『枕草子REMIX』/酒井順子 〇

酒井順子さんと言えば、私的に『源氏姉妹』で、「そうそう!そうなのよ!!分かるわ、酒井さん!!」となった、〈感覚同じ女性作家さん〉なんですけどね。
本作『枕草子REMIX』も、若い方の言葉ですが「わかり味が深い~(笑)」って感じで、ヘッドバンキング並みにうなずきつつ、読みました。

清少納言。
以前は「才気煥発・当意即妙の権化」みたいなイメージがあって、苦手でした。なんていうか「ほらほら、私って頭の回転がいいから、身分の高い人にも、気の利いた異性にも、好かれちゃうのよねぇ~」っていう自慢がグイグイ来る感じで。

でも、宮木あや子さんの『砂子のなかから青き草』を読んでからは、定子の凋落にもその身を捧げて仕える、真摯で情けの深いその一途さに「清少納言も、現実の女性なのねぇ」「才気煥発をひけらかすのも、定子のサロンを盛り上げるためなのだなぁ」と、好きになれてましたので、本作で酒井さんが「清少納言さんと親友になれそう!」というのに、かなり期待して読み始めました。

ワタクシ、一応文学部だったんですが、やっぱり『枕草子』は、通読してないんですよね(^^;)。
まあ、「春はあけぼの」以降のくだりも記憶してますし、他の段も知ってるエピソードがあったりはしたのですが、酒井さんが取り上げた「和歌の免除を中宮に訴えた」とか「下種の家に雪が降るのは似つかわしくない」とかは、知らなかったです。
酒井さんの「清少納言は身分もボーダーギリギリ、年齢もボーダーギリギリだったからこそ、身の程をわきまえることに美学を感じ、そこを外れる人に対して厳しかった」という分析、なるほどなぁと思いましたね。
あえてそこを手厳しく書く鋭さで、読者に媚びないけれど読者が喜んで読むような文章になってたんでしょうね。
まあ、「雪ぐらい下種の家にも降らせてやって・・・っていうか、気象現象はどうしようもないじゃん!」というツッコミはしましたけど。

身分のある男性とも堂々と渡り合い、才気あふれる文章を描いてさらりと自慢も織り交ぜ、「説教をするお坊様は美男じゃないとね」と鼻歌交じりだったり、「男も女もブスは駄目よね」とあげつらったり、何とも華々しくも生々しい(笑)。
そう、生々しいのですよ。令和のこの時代にあっても、生々しさを感じさせる「女子から見た世界」なんですよ。千年経ってるのにねぇ。
自分を客観視する、なんて今の時代でもなかなかうまく出来てない人も多いのに(私も含め)、それが出来た清少納言。
そして、その点を取り上げて私たちに教えてくれた酒井さん。
いいコンビだと思います。千年の年齢差があっても(笑)。
ご本人降臨対談、面白かったですよ♪

(2019.11.06 読了)

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