『神去なあなあ夜話』/三浦しをん ◎

ふはははは・・・・!
神去村の林業青年・平野勇気が、帰ってきたよ~!
水無月・R的〈転げまわって読んじゃうこと必至〉作家さんである三浦しをんさんの、神去村の物語、復活です!
『神去なあなあ日常』の続編である、本作『神去なあなあ夜話』
勇気の神去村生活のイロイロがもう、面白くて仕方ありません(笑)。

前作で、母親&高校の恩師に騙されて放り込まれた、携帯の電波も届かない山奥の林業の会社。逃げ出そうとしてもことごとく阻止され。そうこうするうちに、なんだか〈林業、いいじゃん〉って気持ちになってきて、だんだん村の生活にも慣れてきた。
で、そんな勇気が繁ばあちゃんの昔話を聞いたり、ヨキとみきさん夫婦のなれ初め話を聞いたり、山でプチ遭難したり、失せもの探し(日本昔話的?)に関わったり・・・。それを「架空の読者に向けて書いた」ってのが本作。
実際には「ホントの読者(=私)」がいるんだから、この構図はなかなか面白いよね。

ちょっと調子に乗ってみたり、セルフツッコミを入れたりと、いかにも今どきの若者文章で、面白いったら(笑)。
独りよがりでつまらなくなったりしないのは、勇気が「神去村での生活」をとても大事に思っているからだろうな、と思う。
愛が詰まってますよねぇ。うん、いろんな愛が詰まってる。
仕事仲間への愛、山への愛、一緒に暮らす一家への愛、村への愛、村人への愛。そしてもちろん、女性への恋心もね~。

前作であんまり相手にされてなかった、憧れの人・直紀(林業のおやかたさんの奥さんの妹)との関係は…ちょっとずつ進展してます。林業で頑張って、半人前から3/4人前ぐらいに成長して、大人になってきたなぁ、なんて思ってたけど、よく考えたらまだハタチなんだよねぇ。まだまだ、女慣れしてないから、たどたどしいんですわ~。そこがまた、トホホな感じがして、いいですねぇ(笑)。
ああ、トホホって、愛があるよね

繁ばあちゃんが、凄いです(笑)。村の長老としてみんなから愛され尊敬され、茶の間にちんまり座ってるかと思えば、素早い動き(煙が出るレベルのデコピン)で男衆を牽制したり、なかなかスーパーなおばあちゃんです。とてもかわいらしいし。そしてなんと、パソコンも使えちゃう(笑)。しかも、勇気がパスワードでロックかけてたのも軽々突破して、勇気の記録にオリジナル文章を付け加えちゃう(笑)。すっごい!いい味出し過ぎです。前作からファンだけど、より好きになっちゃったわ~、私。
私も、年取ったらこんなおばあちゃんになって、トホホな男たちの度肝を抜きたいわぁ(笑)。

村の人たちと、勇気のかかわり方も、暖かくていいなぁ。だんだん受け入れられてきたんだねぇ。
林業にもすっかり馴染んで、いい感じ。直樹との恋も…うふふな感じで、遠回りしながら進んでるし。
村の「なあなあ」の空気感、ゆる~いんだけど、大事だなって思いました。

ヨキや清一の親世代に起こった事故の話は、かなり深刻だったけど、それを乗り越えて行けたのが村の人たちの底力なんだろうなぁ。
たくましい、の一言に尽きる。「なあなあ」って言いながら、見えないところで耐えて悲しみを乗り越えて、頑張ってきたんですねぇ。さすが、100年先を見据える必要のある、林業の村。
それを支えるおやかたさん・清一って、ホントにすごいんだなって思いました。
そして、将来のおやかたさんになるだろう清一の息子・山太の純粋さが微笑ましい!いい子だ~!

神去村に住んでみたいか?って聞かれると、ちょっとご遠慮申し上げたい(図書館も本屋もなさそう、ネットもつながらないし(笑))けど、これからも勇気の〈やあ!みんな達!〉で始まる神去村のアレコレを読みたいなぁ~。
ってことで、しをんさん、よろしくお願いします

(2013.06.07 読了)

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三浦しをん 徳間書店発行年月:2012年11月 予約締切日:2012年11月27日 ページ数:280


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