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zoom RSS 『書店ガール6 〜遅れてきた客〜』/碧野圭 〇

<<   作成日時 : 2017/11/16 16:55   >>

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前作:『書店ガール5 〜ラノベとブンガク〜』に引き続き、本作『書店ガール6 〜遅れてきた客〜』も、駅ナカ書店店長・彩加とラノベ編集長・伸光のダブル主人公で、〈書店ガール〉シリーズ6作品めです。
しかし碧野圭さん、W主人公の片方が男性の場合、タイトルに「ガール」を入れるのに抵抗はないですか(笑)。

やっと駅ナカ書店の仕事も軌道に乗り、アルバイト達との協力体制も整ってきた、彩加の店。人気ラノベ作家になった田中君(原滉一先生)も、まだバイトを続けてくれている。近くの芸大の学生と一緒にフェアをやったり、芸大生の私製本を置いてみたりと、ささやかながらも特色のある営業を続けている。
しかしそんな店舗でも、会社の方針で、4か月後の回避できない閉店を告げられる。1か月前まで、誰にも本当のことを告げることが出来ないという状況の中、仕入れの数を絞り、バイトの子が辞めても新規募集も出来ず、人知れず悩み苦しむことになってしまった彩加。

ラノベ新レーベル編集長の伸光は、コミックのノベライズで担当者との確執が生まれたり、原晃一『鋼と銀の雨が降る』のアニメ化が決まった後、アニメ制作側との意思疎通に支障を来し、そこへ追い打ちをかけるかのように文庫本の挿絵ページ入れ違いという事件が発生し、急性胃潰瘍で倒れ、入院することになる。

前作でも、怒涛のトラブルに胸が痛くなったものでしたが、今作もこれでもかと押し寄せる難関の連続、今度は胸だけじゃなく胃も痛くなってきた…と思ってたら伸光が吐血して倒れ、読んでいて本当に苦しかったです。
それでも、「本に関わる仕事」を大切に思い、自分のできる中で最善の結果が得られるように努力し続ける2人と、それを支えていこうという周りの人々の情熱に救われました。

中でも、田中君(原先生)の成長が素晴らしかったですねぇ。前作では「ぬぼーっとした青年」だった田中君が「アニメ化の仕事を下りるのは不本意ではないのか」と言い出し、アニメスタジオまで同行して制作側との話し合いをしてくれた…、田中君!成長したな!!人間に深みが出た!ますますいい作品が書けるぞきっと!と、一人で盛り上がりながら読んでました(笑)。

アニメ化の騒動を読んでて思い出したのが、辻村深月さんの『ハケンアニメ!』。こちらは、製作サイドの話でしたが、アニメ業界の人って、こだわり強いですもんねぇ。それが悪い方向に捩くれちゃったのが、今回のトラブルの元だなぁ…と、色々考えてしまいました。
でも、最終的にいい方向に向かえそうなラストになり、ホントによかったです。

そうそう、彩加の店に訪ねてきた第一シリーズ主人公・西岡理子がとてもカッコよかったです。内情を知りつつ、そっと背中を押してくれる、とても素敵な大人の女性でした。この人あっての物語(シリーズ)の始まりだったんですよねぇ。ちょっとした出演だったのに、とても印象的でした。

ところで、原滉一(碧野圭)『鋼と銀の雨がふる』が読みたいんですが、ラノベの常でもう3巻まで出てて、更にアニメ放映までに数巻出るんですよね〜(笑)。しかもまだまだ続きそう。かなり壮大な物語だなぁ…ますます読んでみたいので、碧野さん頑張ってくれないかしらん。

書籍関係業界の皆さんの情熱には本当に、頭が下がります。
大好きな物語というものが、様々な過程を経て、問題を乗り越えて世に出てきて、やっと私たちの手元へやってくる。本当に素晴らしいことだと思います。ありがとうございます。

物語の最後に、彩加は会社を辞めて沼津で伯母の本屋を継いでパン屋併設のブックカフェを始めようとする…ということになりました。
とすると、シリーズ次作はその物語かしら?それとも主役交代?
まだまだ業界のことを知りたいと思うし、本作で最後では寂しいな。
どんな形であれ(主人公交代、男性参加などでも)、このシリーズを読み続けたいなと思いました。

(2017.11.13 読了)

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