『パーマネント野ばら』/西原理恵子 ◎ (コミックス)

西原理恵子さんは、高知県出身の漫画家さんである。
高知県出身女流作家といえば、はちきん作家さんですよ!
〔恒例すぎてしつこい解説:「はちきん」とは、男勝りでサッパリとした気性の、芯がシッカリしている女性をさす、土佐弁です。有川浩さんの描くはちきん女性は、水無月・Rの目指すところであります。〕
水無月・Rの心をいたく揺すぶる、あの芯の強さは、とんでもなくスンバらしい。
『ああ息子』『毎日かあさん』などで、はっちゃけたお母さんぶりを披露して世の中の「宇宙人並みに理解出来ない異性・男の子を持つ母」達を安心させてくれる、とってもいい人なのである。

はっちゃけお母さんではあるが、リリカルというか、物悲しさをたたえた作品も多い。本作『パーマネント野ばら』も、えげつない男女関係の表現があったり、人を罵倒するようなシーンもあるのに、とても深い。
恋をするって、苦しい。いくつになっても、急に恋に落ちたりする。ど田舎のパンチパーマなおばちゃんだって、恋をするのだ・・・。

子連れで出戻ってきたなおこ。母の経営する「パーマネント野ばら」は、町のオバちゃん達のパンチパーマを一手に引き受ける、女のザンゲ室。ダメダメな恋も、ど~しょ~もない男のことも、みんなここで吐き出してゆく。
なおこはいつも、海辺で恋人とデートをする。いつも微笑んで、なおこの話を聞いてくれる恋人。ずっと好きはないから、ちいさな嘘を重ねるなおこ。ああ・・哀しいなぁ。

なおこやその友達は普通のおばさんで、たぶん私よりちょっと若いくらいで、なのにキラキラしている。少女のように、キラキラと。だけど、そのキラキラノすぐ裏側で、現実に疲れてる女たちがいる。好きなのに報われない、気持ちが行き違ってしまってる女たちが。
フィリピンパブを経営するみっちゃん、マグロ解体を続けて20年・旦那を刺しちゃったひろこちゃん。えげつない話ばっかりなのに、なんでこんなに、楽しく笑えて、・・・淋しいんだろう。

野ばら限定7色パンチ、ハウス農家のばあさんに負けてたまるか14色とか、ジュータンパブとか、干しイモとか、強烈に笑えるネタがたくさん。だけど、みんな強がりで、淋しいのに淋しいってなかなか言えなくて・・・だから、物悲しい。

なんだか全然、感想になってない・・・。言葉にするの難しいんだと思います、この作品。
でも、笑えて、楽しくて、えげつなくて、哀しくて、淋しくて・・・・でも、許される気がしました。何がというと、表現できないんだけど。一生懸命生きてることや、強いことも、弱いことも、なおこの母の
~~そばにすきがあったら人生毎日正月や~~ (本文より引用)
という言葉に凝縮されてるように、感じました。

(2009.05.26 読了)


パーマネント野ばら
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新潮文庫 著者:西原理恵子出版社:新潮社サイズ:文庫ページ数:1冊(ペ発行年月:2009年03月この


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