『またまた へんないきもの』/早川いくを ◎

基本的に、水無月・Rは「小説読み」である。が、たま~にこういうのも読んだりする。これってジャンルはなんでしょう?生物学?
学術的素養一切無しでも思いっきり楽しめる、ある意味大人向けの「びっくりいきものずかん」のようなものです。
確かに、「へんないきもの」のオンパレード。精密に描かれたイラストに、ほほう~、と感心してしまう。が、何と言っても著者早川いくを氏の文章が、とてつもなく笑いを誘う。軽妙に「へんないきもの」たちの生態を語り、いきものたちの気持ち?を推測して代弁するという、ブラックユーモアにも似た語り口。これは、笑える。

因みに『またまた へんないきもの』というからにはもちろん、『へんないきもの』というのもあり、一昨年位でしたか、読みました。大爆笑し、当時幼稚園児だった長男に「これを見よ!」とイラストだけ見せたところ、大喜びで次々とページをめくっておりました。
今回は次男(幼稚園児)が大喜びで「おかーさんはどれがすき?ボクは「ウルトラマンボヤ」がいい。」と。長男(小学生)は「ファージ」と「鬼ボウフラ」が気に入ったそうです。
え?私ですか?「ツノトカゲ」「サケビクニン」「ミノアンコウ」ですかね。

どれも、名前だけじゃわかりませんよね。簡単に(著者の分を要略して)説明いたしましょう。
「ウルトラマンボヤ」:群体性のホヤの一種で、ウルトラマンの顔が寄り集まって出来たように見え、それぞれが「ヘアッ」とか「デュワッ」とか叫んでいるように見える。ある意味シュールな外見。(ウチのご次男さまはウルトラマン大好き)
「ファージ」:細菌相手専門に感染するウィルス。ガンダムのメカなら絶対にボツになりそうな、しょぼいモビルアーマーのようなスタイルをしている。
「鬼ボウフラ」:蚊の蛹。鬼のような2本の角が付いており、呼吸器官である。伝染病のウィルスを媒介する、死の運び屋でもある。
「ツノトカゲ」:追い詰められると、目からビーム…ではなく血液を発射して威嚇するという、トンデモ生物。
「サケビクニン」:虚無的な表情で、ヒレから進化した触手を使って水底を探ってうろつく魚。イラストの尼さんスタイルが怖い。
「ミノアンコウ」:毛の生えた目玉のような外見。パッと見「ピグモン」(ウルトラマンの友好的なミニ怪獣)に似ている。

こんな、とんでもない生物たちを、64種は1つずつタイトルとそれに応じた文章で、他にも団体登場で何種類も紹介している、面白本である。ぜひ読んで笑っていただきたい。というのも、著者早川氏の文章が、なかなかウィットが利いているのだ。生物の紹介でありながら、笑い処ツッコミ処がたくさん。人間に対するナナメ目線が、シュールでいい。

地球生誕以来、生物の大量絶滅は5回あったという。気候の変化や、食物網の崩壊など、自然要因であると推測される。そして今、6回目の大量絶滅時代なのである。そしてその原因は明確に「ヒト」なのだという。まぁ、そうだよな。産業革命以後、自然を破壊し、環境を汚染し続け、生態系をめちゃくちゃにしてきた人間。だからと言って過去の時代へ戻るのは無理というものであろう。
著者は、反省を促し、原初に帰れというわけではない。事実を述べるのみ。・・・ちょっと反省。大量消費社会に、流されてはいけないなと。

まあ、まじめな部分はほんのちょっとです。「へんないきもの」たちのイラストと小粋で笑える文章に魅了される、楽しい本ですよ。

(2007.12.06 読了)
またまたへんないきもの
楽天ブックス
著者:早川いくを出版社:バジリコサイズ:単行本ページ数:174p発行年月:2005年12月付属資料:


楽天市場 by ウェブリブログ



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック