『あなたの人生、片づけます』/垣谷美雨 〇

垣谷美雨さんの『あなたの人生、片づけます』
〈片付け屋〉として人気で、TVに出たり本を出したりしてる大庭十萬里。見た目は、ぽっちゃり気味のフツーのオバサン。
片付け度・重症な人々の家を訪問して、片付け指南をしていくうちに、その人たちの心のゴタゴタも解きほぐして、片付ける方法に気付かせていく。
お家スッキリ、心もスッキリ、大事ですよねぇ。

「ケース1 清算」
汚部屋OLの、自分を取り戻す過程。依頼人は父母。
「ケース2 木魚堂」
妻の死後、呆然と過ごしてきた木魚職人。依頼人は娘。
「ケース3 豪商の館」
老婦人の住む大きなお屋敷に、綺麗に仕舞われている様々な物品。依頼人は娘。
「ケース4 きれいすぎる部屋」
一家4人が住む取り散らかった官舎に一部屋だけ、綺麗な部屋が。依頼人は義母。

私は人間としてのキャパが非常に小さいので、自分が把握し使い切れる量しか、物を持ちたくないんですよね(笑)。
なので、どのケースも「うわぁ、無理・・・」な状態です。
でも、こういう状態の人がいるということは、わかります。
「今」を変えることが、面倒だったり辛かったり惜しかったりするのも、理解は出来ます。

そういう部屋を実際一緒にどんどん片付けていく「片付け方を教える」話かなと思ったら、そうではなくて
「十萬里が片付けられない度を診断しに行く」
→「ちょっとした部分の片付けを宿題にする」
→「宿題をこなして、ちょっとだけ意識が前向きになる」
という過程があって、それぞれの心のゴタゴタが解きほぐれていく様子が丁寧に描かれていたのが、よかったです。
とはいえ、ちょっと「世の中こううまく行く場合ばっかりじゃないんだよなぁ」と思ったりもするのですがね。

十萬里が訪問する「重症」な部屋に住む人達ではなく、親族が依頼人だというのは、リアルですね。
本人はその混乱状態に馴れちゃってて、どうでも良かったり大した事ないと思い込もうとしてたりするんですもの。
そして「片付かない状態」を気にしたり非難したりしている依頼人も実は、「解きほぐすべき問題」を抱えてたりして、実はそちらの問題も十萬里が手を貸すというか、片付け指導のようなアドバイスで解決の方向性が見えていくこともあったりして。
複合的な問題なんだなぁ…って思いました。

「豪商の館」の老婦人の「だってお高かったんです」「まだ使える物を捨てるなんて(新品買うのは好きなのに)」「いつか嫁に引き継ぐんです」・・・いやぁ、わかるけどあなたの要らないものは、他の人も要らないんですよね…っていうツッコミを盛大に入れながら読んでました。
ワタクシけちんぼですので、「まだ使える、もったいない」は分かるんですけど、ワタクシの場合は「じゃあ使い切ってから新しいのを買えばいいや(ケチだから)」なんですよねぇ。収納スペースが無駄にたくさんあるから、片付いて見えちゃうところが怖いですね~(笑)。

ところで。
私は〈捨て派〉なんだけど、家族が〈溜め込み派〉なもんで、そこを解決する策の物語も欲しいですねぇ・・・。
ケース1~3は一人暮らしだから、本人が前向きになれば改善するし、ケース4に関しても家族は「片付くこと」には無関心から賛成に向かってるので、あまり参考になりませんでした(笑)。

(2020.04.18 読了)

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