『ホワイトラビット』/伊坂幸太郎 ◎

伊坂幸太郎さん、いやぁ~面白かった!!
仙台で起きた人質立てこもり事件「白兎事件」(←ただしそう呼んでいるのは作中の語り手だけのようである)を描いた『ホワイトラビット』、伊坂さんらしい凝った作りで、テンポが良くて、とても楽しかったですよ!

いやはや、伊坂節全開ですね~!
「伊坂さんなんだから、時系列のトリックは絶対にある!」と思いつつすっかり騙されて、ネタばらしされるまで全然わかってませんでした。 ちょっと「あれ?」って思うところはあっても、作品内の語り手がちょいちょい「ここで少し時間は戻る」とか「あちらの状況を確認しよう」とか展開の舵を切ってしまうので、ついつい流されて誤魔化されてしまうんですよ(笑)。
まあ、その騙され感が爽快なので、後悔はしてません!

1)仙台の住宅街で、人質立てこもり事件が発生。犯人は「折尾という男を連れて来い」と要求。人質はその家の父・母・息子の3人。犯人との対応にあたるのは警察のSIT隊の課長、夏之目。警察は無事折尾らしき男を捕まえ、犯人との交渉を進めていくのだが・・・。
2)住宅街のとある家に〈仕事〉で侵入した黒澤は、一緒に仕事をした中村のちょっとしたミスを回収するために近所の別の家に忍び込むが・・・。
3)誘拐組織の一員・兎田は、妻・綿子ちゃんを監禁され、「開放して欲しければ、折尾を生きたまま捕まえて連れて来い」と脅迫される。折尾は、組織の金の隠し場所を知っているらしい。

順番はバラバラなのだが、上記3つがメインの事件。視点があちこちに飛び、会話だけで話が進み、時系列が前後するため、実はこの3つの事件は複雑に絡まっている。正しく説明しようとすると、長くなるし読んだ方が絶対に面白いので説明は致しませぬ(笑)。

まあ、黒澤が当事者になってたから、絶対大丈夫と思ってたけど~(笑)。
でも、綿子ちゃんの危機に関しては、ビクビクしてたよ・・・。取り返しが効かないことが起こっちゃうんじゃないかと。でも、綿子ちゃんは賢い女性で〈岩と間違えてオリオンを撃っちゃうやつ〉と理解してたし、その後の危機にも黒澤と夏之目が乗り込んできてくれたから。
いろんな伏線を回収し、上手いこと収まるラストには、毎度ながら感心。

黒澤は、相変わらず頭が凄く切れるし、なんだかんだ言いながら、関わってしまった人に対して優しいですよね。あの状況で、兎田の件も、人質立てこもりの着地点も、替え玉犯人の用意もばっちり計画できちゃうんだから、本当にカッコイイ。
しかしアレですな、黒澤が仙台から移動しなきゃいけないかもしれなかったのを、強烈なフラッシュで誤魔化してくれた夏之目課長には、個人的に感謝です。
これだけ、いろいろな事件が起こる〈伊坂世界・仙台〉に、黒澤は必要な人物ですから!

オリオン座フリークな折尾によるオリオン座ネタ、あちこちで無理矢理に活かされてて笑いました。
あと、『レ・ミゼラブル』は読了に時間がかかりそうなのでやめておきますが、なかなか含蓄に富んだセリフの多い物語だとわかりましたので、作中に出てきた言葉だけでも忘れないようにしたいと思います。

(2019.02.12 読了)

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