『負けるもんか ~正義のセ~』/阿川佐和子 〇

シリーズ当初「融通キカンチン」と称され、猪突猛進新人検事だった凛々子も6年目を迎え、尼崎支部の筆頭検事として、忙しい日々を送っている。 阿川佐和子さんの〈正義のセ〉シリーズ4冊目です。 『負けるもんか ~正義のセ~』、本作では凛々子の検事としてというか人間的な部分での成長が、鮮やかに描かれていました。 甲子園球場近くの官舎に住…
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『鬼女の都』/菅浩江 〇

・・・京都の怖さを思い知る、・・・いや、私、知ってた。更に思い知らされた・・・って感じでしょうか。菅浩江さんって、京都在住だったんですね。なんていうか、京都ってやっぱり、私みたいな単細胞には向いてないなぁと、痛感いたしました。京都を舞台にした歴史ロマン小説で人気の同人作家・藤原花奈女の自死から始まる『鬼女の都』は、京都という〈街〉が引き…
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『銀の猫』/朝井まかて 〇

江戸の庶民の情緒を描けばピカイチの朝井まかてさん。本作『銀の猫』では、介抱人として女中奉公をするお咲の仕事ぶりと日常を丁寧にたどる、ほっとするような物語です。 母親が婚家(今は離縁している)にした借金を返すため、普通の女中奉公よりも給金の良い「介抱人」をしているお咲。江戸の老人介護は、基本「一家の主が担うもの」だということだけれど、手…
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『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』/青木美詠子 〇

私、かなりの冷え性でございます。 冬は、靴下なくして眠れない、基本衣類はタートルネック、タイツと靴下とズボンの重ね履きがデフォルト、夏だって、スーパーの食品売り場に行くなら長袖カーディガンが手放せない(棚からの冷気に負ける)。 そんな私が『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』というタイトルを発見したら、読むしかないですよ、ハイ。 ずぼ…
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『玩具修理者』/小林泰三 △

以前小林泰三さんの『ドロシイ殺し』を読んだ時、ラストで「私は手児奈」と囁いて去って行った人物がいました。「手児奈」って言ったら「真間の手児奈」だよね?とうとうビル(井森くん)ったら、日本の伝承物語の世界にも迷い込んじゃうわけ?と思ってたら、別作品に「手児奈」が登場するという情報が。その登場作品が、本作『玩具修理者』に入っている「酔歩する…
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『水没ピアノ ~鏡創士がひきもどす犯罪~』/佐藤友哉 〇

偉業で異能な鏡家兄弟を描く、佐藤友哉さんの〈鏡家サーガ〉シリーズ第3弾、『水没ピアノ ~鏡創士がひきもどす犯罪~』。とはいえ、本作では鏡家から出演しているのは、次男・創士のみ。しかも、主人公は別の人物。とはいえ、サブタイトルに名前が入ってくる以上、創士も重要な役目を果たすわけですが・・・。 相変わらず〈暴力と偏狂〉に満ちている、〈鏡家…
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『暗幕のゲルニカ』/浜田マハ ◎

1年ほど前『楽園のカンヴァス』を読んだ時、とても強烈な印象を受けました。その際、原田マハさんのアート・サスペンスとしてお勧め頂いたのが、本作『暗幕のゲルニカ』です。 こちらもまた衝撃的というか、、ピカソの〈ゲルニカ〉に込められた反戦の思いと、〈ゲルニカ〉を守り庇護していった人々の信念が強く描かれた、素晴らしい作品でした! 〈ゲル…
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映画《旅猫リポート》を観てきました~!

水無月・R大絶賛!読んだら即萌え!萌えの女神降臨!の有川浩さん原作、映画《旅猫リポート》を、公開直後のレディースデーに観てきました~! いやぁ、もう泣きましたね。ホント、映画館でこんなに泣いたの、初めてですよ~。厚手のタオルハンカチ、涙用と鼻水用に分けて2枚持って行ってよかった(笑)。どっちもグショグショにな…
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『絶対正義』/秋吉理香子 ◎

評価は◎ですけどぉ~~~。 でも、読後感は、最悪ですよ・・・秋𠮷理香子さん・・・。 前評判は思いっきり聞いてたんで、覚悟してたんですけど、設定から展開から、もうイヤミス感全開で。 ・・・この読後感の酷さは、正直久しぶりです。だけど、グイグイ読まされてしまう。怖ろしい。 『絶対正義』を標榜する範子、範子に助けられた…
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『末枯れの花守』/菅浩江 ◎

今まで菅浩江さんの作品と言えば、〈人〉と〈機械〉の遠い未来を描いた優しく切ない物語、というイメージだったのですが、本作『末枯れの花守』は全く違う世界観の物語でした。でも、こういう和風の幻想世界ものも、大好きです。美しくも温かく切ない世界を、堪能しました! 思いが深まりすぎる者を「永遠の花としてやろう」と誘いに来る、2人の美姫・常世姫と…
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『お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課(2)』/竹林七草 ◎

前作『お迎えに上がりました。~国土交通省国土政策局幽冥推進課~』があまりにも面白かったので、すぐに図書館の予約を入れたんですが、順番が回ってくるのに2か月ほどかかりました。 いやぁ、本作『お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課(2)』も、大変面白かったですよ~、竹林七草さん!! 元国民の〈地縛霊〉の心残りを晴らして…
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『クリスマスを探偵と』/伊坂幸太郎(文)・マヌエーレ・フィオール(絵) 〇

伊坂幸太郎さんが大学一年生の時に書いた短編小説をもとに、挿絵を入れ〈クリスマスのプレゼント〉に出来る形にした、伊坂風〈聖夜の奇跡〉の物語。絵本という形でありますが、大人にも読み応えある『クリスマスを探偵と』、軽めの会話にこっそり張り巡らされる伏線、その回収の鮮やかさに、やっぱり伊坂さんだよねぇ、と嬉しくなりました。 先ほど、大人にも読…
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『落陽』/朝井まかて 〇

身辺慌ただしい時期に、飛び飛びで読んだせいもあってか、どうにも集中できず、なんか申し訳ない気分になってしまいました(^^;)。明治帝崩御により東京に神宮を造営するという壮大な事業を追う新聞記者の瀬尾を通して、「明治」という時代とその時代を作った「帝」と市井の人々に思いを馳せる物語。朝井まかてさんが「明治」という時代の名残の光を丁寧に描い…
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『ウインドアイ』/ブライアン・エブソン △

海外作品って、どうしてこんなに難しいんだろう…。私が無教養だから?それとも苦手意識から構えてしまってるのかしら・・・(^^;)。書評で興味を持ったはずのブライアン・エブソンさんの『ウインドアイ』、全然響かなかった…。 ごくごく短い物語が25もあったのだけど、読んでて眠くなってしまうぐらい、迂遠というか入り込めないというか・・・。時折、…
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『臣女』/吉村萬壱 〇

いやあ・・・、感想、とっても難しいんですけど。 巨大化しつつある妻の介護をしつつ、結局悪循環の末に逃亡・・・なんて物語、予想通り過ぎるのに、それでもグイグイ読まされちゃったんですもん。 吉村萬壱さんという方は、初めて読みました。って、芥川賞とった作家さんなんですね!失礼いたしました・・・。 巨大化する妻を「巨女」と書こうとして『臣…
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『悪徳の輪舞曲』/中山七里 ◎

『贖罪の奏鳴曲』から始まる、敏腕でありながら悪辣な弁護士・御子柴シリーズ第4作目、『悪徳の輪舞曲』。かつて日本中を震撼させた少年犯罪者〈死体配達人〉は、医療少年院での更生の後、弁護士となる。その前歴は法廷内で暴露され、かつての医療少年院の恩師の弁護では納得のいかない結果となったという物語を経て彼が本作で挑むのは、実母が再婚相手を自殺偽装…
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『無貌の神』/恒川光太郎 ◎

久し振りに、恒川光太郎さんの作品。本作『無貌の神』は、恒川さんの真骨頂ではないでしょうか。美しく、悲しく、孤独で、それでいて温かい。そんな世界を堪能しました。 恒川作品を読むとき、〈見知らぬ世界なのに、懐かしい〉という感覚がいつもあります。その懐かしさを追いかけるうちに物語の中に入り込み、登場人物に同調して、描かれる世界の美しさや醜さ…
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『玉村警部補の巡礼』/海堂尊 ◎

海堂尊さんの〈桜宮サーガ〉シリーズにおける、〈アタマが良すぎる人達に振り回されるかわいそうなフツーの人〉代表である、「正義」の味方・玉村警部補(タマちゃん)。四国八十八か所巡礼を発心し、心穏やかに遍路を楽しむはずが、何故か地方県警の視察をする電子猟犬(デジタルハウンドドック)・加納警視正が同行することに。『玉村警部補の巡礼』、どんな道行…
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『おはなしして子ちゃん』/藤野可織 〇

藤野可織さんを初めて読んだのが、なんと4年前。そんなに経ってたか。 いやあ、未だにあのインパクトは忘れられません(コンタクトの描写とかね)。そして本作『おはなしして子ちゃん』もまた、なかなかに印象的です。 割と私の好きな〈悪夢の中をぐるぐる回って、果てしなく堕ちていくような不穏さ〉が満載です。 幼児のたわごとのような、ふわふわ…
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『老後の資金がありません』/垣谷美雨 ◎

けっこうなスピードで読めました。面白かった&興味深く切実でした!!私も、主人公の篤子さんと同じく小心者なので、共感する部分が多かったですね(笑)。いずれ我が身かもしれない展開、参考になるネタもたくさんありました。垣谷美雨さん、初読みなんですけど、他の作品も読んでみたくなりました。ギョッとしつつも「これは読みたい」というタイトルの…
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