『海の底』/有川浩 ◎

横須賀基地祭にわく、春もうららな休日。
――― 突然、『海の底』から巨大エビ(レガリス)が来襲!人を襲い、捕食を始める。
避難からはぐれて、自衛隊潜水艦に逃げ込んでしまった子供たちと、子供たちを救うためにレガリスに襲われ殉職した艦長、艦内でたった2人の大人になってしまった新人潜水艦乗組員。

有川浩ワールド炸裂スピードの速い展開、不測の事態に攻防戦を繰り広げる各組織アリ、意地っ張りな淡い恋愛あり、役立たずだった子供たちの成長アリ、。ああ・・・、素晴らしい。いいなぁ、有川浩。ライトノベル感覚なのに、内容がキッチリと存在する。読みやすい。

水無月・R、個人的に大絶賛&大ブームな作家が有川氏です。是非、色々な方に読んでいただいて、有川ムーヴメントを起こしていただきたい!実際、色々な読書感想ブログで紹介されてますしね。

※水無月・Rがこの「蒼のほとりで書に溺れ」を始めたのも、実は「有川浩作品、面白すぎ!」を、ネットの世界で叫びたくなったからなのです。

機動隊対策本部とネットでこっそり情報を流す軍事オタクな人たち、「機動隊ではどうにもならん、いかに自衛隊に引き継ぐか」と公言する対策本部(でもそれは無責任なのではない)、自衛隊投入の時期を見切れない政府、避難してきたワガママいっぱいな子供たち(ワガママなのは1部かな)、子供たちを保護しようと必死に努力する新人自衛官、子供たちを利用するマスコミ、子供たちの親達。それぞれが、物語を作っていく設定の細かさに、感激。

更に言うと、ゴジラ対策応用(一応作中でもゴジラは映画でしたが)の電流攻撃など、特撮系好きの心をくすぐる設定多々アリ。そうそう、水無月・R世代はゴジラだモスラだウルトラマンだ、と巨大怪獣(違うのもあるけど)対自衛隊(今回メインは機動隊だったけど)という、設定は非常に身近なのです。読んでてワクワクしましたね。

・・・しかし、日本人て「有事」に弱いよね。とつくづく思うわけです。巨大エビが海の底から現れ、人間を襲って上陸、なんてそりゃあ、そう簡単にはないことですが。対応にあたふたし、責任の所在を押し付けあう上層部、妙にリアリティがあって、きっと本当の有事もこんな感じになっちゃうんじゃないかと。

今回は高知と関係はなかったけど、有川氏の「はちきん魂」を感じる作品でしたね。水無月・R、心ははちきんですから。(はちきん=男勝りでサッパリとした気性の女性を指す、土佐弁)
ラストの技官の新型潜水艦訪問、これも「はちきん魂」だろうと感じますよ。この章は余計という人もいるようですが、水無月・R的には今後の続巻が期待できるので、欠かせない1章だと思います。

(2006.9頃 読了)

海の底
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著者:有川浩出版社:アスキー・メディアワークス/角川GPアスキー・メサイズ:単行本ページ数:451p


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