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zoom RSS 『読書で離婚を考えた』(エッセイ)/円城塔・田辺青蛙 〇

<<   作成日時 : 2017/12/10 16:16   >>

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伊藤計劃さんの構想を引き継いで『屍者の帝国』を書き上げた作家さんであり、『日本文学全集11』で雨月物語を現代訳していた円城塔さんとその妻の田辺青蛙さんのリレー書評エッセイ、『読書で離婚を考えた』です。
いやはや、過激なタイトルですよ。いつ、そういう話になってしまうのか、回避は出来るのか、ハラハラしながら読んじゃいましたよ(笑)。

円城塔さんの単独著作はほぼ読んだことが無く、田辺青蛙さんに至っては全く読んだことが無い、という状態でこの作品を読み始めた私。
最初にあったのは、円城さんはSF、田辺さんは怪談(作家以外の仕事もしている)作家、と言う大雑把な知識だけです。

夫婦の相互理解をテーマとして始まったはずのリレー書評は、何故か「相手のことが分からない」「こんなにわからなくていいのか」という点が明らかにされていくばかり。それでも、相手が勧めた本を必ず読み、書評(感想)を書き、次に相手に勧める本を選ぶという繰り返しの中で生まれてくる、奇妙な「読書で相互理解できなくても、夫婦としてはちゃんと成り立ってる」という安定感が、微笑ましかったですね。

タイトルは衝撃的ですが、そこまで話が発展することはなく、その点にはホッとしました(笑)。
「次の課題図書は『離婚届の書き方』で、お勧めする理由に「察して…」とだけあった」という夢を田辺さんが見た、と言うのがクライマックスだったのかな(^^;)。

2人の性格がまた、びっくりするぐらい正反対。料理を作るとき、レシピ通りに材料をそろえ、量をきっちり量り、一切手を加えずにその通りに作り上げる円城さん、イメージ先行とひらめきで適当に作るのでオリジナル創作料理になってしまう田辺さん。
お互い勧め合う本もバラエティに富みつつ、それぞれらしすぎて更にお互いの理解が遠のいていくという展開(笑)。

どうしてこの人は私と結婚したのかと、どの夫婦でも気にする点もちゃんと通過しつつ、読書傾向も生活の考え方もこの人たちはお互いを補い合ってるのかもね・・・って思ったら、相互理解は出来なくても、ちゃんと夫婦として前に進んでるなと感じて、なんだか安心しましたね。ははは。

で、お二方が勧めてた本なんですが・・・。これがまあ驚くほどに私の心の琴線に響かなかった(笑)。
〈読みたい本リスト〉が長くなるかな・・・と危惧してたのですが、これが全く。
お二方の腹の探り合いみたいな脚注コメントが、面白かったです。
所々で、割とおおらかな田辺さんへの円城さんの鋭いツッコミが不穏な気配を生みそうになりつつ、でも大丈夫な感じがするので、なんだかんだ言いながら、夫婦仲がよろしいようで、よかったです(笑)。

40回の連載を経て、最後にあとがきに替えて対談が入ります。
そのあとがきの中で、〜〜距離は変わらずとも相手の輪郭はわかったかも〜〜(あとがきより引用)とありましたが、大変しっくりくる結論ですな。
夫婦での企画を田辺さんがやりたいといい、円城さんがもう十分、と言ってるのもなんだかそれぞれらしくて笑えました。
なんだかんだ言って、お似合いのご夫婦なのでしょうね。

と、ここで感想を終わらせたいのはやまやまですが、さすがにそれじゃ「書評リレーを読んだレビュー」としてあんまりなので、琴線になかなか触れなかったなりに気になった本をいくつか。
田辺さんお勧め、中島らも『西方冗土』
円城さんお勧め、スタニワフ・レム『ソラリス』
私はエセ関西人なので、関西人について書かれた軽い読み物などは結構気になりますね。あんまりエセだと失礼かなぁ…、という気がしてるので。
『ソラリス』の方は、物語として気になる。ただ、あまりに有名なSF過ぎてちょっと腰が引けますねぇ。
・・・やっぱりだめじゃん(笑)。

(2017.12.10 読了)

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