『黒と愛』/飛鳥部勝則 ○

う~わあ~。なんだろこの、なんじゃそりゃ・・・感は(笑)。
密室殺人のトリックとか大掛かりだし、メインキャラの美少女・黒の異様さは目を離せないし、だんだんと判明してくるほかの登場人物たちのぶっ飛びっぷりもとんでもない。
だけど、なんじゃそりゃ・・・なんである。
後半、かなりグロいしね~。ラストに向かってだいぶ、カオスになっていくし。真犯人をミスリードするあのネタは、ミステリとしてどうよ、って気もするし。
好きかというと諸手を挙げて好き、という訳じゃないけど、嫌いかというと嫌いじゃない。ただ、ダークな面が私的には受け入れづらいグロさなんですよねぇ、微妙なラインだわ、『黒と愛』

飛鳥部勝則さんの作品は、初読みです。作風は暗黒小説系の方のようですが、全然知らなかったです。
傾いて歪んだ城、密室殺人、過去に起こった密室自殺、死を愛好する美少女、オカルトTV番組のロケハン隊、美少女をストーキングする教師、城を襲う大嵐、地下からぞろぞろと出てくる幻想のフリークス・・・。
さっきから連呼してますが、どうにも、グロいんですよね。耽美なグロテスクではなく、醜悪なグロさ。ちょっとなぁ・・・。とりあえず人間改造は、よろしくないですな。
と、言いつつ、しっかり読了しちゃったんですけどね。
奇傾城でロケハン隊がバラバラに行動している間に起こった殺人の真相、主人公?の亜久直人が自分の推理の結果容疑者が地下牢に隔離されたことに対して危惧感を抱いていること、そして自然の脅威である嵐と悪夢的な幻視。
するすると読み進められるんだけど、起こっていることはあまりにも醜悪。うへぇ~って思いながら、それでもなんだか気になって先へと読み進めてしまったのでありました。

黒づくめの美少女・黒は〈あちら側〉の人間を男女関係なく惹きつける。彼女の醸し出す暗黒に引きずられ、惹きつけられた人々は、ますます狂っていく。
「序幕」で語られた、どこかから逃げ出してきた瀕死の少女と男の物語は比喩ではなく、物語内での現実となり、少女を見送り奇傾城に乗り込んできた男は、地下で何者かになり、地上の黒の命を救う。
結局、マトモだったのは誰なのだ~~!って感じである。

「舞台裏 お天気の話」で明かされた、数々の死体の発生理由および手段には、驚いたというより、呆れたというかなんというか…。一番オカシイのは、黒に影響を受けてというより、黒を崇拝するがゆえに神秘主義のふりをしているだけだろう、と私が思ってた男であった。ううむ、私もまだ、読みが浅いな。

(2011.10.29 読了)

黒と愛
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ハヤカワ・ミステリワールド 飛鳥部勝則 早川書房発行年月:2010年09月 予約締切日:2010年0


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