『うさぎパン』/瀧羽麻子 ◎ (『ダ・ヴィンチ』7月号収録) 

水無月・Rは、パンが好きだー!!天然酵母だったり全粒粉やライ麦だったりで、堅めで、噛みしめると味わいがあるような、そんなパンが好きだ~!そんなパンを噛みしめながら、読書三昧の日々を送れたら、幸せのあまり蕩けてしまうかも・・・。そんな私が、ぎゃ~!とのたうちながら読んだ、瀧羽麻子『うさぎパン』
パン好きな方は、ぜひ読んでみてくださいっ!

第2回ダ・ヴインチ文学賞の大賞受賞作です。1981年生まれって書いてありました。うぉぉ…最近、気に入った作家さんの年齢が自分よりかなり若いことがあるのに気づき、一抹の淋しさ及び心苦しさを感じる、水無月・Rであります。いや、作品の良さは年齢ではない。分かってるんだけど。なんかねぇ~、「自分と言う存在がすっごくトホホ」な気持ちになるのですよ・・・。

女子中学から、共学高校に進学した私・優子は、1学期の成績が落ちたので、家庭教師・美和ちゃんに教えてもらうことに。美和ちゃんには、義理の母(と言っても大層仲は良い)・ミドリさんには言いにくいことも話してしまえる。優子は、クラスのパン好き仲間の富田くんが気になっているが、なかなか進展しない。夏休み、どんどん親しくなった美和ちゃんといろんな話をするうちに、美和ちゃんに死んだ母・聡子が乗り移るようになる。
ヤキモチから富田くんと喧嘩してしまった優子に、母・聡子は後悔しちゃだめ、と諭す。優子と富田くんは仲直りし(富田くんが優子の好きなウサギのパンを作ってくれる)、2学期に入ってから、付き合うようになる。母・聡子は驚くべき事実を告白して、別れを告げる。ミドリは、優子の本当の母だと。優子は3歳の時に死んでしまった、聡子を覚えていないと思っていた。だが、美和ちゃんからクリスマスプレゼントにもらった、ウサギのぬいぐるみを見て、聡子のことをたくさん思い出す。

う~ん。ストーリーを描いちゃうと、で?と聞かれちゃいそうだな~。
再度主張します。パン好きな方は、ぜひ読んでください。
パンが要所要所ですごくいい小道具として活躍してるんです。読んでて、お好みのパン屋に走りたくなりました。子供が風邪で寝込んでなかったら、絶対走ってたな・・・(笑)。
高校生のぎごちない恋愛も結構ヤキモキしちゃうし、優子・聡子・ミドリの温かいつながりにも、美和ちゃんのそっけないすごさも、すごくドキドキした。新鮮で清々しい、素敵な作品だな、と思いました。
(ただちょっと残念だったのが、妻・聡子と愛人・ミドリ、2人を同時に妊娠させてしまう男・つまり優子の父を、2人ともが穏やかに愛してるのが、どうしても理解できなかった。これが分かるように描いてくれたら、もっとよかったのにな、と思う。)

うん、これは大賞受賞、わかるわ。面白かったし、おいしかったし、お腹がすきました(笑)。

(2007.09.11 読了)

単行本の方ですが。
うさぎパン
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ダ・ヴィンチブックス 著者:瀧羽麻子出版社:メディアファクトリーサイズ:単行本ページ数:157p発行


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