『世界はハッピーエンドでできている(2)』/下西屋 ◎(コミックス)


前巻『世界はハッピーエンドでできている』同様、「登場人物(ひと・モノ・妖怪など問わず)みんながすべて幸せになれる」物語たち。
上っ面の優しさではなく、本当にその人の背景にまで踏み込んだ上での酸いも甘いも噛み分けたやさしさがあるので、ちょっと心が痛んだとしても、必ず幸せな気持ちになれます。
下西屋さん、ホントに最高です!
『世界はハッピーエンドでできている(2)』、しんみりほっこり、温かい笑いと真摯さが充ち溢れる、素晴らしいコミックスです。

どの話が一番いいかって、そんなの順列付けられません!

本作で一番好きなキャラは、「マッチ売りの少女」のゲスマッチ社長(笑)かな。
マッチが売れなくて、シンデレラの暖かい幸せな家を見てダークサイドに堕ちそうになった時は、本当に胸が痛くなりました。そこからおばあさんのことを思い出し(しかし、この作者さんの描くおばあさんは、なんで皆揃って力強いんだろうね(笑))、そこからヒット商品になるアイデアが出てきて、ホントにほっとしました。
〈悪人顔〉も実は素敵だし、経営者として抜け目のないところも、ワーカホリックで休日を持て余した末に熱だしたら秘書さんがケーキ持ってきてくれたりすることとか、本当にニヤニヤしてしまいます。描き下ろしでは、秘書さんと「人魚姫」の姫の友達アイドルのライブに行ってるけど、2人の関係はいかに(笑)みたいなところも好きですねぇ。

「不思議の国のアリス」の物語も、深い。ウサギの「誰の夢なんでしょうね」にちょっとドキッとするけど、アリ造班長の「君の人生の雇い主は君だ」は、本当に名言。自分がどうしたいかは、自分で決めたらいい。それが難しい状況もあるかもしれないけど、それでもやっぱり周りに頼ったりちょっと休んだりしながら、選んで進めばいい…そういう終わり方で、なんだか涙が出ました。

「西遊記」のハチくんはもう・・・文句なしに、可愛い!!
三蔵法師達との旅も微笑ましいし、天竺から帰国(笑)して、渋谷でぴーちと再会できたのに、それが自分が会いたかった人だって気が付けないけど、幸せに一緒に暮らしてることとか、なんかもうホントにほっこりする。可愛すぎてツライ、とはこのことではないかと思っております。

ああ本当に、どの物語も、辛く苦しいことがあってもそうあった上で生まれる幸せが、胸に沁みます。
ニヤニヤできるポイントがたくさんあるのにそれだけじゃなくて、みんなが真摯に全力投球で生きているからこその真っ当な幸せが、素晴らしい。
どのキャラも、愛おしいです。彼らが幸せになる物語を読んでいると、私も幸せになって来ました。
うん、私も真っ当に誠実に、ささやかな幸せを味わいながら生きていきたいな…なんてね。

ちょっと事情があり、なかなかレビューを書けないまま、2週間もたってしまいました…。
夏はインプットもアウトプットも時間がかかっていけないなぁ(笑)。毎年そう言って言い訳してるけど。ホント、もうちょっと頑張ろう(^^;)。

(2019.07.14 読了)

水無月・Rの〈『世界はハッピーエンドでできている』シリーズ〉記事
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