『幻想小説神髄』/アンソロジー 東雅夫 編 〇

いやあ、難しかったわ…。
かなり字が小さめの、600ページを超すぶ厚い文庫だったとはいえ、かなり頑張って時間作って読んだのに、2週間かかってしまいました…。
何で、そんな本を〈読みたい本リスト〉に入れていたのか…。
新聞の書評、の影響ですね~(^^;)。もともと「幻想小説」というジャンルには心惹かれてましたし。
アンソロジー編者の東雅夫さんにも、ちょっと興味がありました。
世界幻想小説大全の中の1冊だというのは、『幻想小説神髄』の冒頭の東さんの挨拶文を読むまで、全く意識してませんでした(笑)。

しかしですね~、いやはや、ホントに大変でした(笑)。
たぶん手強いだろうなぁ…と腰が引けてて、〈読みたい本リスト〉の中でずっと保留してたのですが、去年後半ぐらいからそういう本を読んでいけたらいいなぁ、とちょっと思ってまして。で、チャレンジして、2週間かかった(笑)。

ヨーロッパ系の宗教や神話の素養がないと、ついていけない作品が多くて、参りましたわぁ。
それに加えて、哲学的というか。描写も重厚というか、ライトなエンタメ爆笑系ばっかり読んでる身には冗長に感じてしまう感じでねぇ。まあ、作品自体も古いし、翻訳も一時代を築いたような名翻訳家の手によるもので、言葉遣いが修飾的で、読みづらかった…。でも、この作品たちには、こういう古風で味わいの深い文章の方が似合うとは、思います。

20編の様々な物語、幻想的だったり、哲学的だったり、様々でした。

そんな中で一番気に入ったのは、「父の気がかり」
・・・一番短かったからじゃないですよ?!道具だか、生き物だか、よくわからないような奇妙なモノ〈オドラデク〉が、可愛かったからです(^^;)。喋るんですよ?そして、家のあちこちに現れたり、長いこと姿を消してたり、だけどたぶん語り手の死後も、家に居る。無邪気な様子で。ちょっと出会ってみたいです。まあ、そんな訳の分からないものが、突然家の階段にちょこんと乗っかってて、別の日は全然違うところに居たりしたら、自分のアタマを疑わなきゃいけないんでしょうけど(笑)。

「クレプシドラ・サナトリウム」の、夢の中を彷徨う感じもよかった。たぶんサナトリウムのある街の空気は、主人公にまとわりついてその生気を奪って、もともとサナトリウムで〈時間を遅らせていた〉父と同じ存在にしたんだろうな、と感じました。
夢の中をさまよいながら、夢と現の境が分からなくなり、夢も悪夢なのかどうかもわからなくなる感じ、これは結構ホラーに近い。
そんな、浮遊した主人公の、最後の行動にはちょっと疑問が。狂人と同行してしまい、逃げ出すために父の病室に置き去りにしたこと。どうせなら、その狂人と連れ立ってそのまま汽車に乗ってしまえばよかったのに…なんてね。

「白魔」は、魔女の話だったのかしら・・・?
なんだか、薬物使用の狂乱状態を描写したような感じもあって、どうにも落ち着かない読み心地でした。

ああ、しかし本当に大変だったわ~。
まあ、つまり、私の読書力が残念であることが露呈してしまった、ということなんですけどね。
たま~~には、こういう作品を「知らない言葉を調べつつ」読むのも悪くないかもな、と思いました。

(2017.01.30 読了)

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