『となりの姉妹』/長野まゆみ ○

放浪していた兄(妻子持ち・別居中)が、ふらりと戻ってきた。近所の酒屋の奥さんが亡くなったので、お弔いに出ると言う。兄は、菊屋(酒屋)とかかわりが合ったらしい。
おや?のっけから、長野まゆみらしからぬ、リアルな展開です。

ですが、すぐに話は不思議な方向へ。と言ってもパラレルワールドだったり、未来だったりするわけじゃありません。菊屋の奥さんの残した判じ物のような「収納の表書き」を、語り手・佐保と『となりの姉妹』の姉・逸子がたどって行くのです。(妹・咲也はあまり出てきません)

いろいろな、判じ物とは関係のなさそうな出来事なども過ぎ、どうも「しりとり」だったのでは、と予測はつけたものの、なかなか「しりとり」の最後にたどり着けない。しかも、となりの姉妹と菊屋の血縁関係、ある頃を機に神経質な少年からおおらかに逸脱してしまった兄の謎、隣が廃屋だった頃に兄が預かった霊力の備わっていそうな蛇石など、が色々出てきてしまって、何だか物語の焦点がぼけてしまった感じ。

そうそう、少年が出てこないんですよ!長野まゆみといえば、繊細で透明感のある美しい少年達を描いた作品、というイメージがあるせいか、何だか違和感があります。最近はこういう作風なんでしょうか。ちょっと、残念だな~。美しく穏やかな文章はそのままなので、その辺りは安心して読めましたが。

そうそう、表紙及び裏表紙などが長野氏のイラストではないのですね。ページの紙は「MAYUMI」と漉かしの入った、和紙風の綺麗な紙が使用されていて、装丁が凝ってるなぁ~、とビックリしました。

(2007.6.18 読了)
となりの姉妹
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著者:長野まゆみ出版社:講談社サイズ:単行本ページ数:219p発行年月:2007年03月この著者の新


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この記事へのコメント

まみみ
2007年06月22日 22:56
こんばんは。
これは長野さん「らしからぬ」作品だったのですね~初読みだったのでそれすら気付いておりませんでした。でもこの雰囲気は好きなので、今後既刊作も読んでみますね。おすすめなど、ありがとうございました!
2007年06月22日 23:33
まみみさん、TB&コメントありがとうございます。
私が好きなのはパラレルワール?系ですね。
よい作品がたくさんありますから、楽しんでください(^^)。

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  • 「となりの姉妹」 長野まゆみ

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