テーマ:物語

『火の中の竜 ~ネットコンサルト「さらまんどら」の炎上事件簿~』/汀こもるの 〇

車椅子の美青年所長・オメガ率いる、ネットよろず相談所「さらまんどら」。 彼らの得意な分野は「炎上案件」。 店のサイトが炎上してしまったパソコン教室の生徒を連れて行った「先生」こと「ぼく」も、その仲間に加わることになり、事件にかかわっていくことに・・・。 汀こもるのさん、初読み作家さんです。勢いのある展開で、大変読みやすかったです。…
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『ディレクターズ・カット』/歌野晶午 ◎

う~わ~。後味悪~い。さすが歌野晶午さんだよなぁ(^^;)。まさに、『ディレクターズ・カット』。肥大化する自己顕示欲(承認欲求)、捩くれ暴走する「脚色された事実」、救いのないラスト。しかも、実際ありそうなディティールの連続で、読んでいてゾワゾワしました。 知り合いの若者たちを使ってやらせ動画を作成していた製作会社のディレクター・長谷見…
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『異人館画廊 ~失われた絵と学園の秘密~』/谷瑞恵 〇

絵画に対する感性の鋭さや両親の養育放棄からイギリスへ留学し、スキップで大学で図像学を修めた此花千景は祖父の死後帰国し、祖母の営む「異人館画廊」で暮らしている。千景も一員である稀覯絵画鑑賞グループ・キューブのメンバーが関わる、図像が使われているという絵画にまつわる事件を描く〈異人館画廊〉シリーズ。5冊目にあたる本作『異人館画廊 ~失われた…
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『女たち三百人の裏切りの書』/古川日出男 〇

世に流布している『源氏物語』の「宇治十帖」は贋物であるとして、没して百余年の紫式部の亡霊が立ち現れる。「ほんものを語ろうぞ、物語として書にし、世に広めよ」と宣言して・・・。古川日出男さんが描き始めた〈本物の「宇治十帖」〉は、亡霊の語る物語の域を超え、夢と現と虚と実を増幅させながら、時代をの趨勢を飲み込んでいく。『女たち三百人の裏切りの書…
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『サムライ・ダイアリー ~鸚鵡籠中記異聞~』 天野純希 〇

実在の尾張藩士・朝日文左衛門が26年間書き続けた日記の「秘本」が綴られる『サムライ・ダイアリー ~鸚鵡籠中記異聞~』。表本は実在してて、当時の世相・風俗を知る貴重な資料なのだそうですが、こんな異本があったら、こっちの方が世の中には受けたでしょうね(笑)。天野純希さんの描くダメダメ藩士・文左衛門の日々が、なんとも情けなくそれでいて「しょう…
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『室町繚乱 ~義満と世阿弥と吉野の姫君~』/阿部暁子 ◎

室町時代の知識があまりないまま読み始めたのですが、阿部暁子さん、大変面白かったです。 世間知らずだった南朝の皇女・透子の成長を描いた『室町繚乱 ~義満と世阿弥と吉野の姫君~』、相争う南北朝及び幕府という複雑な政治事情を背負った若者たちの苦悩と決意を咲き乱れさせる、力強い物語でした。 吉野の山奥の南朝から、北朝に寝返った楠木正儀を…
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『異人館画廊 ~当世風婚活のすすめ~』/谷瑞恵 〇

イギリスへ留学し、スキップで図像学を修めた此花千景は、祖母の営む「異人館画廊」で暮らしている。千景と画廊に集うキューブのメンバーが関わる、図像が使われているという絵画にまつわる事件を描く〈異人館画廊〉シリーズ。本作『異人館画廊 ~当世風婚活のすすめ~』では、千景の幼少時の誘拐事件の関係者も登場するのですが・・・。谷瑞恵さん、千景の誘拐事…
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『我らがパラダイス』/林真理子 〇

超高級介護付きマンションで働く3人の中年女性。彼女たちにも、介護が必要な親がいるのだけど、自分の職場の老人たちとのあまりの格差に、悩みを通り越して憤りを感じている。そんな彼女たちの、ハチャメチャな行動を記した林真理子さんの『我らがパラダイス』。中年女性たちとは同年代だし、うちの親はまだ介護は必要ないけど、いずれは・・・と思うんですが、共…
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『八咫烏外伝 烏百花 ~蛍の章~』/阿部智里 ◎

阿倍智里さんの〈八咫烏世界〉シリーズの、各長編の合間にあった、愛の物語6編。それぞれにとっての愛が、美しく力強く、描かれてていました。素晴らしかったです。『八咫烏外伝 烏百花 ~蛍の章~』ってことは、他にも短編集が出るという認識でよろしいでしょうか。是非に、こういう本編とは別のサイドから描かれる物語も読みたいので、期待して待ってます! …
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『エクサスケールの少女』/さかき漣 〇

あら~?なんか、思ってたのと違うなぁ・・・。 人間とAIの未来を描く、という書評に惹かれて読み始めたんですけど、なんか、凄くもったいない感じが・・・。 日本からシンギュラリティを起こそうとする最高の頭脳を持つ青年と彼が手にした最高の環境、不可思議な体質の少女、日本古代神話とのかかわり、AIやAGI(汎用人工知能)の発展、人間の欲とそ…
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『ホワイトラビット』/伊坂幸太郎 ◎

伊坂幸太郎さん、いやぁ~面白かった!! 仙台で起きた人質立てこもり事件「白兎事件」(←ただしそう呼んでいるのは作中の語り手だけのようである)を描いた『ホワイトラビット』、伊坂さんらしい凝った作りで、テンポが良くて、とても楽しかったですよ! いやはや、伊坂節全開ですね~! 「伊坂さんなんだから、時系列のトリックは絶対にある!」と…
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『愛なき世界』/三浦しをん ◎

植物研究に心を傾ける本村、本村に恋をした洋食屋・円服亭従業員の藤丸、本村の所属する松田研究室の面々、藤丸の師匠・円谷・・・あ~、も~、みんな可愛いよ!愛おしいよ!!三浦しをんさん、ホントに大好きですよ。タイトルは『愛なき世界』ですが、愛にあふれる、幸せで胸がいっぱいになる、素晴らしい作品でした! タイトルは、感情のない植物が進化し生き…
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『ことことこーこ』/阿川佐和子 〇

離婚して実家に出戻って来たフードコーディネーターの香子と、認知症の症状が出始めた母・琴子。2人の名前を合わせたのが、この作品のタイトル『ことことこーこ』なんだけど、香子のフードコーディネーターという職業柄、料理を煮込んでいる音のようにも感じられます。こっくりとよく味が染みた、美味しいお料理のイメージが浮かびますねぇ。 阿川佐和子さん、…
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『転生!太宰治 ~転生して、すみません~』/佐藤友哉 〇

なんで佐藤友哉さんが、太宰の転生モノを書いたんだろう・・・?という疑問から、この『転生!太宰治 ~転生して、すみません~』を読み始めたんですが、そんな疑問はどうでもいいぐらい、面白かったですね。これは・・・分類的にはライトノベルなのかしら。表紙のイラストは明らかに、ラノベです。でもちゃんと、太宰の顔なんだよねぇ(笑)。ちなみに私の疑問の…
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『ガーデン』/千早茜 〇

本作『ガーデン』装丁の、密集する植物の森。噎せ返るような濃密さが感じられ、ドロドロ系の物語かと思ってました(笑)。どっちかというと、主人公・羽野自身はそういったドロドロを、ガラス一枚隔てた場所から温度のない目線で眺めているような男でした。千早茜さんって、時々こういう体温の低そうな男性を描きますねぇ。 密集する植物の森、と書きましたが、…
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『AX』/伊坂幸太郎 ◎

伊坂幸太郎さんの〈殺し屋シリーズ〉第3弾。本作『AX』の主人公は、一流の殺し屋だが、殺し屋稼業をを引退したくて仕方ない男・兜(かぶと)。兜は妻の不機嫌をいたく恐れており、高校生の息子にまで心配され呆れられるレベルの恐妻家なのだが・・・。 殺伐とした殺し屋稼業、量産される死体と度重なる死闘。・・・だけど、読了後のこの胸の暖かさは何だろう…
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『タンゴ・イン・ザ・ダーク』/サクラ・ヒロ △

いやぁ・・・久し振りに読了後、「え~と、だから、何?」って思ってしまいました。 サクラ・ヒロさん好きな方、ごめんなさい。私には、このカオスな世界観が理解できませんでした。 真の暗闇の地下室で音楽セッションする夫婦を描いた『タンゴ・イン・ザ・ダーク』、何がどうしてこうなって、そしてどういうラストになったのか・・・。 ある日突然、…
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『異人館画廊 ~幻想庭園と罠のある風景~』/谷瑞恵 〇

図像学の研究者である此花千景と、その祖母が経営する〈異人館画廊〉に集う絵画愛好家仲間・キューブのメンバーが関わる絵画の謎を巡る谷瑞恵さんの物語、〈異人館画廊〉シリーズ。本作『異人館画廊 ~幻想庭園と罠のある風景~』は、その3冊目。図像術が使われているかもしれないというブリューゲルの絵を調査するために、コレクターの元を訪れた千景と透磨は、…
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『負けるもんか ~正義のセ~』/阿川佐和子 〇

シリーズ当初「融通キカンチン」と称され、猪突猛進新人検事だった凛々子も6年目を迎え、尼崎支部の筆頭検事として、忙しい日々を送っている。 阿川佐和子さんの〈正義のセ〉シリーズ4冊目です。 『負けるもんか ~正義のセ~』、本作では凛々子の検事としてというか人間的な部分での成長が、鮮やかに描かれていました。 甲子園球場近くの官舎に住…
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『鬼女の都』/菅浩江 〇

・・・京都の怖さを思い知る、・・・いや、私、知ってた。更に思い知らされた・・・って感じでしょうか。菅浩江さんって、京都在住だったんですね。なんていうか、京都ってやっぱり、私みたいな単細胞には向いてないなぁと、痛感いたしました。京都を舞台にした歴史ロマン小説で人気の同人作家・藤原花奈女の自死から始まる『鬼女の都』は、京都という〈街〉が引き…
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『銀の猫』/朝井まかて 〇

江戸の庶民の情緒を描けばピカイチの朝井まかてさん。 本作『銀の猫』では、介抱人として女中奉公をするお咲の仕事ぶりと日常を丁寧にたどる、ほっとするような物語です。 母親が婚家(今は離縁している)にした借金を返すため、普通の女中奉公よりも給金の良い「介抱人」をしているお咲。江戸の老人介護は、基本「一家の主が担うもの」だということだけ…
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『玩具修理者』/小林泰三 △

以前小林泰三さんの『ドロシイ殺し』を読んだ時、ラストで「私は手児奈」と囁いて去って行った人物がいました。「手児奈」って言ったら「真間の手児奈」だよね?とうとうビル(井森くん)ったら、日本の伝承物語の世界にも迷い込んじゃうわけ?と思ってたら、別作品に「手児奈」が登場するという情報が。その登場作品が、本作『玩具修理者』に入っている「酔歩する…
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『水没ピアノ ~鏡創士がひきもどす犯罪~』/佐藤友哉 〇

偉業で異能な鏡家兄弟を描く、佐藤友哉さんの〈鏡家サーガ〉シリーズ第3弾、『水没ピアノ ~鏡創士がひきもどす犯罪~』。 とはいえ、本作では鏡家から出演しているのは、次男・創士のみ。しかも、主人公は別の人物。 とはいえ、サブタイトルに名前が入ってくる以上、創士も重要な役目を果たすわけですが・・・。 相変わらず〈暴力と偏狂〉に満ちて…
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『暗幕のゲルニカ』/浜田マハ ◎

1年ほど前『楽園のカンヴァス』を読んだ時、とても強烈な印象を受けました。その際、原田マハさんのアート・サスペンスとしてお勧め頂いたのが、本作『暗幕のゲルニカ』です。 こちらもまた衝撃的というか、、ピカソの〈ゲルニカ〉に込められた反戦の思いと、〈ゲルニカ〉を守り庇護していった人々の信念が強く描かれた、素晴らしい作品でした! 〈ゲル…
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『絶対正義』/秋吉理香子 ◎

評価は◎ですけどぉ~~~。 でも、読後感は、最悪ですよ・・・秋𠮷理香子さん・・・。 前評判は思いっきり聞いてたんで、覚悟してたんですけど、設定から展開から、もうイヤミス感全開で。 ・・・この読後感の酷さは、正直久しぶりです。だけど、グイグイ読まされてしまう。怖ろしい。 『絶対正義』を標榜する範子、範子に助けられた…
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『末枯れの花守』/菅浩江 ◎

今まで菅浩江さんの作品と言えば、〈人〉と〈機械〉の遠い未来を描いた優しく切ない物語、というイメージだったのですが、本作『末枯れの花守』は全く違う世界観の物語でした。でも、こういう和風の幻想世界ものも、大好きです。美しくも温かく切ない世界を、堪能しました! 思いが深まりすぎる者を「永遠の花としてやろう」と誘いに来る、2人の美姫・常世姫と…
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『お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課(2)』/竹林七草 ◎

前作『お迎えに上がりました。~国土交通省国土政策局幽冥推進課~』があまりにも面白かったので、すぐに図書館の予約を入れたんですが、順番が回ってくるのに2か月ほどかかりました。 いやぁ、本作『お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課(2)』も、大変面白かったですよ~、竹林七草さん!! 元国民の〈地縛霊〉の心残りを晴らして…
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『落陽』/朝井まかて 〇

身辺慌ただしい時期に、飛び飛びで読んだせいもあってか、どうにも集中できず、なんか申し訳ない気分になってしまいました(^^;)。 明治帝崩御により東京に神宮を造営するという壮大な事業を追う新聞記者の瀬尾を通して、「明治」という時代とその時代を作った「帝」と市井の人々に思いを馳せる物語。 朝井まかてさんが「明治」という時代の名残の光を丁…
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『ウインドアイ』/ブライアン・エブソン △

海外作品って、どうしてこんなに難しいんだろう…。 私が無教養だから?それとも苦手意識から構えてしまってるのかしら・・・(^^;)。 書評で興味を持ったはずのブライアン・エブソンさんの『ウインドアイ』、全然響かなかった…。 ごくごく短い物語が25もあったのだけど、読んでて眠くなってしまうぐらい、迂遠というか入り込めないというか・…
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『臣女』/吉村萬壱 〇

いやあ・・・、感想、とっても難しいんですけど。 巨大化しつつある妻の介護をしつつ、結局悪循環の末に逃亡・・・なんて物語、予想通り過ぎるのに、それでもグイグイ読まされちゃったんですもん。 吉村萬壱さんという方は、初めて読みました。って、芥川賞とった作家さんなんですね!失礼いたしました・・・。 巨大化する妻を「巨女」と書こうとして『臣…
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