『神も仏もありませぬ』/佐野洋子 ○

突然ですが、エッセイです。多分「蒼のほとりで書に溺れ。」では、エッセイの感想は初めてじゃないかしらん。佐野洋子といえば、『百万回生きたねこ』という絵本が有名な、挿絵画家だと思ってました。エッセイも書いてるんですね。
で、コレがなかなか面白い。

気がつけば63歳になってしまっていた。そんな佐野さんは、痴呆の母親を老人ホームに入れてることに多少引け目を感じてるが、居直ったりもしている。住んでいるのは、冬場は村に誰もいなくなってしまうという、軽井沢。近所の友人から野菜を貰ったり、軽井沢に住みたい友人のために土地探しを一緒にしたり、謎の人物に朝鮮人参農家を教えてもらったりする。

ああ・・・、惜しいッ!この『髪も仏もありませぬ』は、多分、もうちょっと年がいってから読んだほうが身につまされて、もっと面白かったかも。いや、充分面白いんだけどね。佐野さんは私の母と同年代なんだけど、もっと力強く生きている感じがする。私も、佐野さんのように力強く年をとって生きたいと思った。

面白かったのが謎の人物「ハヤシさん」。っていうか、私の知っているオジさんによく似ている。いや、その人はお金持ちじゃないけど。人をもてなすのに最高のしつらえをし、奇妙キテレツな派手派手セーターを着、朝鮮人参を求めてあちこちを調べ歩いてくれた末、インターネットで朝鮮人参農家を調べてきてくれちゃうのである。しかも、通りがかりに知り合ったリンゴ農家と、親戚と間違われるほど懇意になっちゃったりする。いるよねぇ、こういう、人の懐にスルリと入り込むのが上手い人。しかも悪意がないから、全然不愉快じゃないという。あのオジさん、そういえばどうしてるかしらん。

最後の一文。
~~そして、私は不機嫌なまま六十五歳になった。~~
不機嫌でもいろんな友達がいて、力強く生きてる。
佐野さん、私は貴女がうらやましいですヨ。

(2007.6.6 読了)
神も仏もありませぬ
楽天ブックス
著者:佐野洋子出版社:筑摩書房サイズ:単行本ページ数:186p発行年月:2003年11月この著者の新


楽天市場 by ウェブリブログ



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック