テーマ:静謐さから踏み出す

『クローゼット』/千早茜 ◎

私設の服の美術館で、傷つけられた過去から少しずつ解放されていく芳(かおる)と纏子(とうこ)。18世紀から現代までの、様々な服飾を収蔵する美術館・・・、非常に心惹かれますねぇ!千早茜さんの描く、繊細な手編みレースのような、美しくそして実は力強い物語。纏子に密かに『クローゼット』と呼ばれているその美術館は、静かな佇まいの中に、情熱を秘めてい…
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『ガーデン』/千早茜 〇

本作『ガーデン』装丁の、密集する植物の森。噎せ返るような濃密さが感じられ、ドロドロ系の物語かと思ってました(笑)。どっちかというと、主人公・羽野自身はそういったドロドロを、ガラス一枚隔てた場所から温度のない目線で眺めているような男でした。千早茜さんって、時々こういう体温の低そうな男性を描きますねぇ。 密集する植物の森、と書きましたが、…
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『眠りの庭』/千早茜 ○

疑問ばかりが、いくつも浮かんでは消え、また浮上して彷徨う、そんな読書になりました。千早茜さんの描く、ファム・ファタル〈宿命の女〉の物語。「アカイツタ」「イヌガン」どちらの物語にも、影のある男女を引き寄せ、より狂わせてしまう女の存在が。『眠りの庭』に、眠っているものは、彼女の罪か、彼女の傷か。 「アカイツタ」「イヌガン」の女は、名前も違…
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『桜の首飾り』/千早茜 ○

桜にまつわる、7つの物語。儚く美しいあの淡い色合いは、人を魅了するけれど、魔を引き寄せることもあるんじゃないか。魔とは、ひとの心の隙間。千早茜さんが描く、心の隙間に滑り込む物語たち。現実の桜の花びらをつないで作った『桜の首飾り』は、すぐに萎れて茶色くなってしまうけれど、心の中の桜の光景は、いつまでも美しい。そんな物語たちでした。 どの…
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『森の家』/千早茜 ○

千早茜さんは孤独を書くのが上手な作家さんだなぁ、と思ってたのですが、本作『森の家』も、孤独で人との距離の取り方がわからない3人の男女の物語です。2013年初の読書は、淋しさの中で、それぞれの孤独がひっそりと息づいているような、静かな物語でした。 ただね~。私、千早さんの甘美で仄暗い感じの漂う幻想的な物語の方が好きかな~。現代の現実的な…
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