『首折り男のための協奏曲』/伊坂幸太郎 ◎

伊坂幸太郎さんらしい、小ワザ利いた短編集でした。長編のような伏線回収の鮮やかさはないものの、くすりと笑える展開やちょっとした作品間のリンクを楽しめました。
『首折り男のための協奏曲』、頸椎と同じ数の7つの短編。
頸椎って、折れやすいし折られやすいんですね(表紙カバー折り返し部より引用)…って、えぇ?!折られやすいって何(笑)。

伊坂さんの短編には、首を折ることを生業とする男が時々出てくるんですが(いわゆる殺し屋ですね)、世の中には首折り男がそんなにいるもんなんですかねぇ(^_^;)。
7つの短編のうち、「首折り男の周辺」はアンソロジー『Story Seller』で、「合コンの話」はアンソロジー『Story Seller vol.2』で既読でした。

「首折り男の周辺」の若林夫妻が「僕の舟」の老夫妻だっていうのに気付いてほっこりしました。泥棒探偵の黒澤が出てきて若林妻の依頼を調べた結果が、まさかまさかの「ずっと僕の舟に乗ってた」だなんて。素敵だなぁ。
「月曜から逃げろ」がいつもの伊坂マジックで、こっそり時系列が外れてる部分があったって最後に気づいて、おお!って思いましたね。黒澤がやられっぱなしなんて、おかしいなぁとは思ったんだよ!さすが用意周到。気持ちよくスッキリしました(笑)。
ついつい、もう1回読んで、その巧みさにニヤニヤしちゃいましたよ。

先ほどあげた以外にも、黒澤繋がり、首折り男繋がりなど、少しずつ繋がってる物語、面白かったですねぇ。
それから、「天網恢恢疎にして、そこそこ漏らす」ね。なんか、言い得て妙だなぁって思います。神様は全部見てる、かと言うとどう考えてもそうじゃないだろ、って突っ込みたくなるようなこと、たくさんありますもん。現実には。でも、時々気まぐれにでもただす力を発揮してるなら、ちょっとは救いがあるもんねぇ。なんてね。

「合コンの話」は再読ながら、いろんな文体・手法を凝らして、少しずつ明らかにされていくそれぞれの事情や真実なんかが、面白かったです。だけど、佐藤って何者なんでしょうねぇ。謎だわ~。

(2015.01.18 読了)

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伊坂幸太郎 新潮社発行年月:2014年01月31日 予約締切日:2014年01月29日 ページ数:3


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