テーマ:物語

『グラン・ヴァカンス ~廃園の天使Ⅰ~』/飛浩隆 ◎

飛浩隆さんの『グラン・ヴァカンス ~廃園の天使Ⅰ~』 。私の〈読みたい本リスト〉のメモに、「AI達が封じられた、VR世界の崩落の一日」と書いてあって(このメモ書いたのがいつかも思い出せない・・・)、たぶん私の〈ひと〉と〈機械〉の狭間で揺れ動く物語的なものを期待していたと思うのですが、揺れ動くどころか、本書のAI達は確固とした個性や感情や…
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『主婦悦子さんの予期せぬ日々』/久田恵 〇

やっば~い!!身につまされるし、イタイし、イライラするし、・・・すっごい勢いで読んじゃったですよ!専業主婦の悦子さん、定年退職後の嘱託で週数回仕事に行ってる夫、半分ニートな息子、という家族に、親の反対を押し切って結婚したはずの娘が出戻ってきた挙句に悦子さんの母の家に転がり込む。その母と言えば、離婚&早期退職してきた息子(悦子さんの弟)と…
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『不思議の国の少女たち』/ショーニン・マグワイア ◎

その寄宿学校に通う子供たちは、〈異世界に行ったことがある〉。心ならずも、現実世界に帰ってきてしまった彼らのために、現実と折り合うすべを教えるその学校で、連続殺人が起きる。ショーニン・マグワイアさんは、この『不思議の国の少女たち』が日本で初めての紹介となる作家さんなのだそうです。設定が面白く、すいすいと読め、そしてラストにはちょっとしんみ…
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『夢みる葦笛』/上田早夕里 ◎

新聞の書評か何かで、「あ・・なんか私の好みに合いそう」と〈読みたい本リスト〉入りさせていた、上田早夕里さんの短編集・『夢みる葦笛』。想像以上に、私の感傷的な嗜好に寄り添ってきました!!他の作品も読んでみたくなりますねぇ。遠い未来で、並行世界で、はるかかなたの宇宙の先で、〈異なる存在〉と交流し影響を受ける〈ひと〉の物語たち。ファンタジーと…
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『人ノ町』/詠坂雄二 〇

荒廃した世界に点在する町を、一人の旅人が巡る。詠坂雄二さんの『人ノ町』では、彼女のそんな淡々とした旅路が描かれて行きます。 何故、彼女は旅を続けていくのか。どこへ至ろうとしているのか。分からないながらも、それぞれの町で彼女が出会う人・出来事を共に経験していく、読者(私)。世界は、かつて繁栄していたものの、何かの事情があり衰退したようで…
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『機巧のイヴ ~新世界覚醒篇~』/乾緑郎 ◎

いやぁ、スチームパンクっていいですよねぇ!重厚な雰囲気があるのに、登場人物たちの動きは鮮やかな活劇で。乾緑郎さんの『機巧のイヴ ~新世界覚醒篇~』も、とてもカッコよかった・・・!本作の物語は、前作『機巧のイヴ』 から約100年後の新世界大陸(アメリカを模しているらしい)の「万国博覧会」開催を巡って起こる様々な事態の中で、動かざる機巧人形…
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『滅びの園』/恒川光太郎 ◎

ある日突然、地球上空に現れた<未知なるもの>。その中に存在が確認された男・鈴上誠一。恒川光太郎さんの描く、ささやかな理想郷と地上の悪夢、その中を生き続ける人々それぞれの戦いと信念、そして孤独。突然現代に異次元が滑り込んできたという設定で始まる『滅びの園』、展開が気になって、すごい勢いで読みふけりました! 何故、それは突然地…
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『正しい女たち』/千早茜 〇

・・・すごく、ゾワゾワする6編。千早茜さんの作品って、どうしてこうも後ろ暗い心持ちを逆なでするのかしら(笑)。多分ねぇ・・・〈上っ面キレイに見せてても一皮むけば誰だってドロドロ、だなんて当たり前だよ〉と嘯いてるのが、それすら欺瞞だって気付かされるから。ああ、抉られる。本作のタイトル、『正しい女たち』の『正しい』って何なんでしょう。誰にと…
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『定年オヤジ改造計画』/垣谷美雨 〇

男尊女卑甚だしい男が定年退職後、嘱託の仕事もなくなり家のことも一切せず、一日中家にいる。う~わ~、ちょっと想像しただけで、気が狂いそうになりますな。そりゃ、奥さんも夫源病になるわ~(-_-;)。垣谷美雨さんの『定年オヤジ改造計画』は、読んでてむかっ腹立ちまくりで、いやあ、疲れた疲れた(笑)。あ、読む方はサクサクと進みましたよ。このオヤジ…
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『はなとゆめ』/冲方丁 〇

清少納言が『枕草子』を書くに至ったその背景と、彼女の宮廷出仕生活を中心に描いた、『はなとゆめ』。中宮定子の教養の高さや一族の反映を担う強さ、一条帝との深く温かい愛情、周囲の人々を盛り立て華やがせるその『はな』に惹かれ、中宮様の番人でありたいと願いながら仕えた清少納言の日々が、素晴らしかったです。あら、私冲方丁さん読むの、初めてだったわ(…
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『氷獄』/海堂尊 ◎

あの【バチスタ・スキャンダル】の裁判を描く『氷獄』。・・・実をいうと、「え~、今更バチスタ・スキャンダル??」って一瞬思ってしまいました、ワタクシ。ホント、海堂尊さん、ごめんなさい!この物語は、〈桜宮サーガ〉には絶対必要なエピソードでした・・・! 表題「氷獄」(中編)と3つの短編からなる本作。今まで発表されてきた〈桜宮サーガ〉の物語の…
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『ブルーマーダー』/誉田哲也 〇

誉田哲也さんの〈姫川玲子〉シリーズ6作目。『インビジブルレイン』の結果、警視庁捜査一課から所轄へ移動した姫川は、暴力団組長惨殺事件を捜査する。捜査線上に浮かびあがったのは、池袋の暴力組織の面々を次々と襲い、不活性化させる殺人鬼、『ブルーマーダー』であった・・・。 いやぁ・・・姫川シリーズってさぁ、殺人シーンが非常にえぐいんですよねぇ・…
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『感染遊戯』/誉田哲也 ◎

誉田哲也さんの〈姫川玲子〉シリーズの、スピンオフである本作『感染遊戯』。とある会社員殺人事件の捜査本部に乗り込んだガンテツこと勝俣は、姫川の持つその資料を一見し、「15年もよく逃げ回ったものだ」と言い放つ。「(元)官僚傷害或いは殺人」という共通のキーワードを持った、彼の15年前の事件の回想と現在関わる捜査が交錯する。 短編3つと中編1…
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『あなたのゼイ肉、落とします』/垣谷美雨 〇

垣谷美雨さんの『あなたのゼイ肉、落とします』・・・。タイトルが、スゴイですよね・・・。リアル本屋さんで買うのに、ちょっとためらうような、開き直っちゃいそうな(笑)。『あなたの人生、片づけます』の大庭十萬里の妹、小萬里が「ダイエット指南」をするという物語なんですが、いわゆるダイエットのハウツー本ではありません。『あなたの人生~』の「心に抱…
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『あなたの人生、片づけます』/垣谷美雨 〇

垣谷美雨さんの『あなたの人生、片づけます』。〈片付け屋〉として人気で、TVに出たり本を出したりしてる大庭十萬里。見た目は、ぽっちゃり気味のフツーのオバサン。片付け度・重症な人々の家を訪問して、片付け指南をしていくうちに、その人たちの心のゴタゴタも解きほぐして、片付ける方法に気付かせていく。お家スッキリ、心もスッキリ、大事ですよねぇ。 …
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『許されようとは思いません』/芦沢央 〇

・・・んんん?帯の惹句に「このどんでん返しがヤバい!!」ってあったんですけど、すみません、物足りません(笑)。京極さんとか真梨さんとか湊さんとかの、〈バリバリ嫌ミス〉に馴れちゃったダメダメ読者(笑)には、ちょっと・・・(^^;)。いや、芦沢央さんの『許されようとは思いません』の出来が悪いとか、そういうことじゃないんですけどね。本作、まだ…
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『イマジン?』/有川ひろ ◎

毎度ながら、「やられたわ・・・」と白旗上げちゃいますよ、有川ひろさん!!映像制作会社の新人・イー君が縦横無尽に駆け回る『イマジン?』、すっごく面白かったです!!有川さんの作品って、キャ~ッ!てなる萌え要素、登場人物たちが真摯に取り組むお仕事小説要素、テンポよく進む会話と展開、色々てんこ盛りで、本当に気持ちが充実するんですよねぇ。大好きで…
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『完全版 上杉鷹山』/童門冬二 〇

偉人伝ってなんだか小難しい感じがして、あまり読まないジャンルなんですが、この作品は読み易かった!童門冬二さんの『完全版 上杉鷹山』。上杉鷹山による経済破綻した米沢藩の藩政改革を丁寧に描き、彼だけでなく彼と共に変革を行った近習たちの苦悩がつぶさに記され、それでいて堅苦しくないのが、とても良かったです。 本作は、1981年~82年の新聞連…
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『虚実妖怪百物語(急)』/京極夏彦 ◎

いやもう、なんていうかすごいですよ、京極夏彦さん・・・。先が気になって気になって、グイグイ読んじゃいました、『虚実妖怪百物語(急)』。そして、読みながらやっぱり気になったのは(京極さん、各方面に許可取ってるんだろうか・・・)でした(笑)。この作品、権利関係が難しすぎて、映像化できないでしょうねぇ・・・(^^;)。 魔人・加藤は富士の樹…
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『虚実妖怪百物語(破)』/京極夏彦 ◎

『虚実妖怪百物語(序)』に引き続き、『虚実妖怪百物語(破)』でございますよ。妖怪馬鹿炸裂、事態はしっちゃかめっちゃかに混乱し、全く収拾が付かなくなってきてますよ、京極夏彦さん!!いやぁ、面白かったですね♪どんどん増える登場人物(しかも実在の人)に困惑しつつも、「この言動は、あの作家さんらしいわ…」「あの作家さんて、こんな人なのか…」と楽…
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『虚実妖怪百物語(序)』/京極夏彦 ◎

私的には京極夏彦さんで〈百物語〉と来たら〈巷説百物語〉シリーズだったんですが、本作『虚実妖怪百物語(序)』は、そちらのシリーズとは別物。これ、『帝都物語』へのオマージュ・・・なのかしら?史実の人や実在の人物が物語に登場してくるあたり、そんな気も??な~んてことを言ってますが私、『帝都物語』は高校生ぐらいの頃読んでいたものの、今となっては…
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『未来』/湊かなえ 〇

う~~ん。湊かなえさんの「湊ワールドの集大成!」って帯にあったんですけどね。本作『未来』は、どうなんでしょうね・・・。私的には、ちょっと〈湊さんの色〉を強調しすぎというか、なんというか・・・。 水無月・Rは、小市民です。基本的に、痛いのとか苦しいのとか辛いのとか、ダメなんですよね。救われるシーンが欲しかった・・・。ラストシーンで、自分…
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『ヨハネスブルグの天使たち』/宮内悠介 〇

国を守るために溌溂と活躍するイスラム女性たちを描いた『あとは野となれ大和撫子』がとても面白かった宮内悠介さんの。その宮内さんのロボットを描く連作短編、とあれば読むしかないよね!ということで、本書『ヨハネスブルグの天使たち』を手に取りました。 南アフリカ・ヨハネスブルグ、アメリカ・ニューヨーク、アフガニスタン・ジャララバード、イエメン・…
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『クローゼット』/千早茜 ◎

私設の服の美術館で、傷つけられた過去から少しずつ解放されていく芳(かおる)と纏子(とうこ)。18世紀から現代までの、様々な服飾を収蔵する美術館・・・、非常に心惹かれますねぇ!千早茜さんの描く、繊細な手編みレースのような、美しくそして実は力強い物語。纏子に密かに『クローゼット』と呼ばれているその美術館は、静かな佇まいの中に、情熱を秘めてい…
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『僕は君を殺せない』/長谷川夕 〇

本の裏表紙の紹介文で、「驚愕のラスト」「二度読み必至」と煽られてたんですが・・・。う~ん、そこまでじゃなかったかなぁ。ラスト驚愕しなかったし(笑)。ちなみに、同じく裏表紙に〔問題:だれが「僕」で、だれが「君」でしょう?〕ってあったんですけど…、「僕」は作中で既に自らそう呼称してるし、「君」のほうもなんとなく途中で分かりました。ミステリー…
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『異形のものたち』/小池真理子 〇

『怪談』を読んだ時に「小池真理子さんならドロドロの恋愛ものの方が好きかも」とか言ってたにも関わらず、本作『異形のものたち』も、ホラー系です(^^;)。書評や帯の惹句に仄昏いものを感じると、ついつい〈読みたい本リスト〉入りさせちゃうんですよねぇ、私(笑)。 『怪談』同様に、物語の人物たちは切実な恐ろしさを体験しているのに、読んでいる私は…
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『ロボット・イン・ザ・ガーデン』/デボラ・インストール ◎

読書レビューサイト【トドの部屋】todo23さんからお勧め頂いた本作、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』。機械技術がかなり向上し、家事アンドロイドなどが普及している世界設定で、ダメダメ大人な主人公・ベンとロボットのタングが旅をしながら成長していく物語だったのですが、とても面白かったです。著者・デボラ・インストールさんはイギリスの方なのです…
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『うつくしい繭』/櫻木みわ 〇

書評か何かでSFとファンタジーの融合みたいな紹介をされていた、櫻木みわさんの『うつくしい繭』。現実的な物語の中に、不思議な出来事がいつの間にか浸透し、軽やかな文章からその世界の光景の美しさ、陽光の眩しさと大気の熱と湿度が感じられました。なんと、本作がデビュー作とのことですよ。それで、この描写力。これからが楽しみな作家さんですねぇ! 「…
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『祝祭と予感』/恩田陸 ◎

あの『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ6編。読んでいてい楽しくて、それでいて緊張して、気付けば1日でイッキ読みでした。恩田陸さん、ホントすごい作家さんです。音楽を愛し、音楽に愛される人々を描いた『祝祭と予感』。どの掌編の主人公の音楽に対する気持ちの深さにも、それぞれに清々しい美しさがありました。 6編とも、本当に素晴らしかった。『蜜蜂と遠雷』…
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『総理にされた男』/中山七里 ◎

中山七里さんの作品は〈悪辣弁護士・御子柴シリーズ〉しか読んだことがなかったのですが、本作『総理にされた男』は全く違った雰囲気で、ビックリしました。ずっとハラハラしどおしで、なんだかすごい勢いで読んでしまいましたわ~。 ある日突然、拉致同然に連れ去られた売れない役者・加納慎策は、時の総理大臣・真垣統一郎の代役を務める羽目になるのだが、次…
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