テーマ:廻り廻るは悪意か狂気か

『子どもたちは夜と遊ぶ』(上)(下)/辻村深月 ○

なんていうかねぇ、・・・非常に後味が悪いです・・・。 だけど、気になって気になって、下巻なんかもう、すごい勢いで読んじゃったんですよねぇ。 辻村深月さん、この展開はちょっと…救いがなさすぎると思うのですが…。 『子どもたちは夜と遊ぶ』という、ファンタジックなタイトルとは裏腹に、いくつもの殺人事件が描かれるこの作品。 ううむ・・・…
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『冷たい校舎の時は止まる』(上)(下)/辻村深月 ◎

高校3年の文化祭最終日、クラスメートが校舎から飛び降り自殺をした。 それから2か月後の初雪の日、8人の級友たちは、その自殺者の精神世界らしき校舎に閉じ込められる・・・。 辻村深月さんのデビュー作、『冷たい校舎の時は止まる』(上)(下)。 いやはや、これがデビュー作とは・・・。凄すぎて、言葉もありません。 厚さ2.5センチを超…
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『信長~あるいは戴冠せるアンドロギュヌス~』/宇月原晴明 ○

私、宇月原晴明さんの作品、根性がないと読めないのですよ(笑)。でも、大好きなんです。幻想と退廃と史実と理想と露悪と・・・・さまざまなものが入り混じり、一つの物語を作り上げるその緻密さ、絢爛豪華で華々しくもうら淋しさを漂わせる雰囲気、重厚で軽妙で、夢のようで・・・。まあ、だからこそ、気力と根性が充実してないと、読めないのですが・・・(^_…
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『眩談』/京極夏彦 ○

う~わ~。う~わ~。う~わ~。はい、淡々と3回呻いてみました。歪んでるよね。うん、歪んでますよ。眩暈(めまい)しそうですよね。ぬとってしてますよね。非ッ常~に、厭ですよねぇ。・・・京極夏彦さんだよなぁ、すんごく。『眩談』(げんだん)っていうタイトル通り、非常にグネグネしてるというか歪(いびつ)です。クラクラしてきます。 今まで『○談』…
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『爪と目』/藤野可織 ○

--- こんな3歳児がいたら、厭だ。 自意識はクリアで観察眼もあり、淡々と著述する語彙力もあり、それでいてあくまでも原始的に子供。 後日思い返して語っているとしても、当時のことを情報分析し処理できるだけの記憶を維持できてるって、怖ろしすぎるでしょう・・・(-_-;)。 藤野可織さんが、第149回芥川賞を受賞した『爪と目』、いろんな…
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『だれかの木琴』/井上荒野 △

うえぇぇ~。 全然、共感できません~理解できません~勘弁してください~(-_-;)。 この居心地の悪さというか、醜さというか、・・・正直、気持ち悪かったです。 井上荒野さんが描く、40代主婦のストーカー物語、『だれかの木琴』、ちょっと、これは私には、無理でしたわ~。 立場というか境遇みたいなものが、多少似てると思うのね、主人…
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『望郷』/湊かなえ ○

故郷は遠きにありて思うもの・・・・。 室生犀星の「小景異情」の一節です。 この物語は、詩の正しい解釈とは違うと思うんですが、故郷というものは本当に複雑な心境を呼び起こしますよね。 遠くにあって懐かしむこと、戻ってきて現実と向き合わされること、ずっと故郷にいて戻ってきた人を迎えること、子供の頃の自分と今の自分。故郷の人と、離れた自分…
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『工場』/小山田浩子 ○

第150回芥川賞受賞の小山田浩子さん。受賞作『穴』も読みたい本リスト入りしてるのですが、実は受賞前に何かの書評でこの『工場』のことが取り上げられてて、興味を持っていたんですよね。で、こちらを先に図書館で予約することにしました。 巨大な敷地を持つ工場、その中で働く3人の男女(一緒にではない)の、淡々としているけど微妙に不条理な日々が、な…
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『谷崎潤一郎犯罪小説集』/谷崎潤一郎 △

実を言うと、なんでこの作品が〈読みたい本リスト〉に入ってるのか、全然思い出せません(^_^;)。 読んでみれば思い出せるかと思ったんですが、結局思い出せませんでした。ダメダメだなあ、私 。 『谷崎潤一郎犯罪小説集』というタイトルから、大正奇譚風なものを想像してたんですが、あんまり幻想味はなかったですね。 作者の谷崎潤一郎と言えば『…
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『白ゆき姫殺人事件』/湊かなえ ○

冒頭に、ショッキングで目を引く事件。 週刊誌ライターの取材に、嬉々として応じる人々。興味本位と悪意は紙一重。 ・・・う~ん、湊かなえさんだなぁ(笑)。 非常にTV的ですよねぇ。 ・・・と思ったら、さっそく映画化らしいですよ、『白ゆき姫殺人事件』。早いですな~(^_^;)。 地方の化粧品会社の美人OL・三木典子が、十数か所を…
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『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』/ジョイス・キャロル・オーツ △

~地元名士の孫娘・ジュードは2人の仲間とともに、美しい金髪の下級生を誘拐した・・・~ 狂気を孕んだ少女の物語や、怖ろしいほどずるがしこい双子の兄に振り回される弟の物語など、人間の醜さをこれでもかというほど詰め込んだ、七つの物語たち。 ジョイス・キャロル・オーツさん、読んだことのない海外作家さんだったのですが、新聞の書評で取り上げられ…
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『母性』/湊かなえ ○

冒頭に、事件。 いつもの湊かなえさんの手法だな、と読み始める。 団地の4階から転落した娘。〈愛能う限り、大切に育てきた娘〉と嘆く母。 「母性について」「母の手記」「娘の回想」の3つの視点から語られていく母娘関係は、とてつもなく息苦しい。 『母性』って、なんだろうか。 娘でもあり、母でもある私だが、とてもじゃないけれど、こんな関…
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『四〇一二号室』/真梨幸子 ○

うはぁ~。騙されたっていうか、なんていうか、ある意味凄いわ。驚愕のラストですねぇ。確かに、伏線はあったけど、ちょっと引っかかってたけど、でもなんかいつの間にか忘れて読んでて、最後に驚いた。 「嫉妬」とか「恨み・つらみ」とか、そういう悪感情で世界が回ってる物語。 この独白はこの人、この状況はこの人の状況、そう思い込んでると、最後に正面…
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『善人マニア』/水生大海 ○

う~わ~。何なのこの読後感の悪さ…。メインの登場人物たちの狡さが、酷すぎる・・・。読んでて、すごくイライラしたわ~。その代り、イライラのあまり読むスピードは異様に早かった気がするのですが(笑)。『善人マニア』というタイトルが、大変偽善的でセンセーショナルに煽りますよね~(笑)。人間のいやらしさから起きる事件のにおいがプンプンしますよね~…
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『ゆうれいのまち』/恒川光太郎 ○ (絵本)

あの恒川光太郎さんが、絵本。 タイトルは『ゆうれいのまち』、へぇ~、どんな感じなんだろう。 岩崎書店の「怪談えほん」シリーズの中の1冊。怖いのかな?子供に分かるのかな? ・・・てなわけで、我が家の小学4年生にも読んでもらいました。今回はちょっとイレギュラーに、[親子の感想比較ぅ?! ] 版です(笑)。 まよなかにともだちがき…
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『春狂い』/宮木あや子 △

うあ~・・・。これはエグいわ、宮木あや子さん・・・。すみません、ちょっと合いません、こういうの…。いい子ぶった小市民と言われても仕方ないんですが、背徳というか性虐待ものって、駄目です…。 春になると、少しずつ全てが狂っていく。桜が舞い散る春の中で、様々な人間が狂っていく。お互いに、関与しながら。 『春狂い』というタイトルそのままに。…
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『ばらばら死体の夜』/桜庭一樹 △

あ~。なんか、すご~~~く、いやな読後感です。なんというか、直木賞後の桜庭一樹さんて、どうも〈人生のぬかるみ系〉なお話が多いですよね…。 今回は多重債務者がどこまでも転がり堕ちていき、取り返しのつかない終わりを迎えるその過程の物語。 『ばらばら死体の夜』というタイトル通り、冒頭から死体を解体するシーンがある。殺人者は殺した相手を、「…
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『黒と愛』/飛鳥部勝則 ○

う~わあ~。なんだろこの、なんじゃそりゃ・・・感は(笑)。 密室殺人のトリックとか大掛かりだし、メインキャラの美少女・黒の異様さは目を離せないし、だんだんと判明してくるほかの登場人物たちのぶっ飛びっぷりもとんでもない。 だけど、なんじゃそりゃ・・・なんである。 後半、かなりグロいしね~。ラストに向かってだいぶ、カオスになっていくし…
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『深泥丘奇談・続』/綾辻行人 ◎

『深泥丘奇談』に続く、綾辻行人さんの怪奇幻想譚シリーズ第2弾です! 彼岸と此岸がいつの間にか入れ替わるような、知っているはずの町がどこか違う異界になってしまってるような、そのぞわぞわする落ち着かなさ。周りの人は平然としているのに、自分だけが感じる違和感。 常に、〈怖ろしくおぞましい経験をした――ような気がする。〉と曖昧に霞んでしまう…
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『夜行観覧車』/湊かなえ ◎

たまたま図書館の予約の順番が同時期に回ってきたので、湊かなえさん続きです。 本作『夜行観覧車』は、『往復書簡』とはまた違った趣ですね。 家庭内殺人を巡る、2つの家族と1人の隣人の思いと行動。 「なぜ事件は起こったのか」というミステリーの常道が重視されてはいないのが、本作の肝だと思います。 坂の上にある高級住宅地・ひばりヶ丘。…
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『死ねばいいのに』/京極夏彦 ○

相変わらず、挑戦的だよなぁ京極夏彦さんて(笑)。 『死ねばいいのに』って、ホントすっごいタイトルじゃありませんか、ねぇ。なにもそんなにあからさまに言わなくても・・・と鼻白みつつ、読了してびっくり。 ははぁ~、へぇ~、そうなんだぁ。ていうか、京極さんて、ホントにオソロシイ作家さんだなぁ。 面白いというか、後味が悪いというか、どう表現…
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『蜜姫村』/乾ルカ ○

面白かった・・・けど、結構グロかったです(^_^;)。 陸の孤島のような山奥の小さな集落には、秘密がある。老人が多く医者もいない村なのに、何故か村人たちは皆、健康的で元気なのである。 その秘密に触れてしまった都会から来た女性、その娘、そしてそのまた娘。3代の女たちが関わった、この村の秘密とは。 乾ルカさんは、全くの初読みですねぇ。…
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『Q&A』/恩田陸 ○

2002年2月11日午後2時過ぎ。都内郊外の大型ショッピングセンターで大規模な死傷事故が発生。居合わせた人数はかなりの数に上るにもかかわらず、本当は何が起こったのか、どうしてここまで大きな事故になったのか、誰にもわからない。 この事件を調査する質問者と、事件に色々な形で関わった回答者の『Q&A』(質問と答え)だけで、物語は進行していく…
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『数えずの井戸』/京極夏彦 ◎

は~、今回もぶ厚かったですなぁ、京極夏彦さん(笑)。本書『数えずの井戸』は、京極版「皿屋敷」である。まず番町・青山家に関してどんな噂が流れたかが語られ、そして実際の惨事の結果だけが語られ、序章となる。本編は、青山家で起きた惨事の関係者たちの性質とそれに関わる物語が、延々と語られていく。次第に歪みを増していく、彼らの事情と性質。読んでて非…
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『かいぶつのまち』/水生大海 ○

水生大海さんの前作、『少女たちの羅針盤』を読んでいないと、ちょっとわからない部分があるような・・・。高校演劇の大会の当日に、『かいぶつのまち』というその劇になぞらえるかのように、悪意のある事件が続出する。しかも、混乱は以前から続いているのだという。〈かいぶつ〉は誰なのか。何故、演劇部に事件が起こり続けるのか。 地方小都市で一躍脚光を浴…
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『おとぎのかけら ~新釈西洋童話集~』/千早茜 ◎

イソップ童話などの原典は、結構オソロシイ。現代に伝わる「意地悪な継母」が実母だったり、「懲らしめられ改心した元悪者」は罰として惨殺されていたり。それらを何重ものオブラートに包み、悲惨さに安心を上塗りして隠し、現代の西洋童話は流通している。そんな童話達を、あえて現代日本を舞台にして大胆に翻案した、『おとぎのかけら ~新釈西洋童話集~』。千…
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『冥談』/京極夏彦 ○

いやぁ・・・本作『冥談』も投げっぱなしですなぁ、京極夏彦さん(笑)。『幽談』のときも、「うわ、オチがない・・・」って言ってたと思うんですが、とにかく、イキナリ話が終わってしまって、その居心地の悪さったら、ねぇ・・・。 最初の方は「うっわ~、来たよ来たよ、京極さんのオチなしホラー!」と、喜んでたんですけど、ちょっと食傷しちゃいました(笑…
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『道徳という名の少年』/桜庭一樹 ○

良くも悪くも、桜庭ワールドだなぁ・・・というのが第一印象。 淫靡で甘くまとわりつくような、それでいて砂のように乾いている、一族の歴史。喧しいのに、静かに流れて行く時代。 とても、桜庭一樹さんらしいなぁ~と。 『道徳という名の少年』、町いちばんの美女から始まる、背徳の歴史。 「1、2、3、悠久!」 町いちばんの美女がそれぞれ…
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『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』/本谷有希子 △

なんとも「痛い」物語である。 「痛々しい」でもあるし、今流行りの「イタい」でもあり、もちろん実際に心身ともに「痛い」。 今まで読んだことのある、本谷有希子さんの作品とは全然違う傾向で・・・ビックリしました。 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』というタイトルのインパクトもすごいよね・・・。 家族の愛憎劇、というと昼メロ調だな。…
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『Another』/綾辻行人 ◎

うわぁ・・・。 メインの物語は何とか終ったけど、繰り返され続ける「3年3組の災厄」の抜本的解決は出来そうにないという・・・。後味悪ぅ・・・。 大体、何が・何故・どうやって・誰が、という理屈が全然、通らないんだもの。クラスに紛れ込む<死者>にも一欠けらの悪意 もなく、記憶を操作されている。 <現象>としてとらえるしかない、<災厄>。…
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