『ユーモレスク』/長野まゆみ △

ああ~、うう~。これは、水無月・Rの好む傾向のtrong>長野まゆみさん作品ではありませんねぇ・・・。なんていうのかな~、現実感を削ぎ落とした、透明な少年たちの儚い姿・・・というのが好きなんです、私。この作品『ユーモレスク』は妙にリアルな感じがあって・・・ダメでした。ううう。

ユーモレスクといえば、小学校の下校時の音楽、というイメージです。
あの「タッラ、タッラ、タッラ、タッラ、ラッタ、ラッタ、ラッタ、ラッタ~♪」という長閑な曲。
あの曲が隣家から聞こえてくる。7年前、小学校5年生の遠足の途中で姿を消した弟・真哉は、隣家からそれが聞こえてくると、耳を澄まして聴いていた。今でも、家族は弟の死を受け入れることができず、いつ帰ってきてもいいように怠りなく用意している。
そして、失踪人の死を認定する7年目の節目を迎え、主人公・周子の周りでゆっくりと廻り始める、人間関係と事件。

隣家の同級生・比和文彦。勤め先の百貨店に現れる、躾の良い男子高校生(弟が生きていたら同じ年頃)・副嶋和。背広を着こなすセンスのある、ネクタイを切られた男・向坂。そして、弟の失踪の時の隣家の娘(当時の弟の担任)・すみれの言動。ずっと住んできた家の取り壊しと転居。弟の沈んだと思われる人造湖の水抜き。

ところどころ、情緒的な描写があるにもかかわらず、どうにも好みからズレていて入り込めない世界。ああ~、もどかしいというか、なんというか。
物語の根底に、BLがあるのは、長野作品だからいいとして。そのBLがネクタイを切り落としたり、別れて!と叫んだり、見合いを断わって男同士で同居したりという、なんだか生臭い展開になっちゃうからでしょうかね・・・。私は、いい年して読書傾向が乙女なので、リアリティがあって、粘着質な生臭さの漂うBLは苦手です・・・。文彦は真哉を愛していたんでしょう・・・。きっと真哉も文彦が好きだった。そのままで終われば、それなりに美しいのに、どうして向坂と同居しちゃうのよ!

ああ~!ダメだ~!長野作品の中で、一番合わないかも・・・残念!長野作品で初めて△が付いてしまった~(T_T)。

(2008.03.29 読了)
ユーモレスク
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ちくま文庫 著者:長野まゆみ出版社:筑摩書房サイズ:文庫ページ数:204p発行年月:2007年07月


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