テーマ:ただならぬ・・・

『男ともだち』/千早茜 ○

ああ、世界が違うんだな・・・と、痛感する物語でした。 恋人と同棲していて、医者の愛人と時々逢引をし、久し振りに学生時代からの『男ともだち』と再会した、イラストレーターの神名。 自由なアーティストとして京都で活動を続ける彼女に訪れる、緩やかでいて明確な変化。 千早茜さんの描く、恋愛ではなく友愛の物語。 冒頭にも書きましたが、世…
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『あまいゆびさき』/宮木あや子 ○

他所の読書ブログ様で、この『あまいゆびさき』は図書館には入らないだろう云々、というお話がありましたが、O市図書館、収蔵しています(笑)。たぶん、何の問題もなく。私、予約して借りちゃいましたよ、この表紙を! ただ、いつもは息子たちが図書館行くついでに私の予約本も受け取ってきてもらうんですが、さすがにこの本は自分で取りに行きましたよ。ちょ…
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『LOVE&SYSTEMS』/中島たい子 ○

この地球の、もしかしたら未来にあるかもしれない、制度と国と、そして人と愛の物語。 まさに『LOVE&SYSTEMS』ですねぇ。どの国も、何となく今の日本の未来を見るような気がしました。 中島たい子さんは、初読みになりますね。 なかなかひねった風刺が、大変面白かったです。 少子化が深刻になり、各国はそれぞれの対策をとるようにな…
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『あとかた』/千早茜 ○

少しずつリンクする、人々の生活。危ういバランスで、ゆらゆらと危なっかしく生きている感じ。 千早茜さんが描いているのは、薄墨のようにうっすらと生きている彼らの不確かな繋がり感なのかなって、感じました。ちょっとずつリンクする人々を描くの、上手ですねぇ。 『あとかた』というひらがなのタイトル。最初の一章めで姿を消してしまう、男。その男にち…
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『それを愛とまちがえるから』/井上荒野 ○

う~わ~(笑)。 色んな意味で、イタい物語だわ~。 『それを愛とまちがえるから』ってタイトル・・・うん、主要登場人物みんな、間違えてますよね~、はい。 だけどじゃあ、間違えてなくて、正しくこれが〈愛〉なのだ!というものは…あるのかしらん(笑)。 井上荒野さんの作品って「なんかズレてる不倫もの」っていうイメージがあるんですけど、ま…
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『シュミじゃないんだ』/三浦しをん ○ (エッセイ)

いやぁ・・・(笑)。小心者の小市民な水無月・Rは、ボーイズラブの深~い世界には、やっぱり踏み込むことが出来ないんですわ~(^_^;)。三浦しをんさんとは別の意味で、『シュミじゃないんだ』と呟きながら読んでしまいました(笑)。あ、でもね、このエッセイ自体は、全然不愉快じゃないです。っていうか、「おお~、しをんさんが熱く語ってるよ!」って楽…
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『月魚』/三浦しをん ◎

相変わらず、ただならぬ微妙な関係が、池の底の泥のように、沈んでいますねぇ・・・。三浦しをんさんの描くただならぬ物語は、素敵だわ~(笑)。小心者で小市民な水無月・Rも読める、あのあやうい友情とも愛情ともつかぬ関係・・・いやぁ~、ドキドキしましたよ。お盆休みの帰省の新幹線の中で読んだのですが、今でもあの「ただならなさ」を思い出すと、心がかき…
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『花伽藍』/中山可穂 ○

中山可穂さんの描くビアンの恋愛は、本当に、激しいなぁ・・・。我が身を切り刻むかのような、肉を削ぎ落として白骨化するかのような、激しく燃え尽きる恋愛。或いは、静かに埋み火のように燃え続ける、密やかに続く愛情。 短編集だったせいか、いつもの激しさはやや薄い感がありますが、それでもやはり、強い痛みと歓びを感じさせますね。 水無月・Rのセク…
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『左近の桜』/長野まゆみ ○

水無月・Rは、小市民でBLが苦手だったはずなんだがなぁ。・・・最近、その辺り図太くなったんだろうか(^_^;)。 長野まゆみさんの作品だからOKなのだろうか。 今回、『左近の桜』を読んだ時に、あんまり抵抗感が沸かなかったのである。まあ実際の行為じゃなくほのめかし程度だし、主人公・桜蔵(さくら)少年はあくまで自分はノーマルだと言い張っ…
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『白い薔薇の淵まで』/中山可穂 ◎

書店で「その本、買わないの」と声をかけてきた女は、作者だった。傘を返すという口実で再会し、女同士の肉体関係をもった二人は、深い愛憎の淵に引きずり込まれた・・・。 中山可穂さんの、自らを削り取って差し出したかのような、痛みと喪失と激しい情感を描いた『白い薔薇の淵まで』。中山さんの作品を読むときは、非常に体力が要ります・・・。 同性…
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『ユーモレスク』/長野まゆみ △

ああ~、うう~。これは、水無月・Rの好む傾向のtrong>長野まゆみさん作品ではありませんねぇ・・・。なんていうのかな~、現実感を削ぎ落とした、透明な少年たちの儚い姿・・・というのが好きなんです、私。この作品『ユーモレスク』は妙にリアルな感じがあって・・・ダメでした。ううう。 ユーモレスクといえば、小学校の下校時の音楽、とい…
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『サグラダ・ファミリア(聖家族)』/中山可穂 ○

レズビアンで芸術家(ピアニスト)が主人公の中山可穂作品とくれば、いつもの身を引きちぎるかのような激しくも狂おしい愛の世界を想像して、思わず逃げ出したくなりました・・・。なんせ今は春休みで、子供たちがワーワー家に居ついてて、その手の物語を読むのは体力的にとってもキツイ気がして(^_^;)。 ですが、幸いにして『サグラダ・ファミリア』は、…
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『東京少年』/長野まゆみ ○

あれ~?長野まゆみさんの作品なんだけどな~。なんだろう。どうしてか心ときめかない。いつもの、水無月・Rが大好きな「現実感が欠如した繊細な少年」が、出てこないからかな~。「少年」は出てきます、14歳の祝常緑(コトブキトキワ)。だけど、彼は普通の少年なのですよ。確かに植物への造詣が深いし、「幻の黒椿」を求めるという行動をとるという意味では、…
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『マラケシュ心中』/中山可穂 ○

熾烈な愛。過剰なまでに、お互いの身を削りあい、奪いあうがごとく愛し合う、2人の女。 ・・・怖いなぁ。中山可穂の、激しく狂おしいレズビアンの世界は、水無月・Rから非常に遠い世界にある。だから理解できない、と切って捨てることは簡単だけど、それは出来ない。 「ひと」の中に潜む、激情。愛ゆえに「ひと」は道を踏み外し、愛ゆえに「ひと」は闇に迷…
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『私の男』/桜庭一樹 ○

・・・やられたな。これは致命傷だぞ。大丈夫か、水無月・R。 桜庭さん・・・・スゴイな、あなたは。こんな湿度の高い、粘液のような物語も紡げるとは。 いつものあの、笑いとツッコミ処満載の、明るい桜庭色は、全くありません。 『私の男』というタイトルから浮かび上がる、その淫靡なイメージ。しかし、それを上回る、ストーリー。いや~、かなわ…
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『赤い竪琴』/津原泰水 ○

うう~。読む順番が、悪かった・・・。前日まで『図書館革命』を読んでて、ぎゃぁ~とかひゃ~!とか萌え叫んでたので、この大人の恋愛のシミジミに慣れるまで、非常に時間がかかってしまった。とても雰囲気のある、切なく苦しいそして優しい恋愛の物語です。やたら自分の感情に走ったり、相手を縛りつけたり押さえつけたりしない、大人だからこその、儚くも思いや…
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『きみはポラリス』/三浦しをん ◎

書評で「ただならぬ恋愛短編」とあり、「ただならぬ、って最近はただならぬ恋愛は多いぞ?」とふと反抗心から手に取った作品でしたが。あっちゃ~、確かに「ただならぬ」でしたわ・・・。うん、これはただならないね。いやいや、うん。 あ、すみません、何言ってるかよく分かりませんね。びっくりしちゃったんですよ。三浦しをんは、以前『ロマンス小説の7日間…
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『ケッヘル』下/中山可穂 ◎

ピアノの重低音の和音が、音というよりは衝撃波のように襲い掛かって来るような気がします。 ガーン、ガーン、ガーン・・・。 迫り来る、不安、暗い緊張感。次々に明かされる人間関係、走り出す物語。 中山可穂の文章は、非常に息苦しいですねぇ~。鋭利な刃でえぐられると言うよりは、最初は大して感じなかった重さが段々増してきて、押しつぶされる…
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『ケッヘル』上/中山可穂 ◎

『ケッヘル』上/中山可穂 ◎ 中山可穂2作目です。 水無月・Rは無教養なので、モーツァルトの曲やその背景について大したことは知りません。 しかし、読み始めて少し経ってから、何故かどこかからピアノ重低音の和音(しかも短調)が響いてくるような感覚にとらわれ始め、段々胃が重くなってきました。徐々に迫り来る不安感。 コレは、何? …
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『弱法師』/中山可穂 ○

書評に「過剰な愛の果ては死さえ甘美」とあって読みたくなった、『弱法師』。中山可穂の作品を読むのは、初めてだと思います。能の名作をモチーフに描いた三篇からなっていますが、能の知識はなくても、困ることは全くありませんでした。 「弱法師」 脳腫瘍に犯された少年のために、その母と結婚し、診療所を開く医師。母を死に追いやってしまった、少年…
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