょぶとほーむ」を求めて街に出た二人が、数奇な運命に導かれて得た「仕事と家」。
桜庭一樹さんの描く、2人がニューヨークの拠点を得るに至った、濃密な一日を描く『GOSICK PINK』

アポカリプス事件で知り合ったのが、「デイリーロード新聞社」を買収したトロル氏だったから、ツテで記者見習いになったのかな?と思ってたら、実力(ヴィクトリカのおかげ?)だったんですねぇ、一弥。素晴らしい♪
しかし、道を歩けば事件のネタに巡り合ってしまう、「謎引き寄せ体質」な二人。
マンホールに落ちたヴィクトリカは物言わぬ老婦人に付きまとわれ、挙句に団子の無銭飲食で警察に捕まって、ブタ箱の隣同士になったボクシング挑戦者・エディと知り合う。
落ちたヴィクトリカに気付かずに、マンハッタン中を走り回り、デイリーロード社で迷子広告を出すことをトロル氏に紹介され、見習い記者応募者たちに紛れ込んだ末、採用される一弥。
何とか再会した二人は、昨夜知り合ったボンディアン氏がくれた「事務所用アパートメント・回転木馬」へ向かい、そこの最上階の〈仔馬の部屋〉にたどり着く。そこは歴代「探偵社」があったのだけれど、どれもギャングとの対立で探偵の死亡で幕を閉じているという。その部屋を訪れ、「クリスマス休戦殺人事件」の謎を解いてほしいと依頼する、ボクシングチャンピオン・ウィリアム。
橋の上でのウィリアムとエディの試合のさなか、ヴィクトリカは彼らが戦時中にドイツの橋の上で体験したことを幻視し、クリスマス休戦殺人事件の謎を解き明かす。
その謝礼として紹介された、ブルックリンの移民アパート。2人のほーむ。
一弥の新聞記者見習い、ヴィクトリカのグレイウルフ探偵社。2人のじょぶ。
彼らは、自分の足で自分の世界を踏みしめ、自分たちの手で自分たちの道を切り開く。そのための拠点と手段を手に入れた。自分たちの才知と運命と、努力で。
彼らが庇護される子供ではなく、一人前になってきた感じがして、嬉しかったです。

前作『GOSICK BLUE』の翌日。
多くの移民が押し寄せるニューヨークでは、移民たちが仕事と家を手に入れようとひしめき合う。
だけど、ヴィクトリカには「ほーむ」とは何かが理解できない。今まで、ホーム(家庭)と呼べるような場に、身を置いたことがなかったんですよね。
色々な人に「What is Home?」と質問し、様々な答えを得て。彼女がたどり着いたのは、一弥と暮らすことになる、小さな古いアパートメント。
ここから、2人の新しい生活が始まるんですよね。安心して眠れ、暖かい気持ちで過ごすことのできる、新しい生活が。
なんだかとても、ほっとしました。退屈を紛らわす謎が持ち込まれる探偵社も構えることができたし、ヴィクトリカにとって、素晴らしいスタート。
一弥は・・・まあ、頑張ってください(笑)。ヴィクトリカに振り回され、彼女に謎を献上し、そしてもちろん深く愛する、それが一弥ですから♪

『RED』『BLUE』と来て、次が『PINK』になるというのは、予想外でしたねぇ。
でもこれは、ブルックリンのクランベリーの花(移民の象徴)の色。この濃密な一日にヴィクトリカが来ていた衣装(最初は浴衣、次は瑠璃が作った5段レースのドレス)の色。そして、ヴィクトリカの大好きなお菓子をイメージする色でもあって、ブルックリンではクランベリーを使ったピンク色のケーキも売られている。可愛くておいしい街に、彼らは引っ越してきたんですね!

ヨーロッパ時代から、ずいぶん人間らしくなってきたヴィクトリカ。そして、戦争を経験して、より強く優しくなった一弥。
彼らの、新しい暮らしがどんなものになるのか、とても楽しみですね。
きっと、ヨーロッパ時代の同級生・アブリルちゃんや先生方、ヴィクトリカの兄・グレヴィールとも再会してくれるんじゃないかと、期待しています。私、グレヴィールのファンなんで!あの人、ホントはいいお兄さんでしたもんね!そろそろ『GOSICK RED』に提示された伏線を回収する物語が来るのか、それともこの『PINK』と『RED』の間の物語か・・・。楽しみです。

まああれですよ、一弥の女難はたぶんそう簡単に解消されるものではないでしょうから、ヴィクトリカにぶんぶん振り回される日々を送ることでしょう。でも、それが一弥の幸せであり、ヴィクトリカの幸せでもあるんですよね♪

(2016.12.27 読了)

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