『町長選挙』/奥田英朗 ◎

あははは。相変わらず、やってくれるな~、伊良部。『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』(ブログ開始前に読了・記事はありません)でも、大いに笑わせてもらいましたが、今回もその笑いの勢いは衰えることなく。それどころか、えぇ?コレいいの~?!なパロディの連続。ちなみに、伊良部って神経科のお医者さんですが、どうしても「伊良部先生」とは書けませんね~(笑)。

今作『町長選挙』、4篇の物語からなっていますが・・・どれも笑えます。奥田英朗さん、面白すぎッ!一気に1日で読み切っちゃいましたよ。いや~、あははは~。

表紙の赤ちゃん、あれは伊良部なんですかね。妙な存在感のある、純粋さとはかけ離れた俗っぽい笑顔の赤ちゃん・・・。裏見たら、一万円札の福沢さんの代わりに鎮座してるし・・・。

かのプロ野球球団オーナー●ベツネ氏を彷彿とさせるナベマン氏が、例の球界再編やらジャーナリズムや経済界のしがらみやらで不眠症&パニック障害を患う。面倒がりつつも、通院する「伊良部総合病院」神経科・・・。オマエは子供か?と突っ込みを入れたくなるほど気ままな医者・伊良部一郎、ぶっとい注射をガンガン打ってくる看護婦のマユミに、に翻弄され、騎馬戦スタイルで取材記者を突破したり、(伊良部の運転する)スポーツカーで首都高をカーチェイスしたり。伊良部の思い付き発言にいいように振り回されて、いつの間にか神経症が治ってしまう。そしてついに引退を決意。この辺が、悩むところなんだよねぇ(笑)。
伊良部は、もしかして天然名医なのか?!(「オーナー」)

あの●リエモン氏を彷彿とされる、アンポンマン。・・・1話目「オーナー」の球団買収の話題で出てきたIT社長です。いいんですかね(笑)。彼の患うのは、平仮名アルツハイマー(日本語特にひらがなが手書きで書けなくなる症状)。学生時代から合理主義一辺倒できた彼に、旧態然とした抵抗が纏わりつき、イライラが募っている。が、やはり伊良部の診療(幼稚園児とのカルタ対決?)を受け、人間としてこなれてゆく。
・・・やっぱり伊良部は、名医なの?!ねぇ?!そうなの?!(「アンポンマン」)

40代には見えない、がウリの某歌劇団出身女優・白木カオル。・・・えーとこれは●木瞳さんですかね・・・。ええと・・・イイんですかね?!いや、もうここまで来たら思いっきりやっちゃえ、って感じもしなくもない。同年代の「私の体はワインでできてるのよ」女優・川島な●みさんこと川村ことみさんも、アンチエイジングですか・・・。この女優さんたちの見栄は、わかります・・・。年齢より若く綺麗に見せたいけど、でもそれに努力をしてるって知られたくない。オンナって、見栄っ張りなんですよ!でも、そこまで偏執的に歪んじゃったりはしませんけど。その神経症的症状を、逆なでするかのような言動の伊良部。「太っちゃえばいいじゃん」って・・・。でも、それで「もうどうでもいいや」的に癒されちゃうカオルさん。
・・・ねぇ!伊良部ってホントはすっごい名医?!そうなの?!(「カリスマ稼業」)

東京沖のとある島。そこでは4年に一度の町長選挙は、2大勢力に分裂して札束の飛び交う、熾烈な票取り合戦いが繰り広げられていた。その渦中に巻き込まれ、両陣営から札束を押し付けられた出向中の都職員。胃の痛い思いをしつつ、迎えた離島派遣医師、それが伊良部。
伊良部の父が推進している過疎地の特養老人ホームを島に!を公約にしようと、両陣営が伊良部に対して接待合戦。なんせ役所内の町長選挙負け組は一斉に左遷、民間も仕事がほとんど来なくなるという徹底ぶりだから、どちらも必死。抗争顔負けの戦いのさなか、伊良部の言動から選挙の真実が明らかになってくる。4年に一度の島の活性化。2大陣営が争うからこそ、死に物狂いで公共事業を引っ張ってくるのだという…。島民は、納得づくで熾烈な選挙を「お祭り」として迎えていたのであった。
しかも、今回は伊良部が乱入?し、なぜか老人会の票田は「両陣営の棒倒し対決」で決まることに・・・。その棒倒しの開会宣言で、長老が両陣営に「正々堂々と戦え」と告げる。なんだか爽やか・・・(笑)。

うわっ、すっごく長文になってる・・・。すみません、これだけ長々書いといて、
絶対面白いんで、読んでみてください!
とかいう平凡な〆しかできません・・・なんてこった。

とにかく、伊良部は、小デブな幼児思考の中年男で、どう見ても医者らしくない。
なのに、なんであんなに患者さんたちを治しちゃうんですかね?!
やっぱり?やっぱり伊良部って名医なの?ねぇ?!そうなの?!
・・・それでも私は「伊良部先生」とは言いたくないな(苦笑)。


(2008.04.01 読了)
町長選挙
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著者:奥田英朗出版社:文藝春秋サイズ:単行本ページ数:258p発行年月:2006年04月この著者の新


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この記事へのコメント

すずな
2008年04月02日 11:54
こんにちは!
ぶ。ぶぶぶっ☆
この作品も面白かったんですけど、水無月・Rさんのレビューも面白いです~!仕事中(内職中^^;)に噴出しそうになって困りました(笑)
2008年04月02日 22:09
すずなさん、ありがとうございます(^^)。
え?私そんなに面白いこと書いてましたっけ・・・(^_^;)。
作品の面白さよりも「私は伊良部を先生とは呼びたくない」を主張するこの記事・・・。そこがツボにはまりましたかしらん?あはははは。
ERI
2008年04月03日 21:07
こんばんは♪確かに、「先生」とは呼びたくない感じですが、あの適当さが、なんともいい感じで、奥田さんの名人芸ですよねえ(笑)
あれから、こういうキャラの人物設定が多くなりましたけど、やっぱり元祖伊良部センセにはかないません(笑)
2008年04月03日 21:12
ERIさん、ありがとうございます(^^)。
無責任且つ、ゆる~い態度、そして幼児退行したかのような自己チュウっぷり。
元祖はやっぱり伊良部ですか・・・(笑)。
うまいですよねぇ、奥田さん(^_^;)。

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  • 町長選挙(奥田英朗)

    Excerpt: アノ”伊良部医師”シリーズ3作目。中編4作が収められています。 Weblog: Bookworm racked: 2008-04-02 11:51
  • 町長選挙 奥田英朗 文藝春秋 

    Excerpt: 「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」に続く伊良部先生 シリーズの三作目。ああ、これはまぎれもなくあの人 のことだわ、というモデルがある。息子も読んで、まさしく そうと思ったらしいんで、これは誰が.. Weblog: おいしい本箱Diary racked: 2008-04-03 20:56