『偉大なるしゅららぼん』/万城目学 ◎ 

きゃ~!!!、すっごい面白いッ!
万城目学さんたら、素晴らしいわ~!
なんかもう、ニヤニヤしちゃう♪
設定がいい(笑)。湖から力を与えられている、2つの家系。他人を操れるその能力だが、2つの家系の者が力を使うと、互いにだけ聞くに堪えないひどい音が聞こえてくるため、お互いの抑止力になるという。
絶妙ですね♪一族の大人たちも色々大変ですけど、まだまだ未熟な力の使い手の高校生たちが、大活躍。
珍妙なタイトル『偉大なるしゅららぼん』ってのも、いいですね。〈しゅららぼん〉って何さ(笑)。

面白かったので、一気読みでした。特に後半ね。
琵琶湖畔、石走の街に君臨する日出(ひので)一族は人間の体内にある水に働きかけて相手の思考を操り、対する棗(なつめ)家は同じく水に働きかけて相手の動きを止めることが出来る。
日出家一族の中でも、全員が出来るわけではないけれど、琵琶湖に浮かぶ竹生島の神社でそれを確かめられた者たちは、高校生になると日出本家(なんと琵琶湖畔のお城に住んでいる)に集められ、能力のコントロールの仕方を教えられる。
そのために本家にやってきた湖西の日出涼介は、本家の同い年の淡十郎とともに高校に通い始める(船頭が掉さす舟で!)。同じクラスには棗広海という男がいて、入学早々お互いの力を使いあって「耐えられないほどの酷い音」を聞く羽目になる。

とまあ、そんな出だしで、涼介の日々は始まっていく。お城に住んでいて、日本有数の財力を持った日出家の本家イズム(笑)&小太りな淡十郎の殿様イズムに振り回されつつも、力を鍛える修行も始め、それなりに平和な日常を送っていた彼に、突然の嵐が襲い掛かる。
涼介たちの通う高校の新校長・速瀬が「日出・棗両家は即刻琵琶湖畔を離れよ」と言ってきたのだ。日出本家当主・淡九郎、棗広海の父・永海と妹の潮音を一瞬にして、息もせず心臓も動いていないが生きているという状態にし、一族の意見をまとめるため3日やる、3日後城から出て行けと宣言した早瀬に、淡十郎や涼介はなすすべがなかった。

だけど、ここからがなんとも面白いのよね。一族の中でも群を抜いて強力な力を持つ、淡十郎の姉・清子(グレート清子・清コング)が、湖の主と話をし、割れた湖の道を伝って涼介と広海がご神水を取りに行ったり、実は淡十郎が力を有してないことがわかったり、とにかく清子がグレートだったり、手に汗を握る展開。
そして、早瀬を操る意外な黒幕が判明し、更に琵琶湖の「あれ」が襲来し、黒幕は「あれ」に連れ去られる。
固まった状態の、淡九郎たちは元に戻らないまま…。
それを打開したのが、広海の「棗家の秘策」。それを実行したが故に、4月に戻った涼介と淡十郎は、クラスにとある名前がないという現実を突きつけられる。
だが、1か月たって、新しいクラスメートが現れる・・・・。

というところで物語は終わる。うまいなぁ!終わり方が青春物っぽくていいね!
清子のキャラもすごかった~。確かにグレート清子だ(笑)。そんなあだ名を付けた涼介の兄・浩介本人が登場しなかったのはちょっと残念。能力を活かしてマジシャンとして大活躍という、面白い立ち位置の人なのにな~。清子と同い年で、一緒に不念堂(修行用のお堂)で学んだ仲だから、凄いことが起きそうだもんね、色々と。
背が高くて優雅そうに見えるのに、動くといきなりコミカルになるパタ子さんとかも、面白かったな~。
そうそう、気になったのが涼介世代より上の者たちの師匠。作品中、ずっと韓流俳優を追っかけて国外にいて一切登場しないんだけど、とんでもない力(清子より上)を持ってるという、なんかすごい人(相当高齢?)なんだよね~。気になるな~。きっと、すごくアクのある人なんでしょうねぇ(笑)。

あとやっぱり「しゅららぼん」の正体ですよね・・・(^_^;)。あの音とあの音・・・、ですか。両家がっくりですね(笑)。
そりゃ~、聞くに堪えないすごい音になるわけだわ・・・。
しかも、合わせ技になったら、力を有する者は失神寸前のレベルで、しかも派手に水が暴発するという、なんともすごいことに。まあ、しょっちゅうやりたい技ではありませんね(笑)。

琵琶湖から力を貰い受ける2つの家系の確執、涼介たちと校長の息詰まる攻防、清子のとんでもない能力、意外な真相と、棗家の秘策、どれをとってもよく考えると「なんじゃそりゃ~!」なファンタジーなんだけど、とにかく息もつかせぬ勢いで物語が進んで行って、面白い。
主人公の涼介は能力を持つ者だけど、割と普通の子なんですよね。だから涼介と一緒に「本家イズム」とかにツッコミを入れつつ読んでると、すごく楽しい。そんな普通の子が、力を巡る壮大な戦いに引きずり込まれ、いろんな囮をやらされ(笑)、なんだか強化された力を使いこなし。だけど事態に決着をつけたのはライバルというのが、ちょっとトホホな香り(笑)?ですね。
うん、涼介可愛い(かわいそう?)ね♪オバちゃん、頭をぐりぐり撫でまわしてあげたいよ。もちろん、ホントにやったらとんでもないことになるから、心の中でだけね(笑)。

万城目さん、いいです♪
これからも、ちょっとずつ読んでいきます~(^^)v。

(2013.08.18 読了)

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