『武士道セブンティーン』/誉田哲也 ◎

書店で平積みになってるのをみて「あれ?なんで表紙が青いの?」と思った私は、相当マヌケです。
水無月・Rよ、ちゃんと、タイトルを読め。
『武士道シックスティーン』じゃないって。『武士道セブンティーン』ですよ。誉田哲也さんの。
16歳じゃなくて、17歳だ、ってば!

青い表紙に、例のひょろりとした字体のタイトル、二人の剣道少女が「ざっぱ~ん」と波の立つ崖の上で仁王立ちのイラスト。ひも状の栞は紅白2本。シックスティーンですでに、「武士道少女」たちにメロメロになってた私の心をがっちり掴みましたよ。
早速、図書館で予約。で、本日借り出し、午後で読み切っちゃいました。
あ~~、面白かった!やっぱりいいな~香織と早苗。確かに途中、早苗はいろいろあって辛かったりするのだけど、それを乗り越えて、自分で結論を出して、「武士道」を歩んでいく。
うっわ~青春だよ~!爽快ですな、うん。

『武士道シックスティーン』でいったん、横浜と福岡に別れてしまった香織と早苗。早苗の転校先は剣道強豪校・福岡南高だったのだけれど、その練習法は東松とは全く違うもので、「剣道」を武道というよりはスポーツとして捉え、とにかく勝つことだけに固執するものだった。違和感を覚える早苗。さらに、顧問の一人・吉野先生からは、理不尽な「甲本」→「河本」改名の仕打ちを受ける。
剣道をやっていて、楽しくない・・・と落ち込む早苗。
・・・そこからいろいろあるんだよねぇ・・・。ひとつずつ書きたい。けどそれじゃ長くなり過ぎるよな~、ってわけで省略。
香織と早苗に、色々なことが降りかかる。剣道一筋の香織にまさかの「彼氏」騒動が?しかも相手は「ヘタレの清水」?だったり、早苗が決闘をしてみたり、香織を慕う新人類(今時そんな言い方しないかな)系な1年生・美緒が現れたり、香織のお父さんが逮捕の際に重傷を負ったり、まさに波乱万丈。

そんな中、
~~武者の生業は戦うこと。武士の生業は、戦いを収めることだ。~~ (本文より引用)
という父の言葉を実感するような事態に、巻き込まれ、自らを投じた、香織。
潔い。・・・思春期の一途さは、恰好いいよね~。
福岡南のやり方に、決闘で一石を投じた早苗も、いい。
そして、二人は。「武士道」を別々に、そしていつか共に、歩んでいく。

剣道および武道に嗜みはないけれど、とても清々しく、気持ちよく読めました。
目指すは「武士道」なんだけど、彼女らはちゃんと「思春期」の女の子たちなのだ。
一途で、可愛らしい。強いけれど、揺れる。揺れるけど、ブレない。

残念だったのが、香織の「空者(うつけもの)」などの武者言葉が無くなったことかな~(笑)。あの、ちょっと無理してる感は微笑ましかったんだけど。まあ、前作で「兵法者」を卒業して「武士道をいく」ことにし、柔軟に剣道の道を進むことにしたんだから、逆に変に肩肘張ってるのもおかしいかな。

それと、ヘタレの清水君ですよ。『武士道シックスティーン』の香織の中学時代にだけ登場し、さんざんっぱら香織にけなされてから姿を消してた彼が、再登場。
えぇぇ?「いじめから逃げるために彼女のふりをしてくれ」と頼み込む、そのヘタレって・・・。うう~ん。私、ヘタレ男子は好きなんだけど、清水君は微妙だわ・・・。ギリギリ合格ラインかしら。(←なんの?)
でも多分、清水君は、香織のこと好きなのよね~。もうちょっと、頑張れ。もしかしたら、案外イケるかもしれないよ。(強い男は倒すべき対象としか見そうにないもんね、香織は。)

ところで。
赤・青、16・17、と来たら次は、まっ黄色な表紙で『武士道エイティーン』、しかないでしょう!
誉田さん、期待してますよ~♪

(2008.08.28 読了)

武士道セブンティーン
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著者:誉田哲也出版社:文藝春秋サイズ:単行本ページ数:349p発行年月:2008年07月この著者の新


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この記事へのコメント

2008年08月29日 20:21
こんばんは~^^
今回も楽しかったですね(いや、いろいろありましたけど結果的に)。
わたしは美緒ちゃんなんかもかなり曲者で、今後何かしでかしてくれるんじゃないかとにらんでます。だってラストあたりの緊迫シーンの動きがタダものじゃなかったから…!!
ほんと、「エイティーン」が楽しみですね☆
2008年08月29日 22:07
麻巳美さん、こんばんは(^^)。
うふふ~。美緒もいい感じですよね。
何か、やらかしてくれそうです(*^_^*)。
もちろんヘタレ清水君も、もうちょっと地位向上してくれないかな~と期待しております。(←ヘタレ好きな水無月・Rです)
是非に是非に、「エイティーン」を!
藍色
2008年09月02日 02:32
こんばんは。
一年で成長が感じられましたね。
試合の最中と練習、日常生活などスピード感の違う場面が、小説に自然とメリハリを出してくれるのも良いところでした。
黄色い続編、楽しみです。
2008年09月02日 21:54
藍色さん、ありがとうございます(^^)。
黄色の続編、もちろんですよね~♪
是非にヘタレ男子に頑張ってもらいたいです。そろそろ香織も早苗もお年頃ですから、そういう話もあっていいのでは(^_^;)。
誉田さんの緩急つけたストーリー運びはホント、いいですよね。キリッとしてて、大好きです。
香桑
2008年09月13日 01:29
こんばんは!
清水君、なんでこんなに萌えないんですかねぇ。ぐっとくるようなヴィジュアル描写がないからかなぁ。
香織も早苗もレナも、それぞれのかっこよさがあるので、男子が活躍する隙がありませんね。
福岡と横浜に離れていても、二人の主人公に交互に語らせて物語にできちゃうところがすごいなぁと思いました。

この『武士道』シリーズを『図書館戦争別冊1・2』に並べると、本棚がえらくカラフルになりました。
2008年09月13日 10:15
こんにちは!
今作も青春全開という感じで、ちょっとほろ苦く、そして清々しいセブンティーンを満喫させてもらいました。面白かったですねーっ!ワクワク&うるうるさせられました。
登場を楽しみにしていた清水君には、かなりガックシでしたけど^^;私的には不合格ラインですぅ;;;次作の「エイティーン」(あると信じてます!)での活躍を祈りたい。。。
2008年09月13日 21:57
>香桑さん。
ヘタレな清水、人気急落中ですねぇ(笑)。
あまりにもヘタレ過ぎなので、私的には同情票を・・・(^_^;)。
乙女たちが強いので、男の子たちは鳴りを潜めてる・・・んだといいな。
『武士道』と『別冊図書館戦争』を並べたら、すごくカラフルですね確かに!そしてどちらも続巻希望!ですよね~♪

>すずなさん。
青春って、一途でひたむきで、キラキラしてるな~と思わず「ほう~」っとしてしまいますよね。
清水君に関しては「エイティーン」で頑張ってもらいましょう!(←え?確定事項?!)
エビノート
2008年09月28日 20:04
香織の頑なさが和らいで、武士道の何たるかを学ぼうとする姿勢に成長を感じて、うるうるしてしまいました。鈍感なところはあるけれど、遠く離れた早苗を心配するところも、二人の絆を見たというか、良いなぁ~と思いました。早苗も苦労した分、また強くなったでしょうし、ほんと『エイティーン』が楽しみです♪
ああ、早く読みたい!!
2008年09月28日 22:15
エビノートさん、こんばんは(^^)。
離れて歩いているけれど、同じ武士道だ、というラストがとても良かったですね。
お互い、離れていても、ちゃんと思い合って絆がある。清々しいです!
『エイティーン』、書いてくれないかな~、誉田さん。
香織も早苗も、美緒もレナも、そして清水君も(笑)。また、成長してくれることでしょう。
2008年10月26日 23:54
こんばんは♪私もヘタレ男子は割りとイケる口なんですが、清水くんは微妙ですねえ(笑)
でも、あそこまで守られ役だと、かえって潔いかも(笑)「エイティーン」いいですね!私も読みたいです。
2008年10月27日 22:28
ERIさん、ありがとうございます。
清水君、ヤッパリ駄目ですか~(^_^;)。
そう、守られ乙女系男子で、香織とうまくいってくれないかな~と(笑)。
「エイティーン」は私の脳内では確定事項(←えぇ?!)です。
june
2009年05月24日 22:29
香織は少し柔らかくなったかな?と思ったのですが、武者言葉が減ったせいだったのかも・・と、今頃気づきました。
お年頃の彼女たちなのに、真剣に悩んで揺れるのが剣道のこと!というのが、なんだかいいですよね。でもエイティーンになったらそろそろそういう話があってもおかしくないですよね。そうなるとやっぱり清水君???うーん。。。
2009年05月24日 22:51
juneさん、ありがとうございます(^^)。
エイティーンでは、是非ヘタレに愛の手を!
・・・やっぱり、清水君ダメですか?
彼は彼なりに頑張ってると思うんですけどねぇ・・・(笑)。
『エイティーン』では、少し頑張りが目に見える形になって、香織に認められたらいいのになぁ~と思います(^_^;)。

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