『夏のくじら』/大崎梢 ◎

うおぉぉぉ!!
やっぱ、高知の夏は〈よさこい祭り〉だよねぇ~!
・・・って、のっけから、超ハイテンションです、水無月・R。
出版された当初、<よさこい>の作品だとは知らず、去年の冬ぐらいに初めて知ったんですよね。N市図書館にあったので、すぐに読める・・・と思いつつ「やっぱり夏に読みたいわ~!」なんて延ばし延ばしにしてたから、余計にもう期待値ダダ上がり。そしてそれを裏切らない、疾駆する熱気が、凄かった!
読んでる最中からずっと、頭の中で<よさこい節>が流れっぱなしなんです。
なんかもう、祭本番に突入するあたりから、泣きはしないけどずっと鼻をグスグスいわせながら読んでました。電車の中だったっていうのに。
大崎梢さん、『夏のくじら』を書いてくださって、ありがとう!
・・・ああ、すみません。水無月・R、有川作品じゃないのに大興奮してるんで、スルーしちゃってください。

こんなに舞いあがっちゃってるくせに、実は<よさこい祭り>で踊ったことないんです。私が高知にいたのは、小学校4年~中学1年の3年半だけで、町内会の夏祭りの小学生チームで踊ったことはあっても、本会場では見学者の立場だけだったんです、あはは・・・。
でもやっぱり、高知の夏は<よさこい祭り>なんですよ。
なんとなく、町中が浮足立っているというか、徐々に盛り上がりの波が来る感じがするんですよ。高知に縁もない転勤族の娘な小学生にも、感じ取れるぐらいの期待を孕んだ予感が!

書店系ミステリー作家さん(←勝手な思い込み)のはずの大崎さんが、何故<よさこい祭り>?って思ってたんですが、ダンナさんが高知の方なんですねぇ!なるほど!
作家さんが高知の方と結婚して、高知の物語を書いてくれるなんて、うんうん、素晴らしいめぐりあわせですよ、私的に!

ああ、それから。
「YOSAKOIソーラン」の元祖は、高知の<よさこい祭り>なんだからねッ!こっちが先よ!こっちが!と、声を大にして叫びたいです(笑)。
確かに、あっちの方が全国的に有名になっちゃったけど、アレは札幌の学生さんが高知の<よさこい祭り>の熱さに感激して、やり始めたんだから!
南国土佐で、夏の暑さと祭りの熱気にまみれながらの本家本元<よさこい祭り>を、ぜひ皆さんに堪能していただきたいです。(県民でもないくせに、何でそんなにムキになる(笑))

東京から高知大学へ入学した篤史は、父方の祖父母の家に下宿している。街中の鯨井町に住む従兄弟・多郎に誘われ、いろんな事情で逃げ切れず成り行きで<6年ぶりに再結成される、鯨井町商店街チーム>のスタッフに加わることになる。
何でおれが・・・とテンション低かったはずの篤史だが、実は4年前に1度だけ参加した<よさこい祭り>に悔恨の思いがあり、その思いを抱えながら、だんだんに祭の準備に調子を上げて行く。
最初はWEB担当、そして踊り子隊のトップの命により、踊り子隊としても参加、挙句に太郎と共に「トップに付き従う、纏(まとい)持ち」に取り立てられ、否が応でも尽力することになる。

篤史の4年前の悔恨とは、2日間ある祭りで2日目に現れなかった、自分と親しくしてくれた年上の女の子・いずみさんのことだった。もう一度会いたいのか、会うとしたらどうしたいのか。迷いながら、その手掛かりを追う篤史だったが。
街をあげての<よさこい祭り>への盛り上がり、色々なチームの思い入れ、夏の暑さを増幅させるような、熱気。
そして、いずみさんの手がかりが全部つながった時、2人は再会する。

準備段階の葛藤、踊り子隊のトップであるカジの凄さ、多郎の<よさこい>後の進路、そして[いずみさんとは誰なのか、どうして約束していたのに2日目現れなかったのか]という淡く少々苦い恋心を含んだ謎解きもあり、色々な要素がたくさんありました。
でも、いずみさん探しの件は、そういう事情なら見つけられないよなぁ・・・かなり無理があるって~、って思いました。まあ、この物語はミステリではなく、青春ものですもんね。

あ~、色々内容について触れたいんだけど、すでにかなり長文になってる気がします(笑)。
でもでも、やっぱり私のブログで語り逃してはいけないコトバがありますよ!
ソレは、「はちきん」でありまする。
〔恒例すぎてしつこい解説:「はちきん」とは、男勝りでサッパリとした気性の、芯がシッカリしている女性をさす、土佐弁です。〕
チームのシンボル、の可愛いクジラさんも「はちきんくじら」で、ポップでキュートなんですけど、何はともあれ。
この作品で一番はちきんなのは、ダンスチーム女性トップの綾乃さんである。
この人カッコいいよ~!激しく<姐御>なところが素敵すぎる。 踊りは上手い、気風はいい、迫力のある美人で(爽やかなはずの鯨井チームの衣装を着てても<アマゾンの奥地の極彩色の鳥>に見える(^_^;))・・・、素晴らしい方ですよ!
だって私、鯨井チームにいる気分になって、「姐さん、ついていきますッ!」って叫んでたもの(笑)。
そして、その姐御に顎で使われまくる多郎と篤史のコンビに、トホホな香りを・・・(笑)。
どの作家さんの、どの作品にも「愛のあるトホホ」を探してしまう私、かなり末期な気がします(^_^;)。

いやぁ、とにかく、熱くて暑くて、楽しかった!よさこい、見に行きたくなっちゃったなぁ。
さすがにもう、踊る体力ないけどね(笑)。

(2010.08.25 読了)

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