テーマ:カジュアル・ファンタジー

『ピュア』/小野美由紀 ◎

読み始めて早々に、「あ。私こういうストーリー好きだわ」と思いました。超絶文系のくせに、未来のテクノロジーを描くSFやファンタジーが大好きな私。更に本作『ピュア』は、物語の奥底に物悲しい美しさを湛えていて、私の嗜好をいたく刺激したんですよねぇ。小野美由紀さんって初めて読む作家さんですが、他の作品もこんな傾向なのかしら。読んでみたいですね。…
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『30センチの冒険』/三崎亜記 ◎

三崎亜記さんのキーワードが多出する作品。寝過ごしたバスの終点で下ろされた図書館司書のユーリは、〈大地の秩序が乱れた世界〉に紛れ込んでしまう。渡来人としてその世界で〈救世主〉として期待された彼が持っていたのは、30センチのものさしであった。彼の『30センチの冒険』は、この世界を救うのか。ユーリは、元の世界に戻ることが出来るのか・・・。 …
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『不思議の国の少女たち』/ショーニン・マグワイア ◎

その寄宿学校に通う子供たちは、〈異世界に行ったことがある〉。心ならずも、現実世界に帰ってきてしまった彼らのために、現実と折り合うすべを教えるその学校で、連続殺人が起きる。ショーニン・マグワイアさんは、この『不思議の国の少女たち』が日本で初めての紹介となる作家さんなのだそうです。設定が面白く、すいすいと読め、そしてラストにはちょっとしんみ…
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『うつくしい繭』/櫻木みわ 〇

書評か何かでSFとファンタジーの融合みたいな紹介をされていた、櫻木みわさんの『うつくしい繭』。現実的な物語の中に、不思議な出来事がいつの間にか浸透し、軽やかな文章からその世界の光景の美しさ、陽光の眩しさと大気の熱と湿度が感じられました。なんと、本作がデビュー作とのことですよ。それで、この描写力。これからが楽しみな作家さんですねぇ! 「…
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『RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴』荻原規子 ◎

荻原規子さんの〈RDG レッドデータガール〉シリーズの最終巻を読んだのがもう、6年も前ですかぁ・・・。本作『RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴』は、深行視点の短編3つと真響視点の中編1つからなる、スピンオフ作品です。本編はほぼ泉水子目線でストーリーが展開していたので、別の人の視点で本編の間の出来事やその後のことを知れたのは、…
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『人外境ロマンス』/北山猛邦 ◎

『人外境ロマンス』なんていう、不穏そうなタイトルとは裏腹にさわやかな水色を基調としたきれいな表紙。物語も、人外と人とのロマンスを可愛らしく描いたもので、気持ちよくどんどん読めました!北村猛邦さんは、初めて読んだんですけど、いいですねぇ。奥付の紹介では本格トリックのミステリを書く方のようですが…こういう作風の作品、他にもあるかしら、読んで…
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『世界から猫が消えたなら』/川村元気 ○

高校生の長男が、「勉強サイトかなんかの懸賞で当たったけど読まないから」(←読めよ!)と言って私にくれた本作、『世界から猫が消えたなら』。ライトな文体、あっさりとサクサク進む展開、なるほど高校生にも読みやすいんじゃないかな(^^;)。私的には川村元気さんといえば、映画『電車男』のプロデューサーって認識なんですが、情報古すぎ(笑)。調べたら…
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『フランダースの帽子』/長野まゆみ ○

長野まゆみさんがよく使うモチーフに、異性同士なのによく似た親戚関係(姉妹、兄妹、姉弟、イトコ同士など)というものがあるんですけど、入れ替わったり性別を詐称したりと、境界の危うい感じがちょっと不安をそそりますよね。そんな不安定な浮遊感の漂う6つの物語を収めた『フランダースの帽子』は、それぞれに掴みどころがなく、なんだか靄の中を迷っているよ…
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『ブランコ乗りのサン=テグジュペリ』/紅玉いづき ◎

少女サーカスの演者たちの、息詰まるほどのプライド、荒々しく繊細な美しさ。文学者の名前を冠される彼女たちの、「不完全で未熟で不自由で」それでいて「常に至高」な演目。〈少女〉とこういう設定って、本当に似合いますね。紅玉いづきさんの描く、少女たちそれぞれの戦い方。『ブランコ乗りのサン=テグジュペリ』の決意したラストが、とても美しいと感じました…
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『サエズリ図書館のワルツさん(2)』紅玉いづき/◎

紅玉いづきさんが描くサエズリ図書館には、電子データではない紙の本が大好きで、それぞれに深く思い入れのある人々が集います。特別探索司書のワルツさんは、優しく穏やかに、彼らを自分の図書館に招き入れます。きっと、読み始めた我々読者も、ワルツさんにいざなわれて、自分が大好きな書物の世界に。シリーズ2作目の『サエズリ図書館のワルツさん(2)』、や…
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『サエズリ図書館のワルツさん(1)』/紅玉いづき ◎

ああ、私は本が、形のある本が好きなのだなぁ、とつくづく感じました。電子データが当たり前で、紙が高価なものとなり、書籍が厳重に保管される未来の世界で、一般の人に紙の書籍を貸出しする私立図書館「サエズリ図書館」で起こる、さまざまな出来事を描いた『サエズリ図書館のワルツさん(1)』。ワルツさんはサエズリ図書館の代表で特別探索司書。それがどうい…
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『夜の国のクーパー』/伊坂幸太郎 ○

う~む~。オチがあれですか、伊坂幸太郎さん~(^_^;)。なんかねぇ、ファンタジーというか大人のための寓話のような、そんな作品だったんですけどね~。いやぁ、ちょっと私には合わなかったかな~『夜の国のクーパー』。 戦争に負けて、敵国の兵士が支配するためにやった来た。その国の猫が、漂流してきたらしき男に、その話をする。そう、猫が喋るのであ…
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『RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと』/荻原規子 ◎

本作『RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと』、シリーズ最終巻ですねぇ。いやぁ、感無量ですよ。少年少女が、一生懸命成長して、友情や愛情を深めていく、素晴らしい物語でした。なんせ、最初の方の泉水子のぼんやり&他力本願っぷりときたら、ホントイライラさせられましたもんねぇ。それがきちんと、大人たちから情報を得たり利用したりしながら、…
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『RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日』/荻原規子 ◎

いやぁ~、面白かったわ~。学園祭の前日と本番2日間という短期間だけど、非常に内容が濃くて、物語も結構進行したし!(時間経過はないけど、登場人物たちの関係とかね!)荻原規子さんの『RDG』シリーズ、最初の頃は全然進展しなくて、途中で飽きかけてたりしてたんですが、前巻から怒涛の巻き返しですね~。少年少女が、一生懸命に行動して成長する物語って…
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『RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女』/荻原規子 ◎

ようやっと、少しだけ前進したかな~。主人公・鈴原泉水子と相楽深行ペアに、少しずつ情報が入ってきました。意外で壮大なその事実と、現在の自分たちの関係、また周りを取り巻く学園内の勢力闘争…さまざまな要因が絡まって、今作も内容が濃いですね~。そして、1冊の分量で流れる時間が、短いですよぅ、荻原規子さん~。そして未だ、学園祭は始まりません(笑)…
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『毒吐姫と星の石』/紅玉いづき ◎

この作品も、好きだ。紅玉いづきさんの描く、強くて、優しくて、まっすぐな、お伽噺。お伽噺だけれど、けっして子供騙しではなく、国を、人を愛する、その愛の深さに打たれました。本作『毒吐姫と星の石』は、私の2011年読了作品ランキングで3位になった 『ミミズクと夜の王』の続編です。あの作品の時は、ホントにボロボロ泣きました。今回も、泣かされた……
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『雪蟷螂』/紅玉いづき ◎

なんと狂おしく、激しいのか。酷寒の山脈に吹き荒れる雪と風、そのさなかに飛び交うのは剣戟と苛烈な愛。冬ともなれば全てが凍てつくアルスバント山脈に数多ある部族の中でも、双頭と称される激情の一族と狂人の一族が、和平協定の証として族長同士の政略結婚をする。この婚姻に関わる凄絶な愛の物語を描いた『雪蟷螂』は、紅玉いづきさんの〈人喰い物語〉シリーズ…
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『MAMA』/紅玉いづき ◎

愛だなぁ・・・!紅玉いづきさんご本人も、あとがきでそういうことを書いてるけど、本当に、ひしひしと「愛」を感じる物語でした。「恋愛」ではなく、そして単純な「母親の子への愛」でもなく、簡単に定義してはならない「愛」という絆で、物語は世界を描いてゆく。魔物のママになることで、新しい絆を得た少女とその使い魔の物語『MAMA』は、優しさと強さと、…
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『RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた』/荻原規子 ○

えぇぇぇ~。そりゃないでしょう、荻原規子さん~。全然話が進んでないんですけど・・・。いったいこのシリーズ、全体像はいつ見えてくるんですか・・・?シリーズ3作目となる本作『RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた』、夏休みの過ごし方と言いつつ、夏休みは半分ぐらいしか終わってません・・・。 ううむ~。面白かったかというと、まあ、面…
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『ミミズクと夜の王』/紅玉いづき ◎

ああ・・・。私、この作品、好きだ。普段、気に入った作品に対して、かなり感傷的で美文調になってしまう私だが、今回それをするのは躊躇ってしまう。泣いた。誰もが強くて優しくて、まっすぐな、この物語に。初読みだった紅玉いづきさんの『ガーデン・ロスト』のときに苗坊さんにお勧めいただいた、この『ミミズクと夜の王』。読めて良かった、知らないままでいな…
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『RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧』/荻原規子 ◎

いや~、すんごい勢いで読了しちゃいましたよ、『RDG2 はじめてのお化粧』。とにかく、先が気になって気になって。主人公・鈴原泉水子(すずはらいずみこ)と同じく、〈姫神〉について知っていることが少なすぎるから謎ばかりで、何とかして少しでも真相に近付きたくて。前作『RDG はじめてのお使い』で〈壮大な物語のプロローグ〉と感じたんですが、ホン…
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『RDG レッドデータガール はじめてのお使い』/荻原規子 ◎

荻原規子さんは、『空色勾玉』を始めとする勾玉シリーズが、すごく楽しかったのを覚えてます。ジャンルとしてはヤングアダルトに当たる(M市図書館では)んですが、大人の鑑賞に全く問題なしですよ。今作『RDG レッドデータガール はじめてのお使い』ももちろん、非常にワクワクしながら読みました。 主人公・泉水子は、熊野にある山伏の修験場である玉倉…
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『エンド・ゲーム』/恩田陸 ◎

『エンド・ゲーム』/恩田陸は、『常野物語』の三冊目。『光の帝国』に出てきた、「裏返す能力」拝島家の物語。 父は十数年前に失踪し、母は旅先で意識不明になり、娘は「洗濯屋」に導かれて、父と母のところへ辿り着くが。母の能力の秘密、そして自分が「ハイブリット」であるという事実、父の失踪の真相、そして仕組まれた「本当」を隠す仕組み・・・。前半は…
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『蒲公英草紙』恩田陸 ◎

「常野物語」の2冊目。『光の帝国』に出てきた、「仕舞う」能力の春田家の過去の物語。文句なしに面白い。物語を進めていく少女は「常野」一族ではないが、自分のであった出来事を『蒲公英草紙』として記す。『蒲公英草紙』では、著者恩田陸は、この少女の視点から、「常野」を描く。 日清戦争後の日本の田園で起こる、「常野」の物語。村の長(おさ)的一族と…
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『光の帝国』恩田陸 ◎

常に野にあれ、と自らを律していたという様々な不思議な能力を持つ一族、「常野」。その、様々な能力を物語る短編集、『光の帝国』は、恩田陸らしさの際立っている作品である。 様々な能力は、何のためにあるのか。「常野」の人々は、何を目指しているのか。どんな歴史に翻弄されているのか。明かされないまま、物語は展開していく。 『光の帝国』では、ほと…
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