テーマ:絢爛豪華な歴史絵巻

『聚楽 ~太閤の錬金窟~』/宇月原清明 〇

今回も、重厚で緻密な展開、読者を魅了する外連味を持ちながら確固たる歴史を描く宇月原清明さんに、してやられました・・・。殺生関白と呼ばれた豊臣秀次の真実、遠くヨーロッパから発生し彼に至るイエズス会の異端思想、取り残されたものたちのやるせなさ。華々しく描かれる登場人物たち。歴史背景。でも、印象的なのは、時折よぎり、後々まで余韻を引く寂寥感。…
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『信長~あるいは戴冠せるアンドロギュヌス~』/宇月原晴明 ○

私、宇月原晴明さんの作品、根性がないと読めないのですよ(笑)。でも、大好きなんです。幻想と退廃と史実と理想と露悪と・・・・さまざまなものが入り混じり、一つの物語を作り上げるその緻密さ、絢爛豪華で華々しくもうら淋しさを漂わせる雰囲気、重厚で軽妙で、夢のようで・・・。まあ、だからこそ、気力と根性が充実してないと、読めないのですが・・・(^_…
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『忍び秘伝』/乾緑郎 ○

時は戦国。武田家隆盛期から衰退期までの裏側で、太古から諏訪の地にいる〈兇神〉を操り天下を取らんと画策するもの、〈兇神〉を下される巫女、戦乱のさなかにも己が一族の地所を守らんと心を砕くもの、様々な人々の思いや策略が錯綜していた。 いやしかし、あの時代のことあんまり詳しくないんで、おおぜいの武将の名前やら忍者の名前が出てきても、いまいちピ…
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『葛野盛衰記』/森谷明子 △

重かったわぁ・・・・。緻密でねぇ・・・。歴史の知識もあんまりなくて・・・。こういうとき、無教養であることを大変悔いますね(^_^;)。 ただ、「みやこ」というものは、場所もそうだけど「人とその思いを含むもの」という物語性は、感じました。 森谷明子さんの描く、平安の「みやこ」には、様々な魔と人が棲みついています。 『葛野盛衰記』…
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『深山に棲む声』/森谷明子 ○

今までも、美しい矜持や、ほほえましい事件、壮大な歴史など、様々な舞台で物語を繰り広げてくれた、森谷明子さん。 今回も、「物語」を操り、深山とそこに棲む人々を守る、複雑に織り上げられた世界を見せてくれました。 冒頭に、「ロシア民話より」として、日本にもある、知恵者がやまんばに追いかけられる物語の要約があり、この『深山に棲む声』も、…
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『丹生都比売』/梨木香歩 ○

壬申の乱前夜、そして乱に続く天皇家継承の悲劇を描いた、王朝ロマンである。 梨木香歩さんの作品は、ソコソコ読んでますが、珍しい傾向の作品だと思います。でも、どこかほかの作品ともつながるような・・・不思議な感覚です。 大海人皇子の皇子・草壁皇子は、父に従って吉野に下った時に、口のきけない不思議な少女・キサと出会い、銀色の勾玉をもらう…
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『サロメの乳母の物語』/塩野七生 ○

塩野七生さんは、久しぶりですねぇ。卒業旅行に、イタリアへ行ったとき(かなり昔)、「ルネッサンス絵3部作」を予習として読んで以来、一時期結構塩野さんの作品は読んでたんですが、『ローマ人の物語』の壮大さに、ついてゆけず、途中で脱落してしまったのでした。 ではなぜ今回、『サロメの乳母の物語』を読んだかというと、久しぶりに「ひかれたから」…
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『女神記』/桐野夏生 △

『グロテスク』で、人の心の闇にひそむ悪意と狂気を鮮やかに描きだした、桐野夏生さん。あの妄執はすごかったなぁ。 本作『女神記』(じょしんき)も、激しく猛り狂う怨みと怒りの描写が、とてつもない迫力でした。 ヤマトからはるか南にある、多島海の東端・つまり日が昇り神が降臨したという海蛇の島の娘・ナミマ。島の大巫女である祖母が死んだとき、…
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『砂楼に登りし者たち』/獅子宮敏彦 ○

桜庭さんの『桜庭一樹読書日記』で、桜庭さんがお勧めしてた作品です。 なるほど~ですね。室町幕府末期、老名医師(推定100歳前後)が解く謎の数々。斬新な歴史解釈が、なかなか目覚ましかったです。 本作『砂楼に登りし者たち』が本格的デビュー作となる、獅子宮敏彦さん。 あとがきで作中人物たちが語るところによると、「戦国伝奇ストーリーに…
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『シャングリ・ラ』/池上永一 ○

『テンペスト~若夏の巻~』上・『テンペスト~花風の巻~』下で、壮大な呪術的歴史ロマン物語を繰り広げ、水無月・Rの度肝を抜いてくれた池上永一さん。 今作は、温暖化が進んだ近未来の、とある時代の終焉と新生の芽吹きを描いています。 『シャングリ・ラ』 =楽園、というタイトルですが、この物語の指し示す楽園とは何なのか・・・。 しっかし…
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『テンペスト』下(花風(はなふう)の巻)/池上永一 ◎

 『テンペスト』上・若夏の巻に続いて、『テンペスト』下・花風の巻です。 絢爛豪華な歴史絵巻ですなぁ・・・。落日の輝きのいや増す、琉球王朝。男装の麗人が駆け抜ける政治舞台。美と教養の自尊心で、外交を行う海洋国家。煌びやかであやうい王朝の、崩落。 歴史絵巻と称しましたが、実は私、この物語を歴史小説ではなくファンタジーと受け取っていま…
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『テンペスト』上(若夏(うりずん)の巻)/池上永一 ◎

いや~、重厚にして壮大で、絢爛豪華な歴史絵巻でございました。(←まだ上巻しか読了してないくせに何を言う。) え?この物語は水無月・Rのキャラにあわないって?・・・ふふふ。そうですともさ。読む予定はなかったですよ。とある新聞広告に有川浩さんの絶賛コメントが載ってなかったらね(笑)。ああ、水無月・Rったら(笑)! ちなみに後で、「有川さ…
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『三番目の魔女』/レベッカ・ライザード ◎

さあ、この作品タイトル『三番目の魔女』を見て、「ああ、水無月・Rよ・・・」と思った人? あなたも聴いてますね、WEBラジオ「関東図書基地 広報課」を!(笑) ―――すみません。とどのつまりは『図書館戦争』がらみです・・・。 ええ、WEBラジオで柴崎役の沢城みゆきさんが「今読んでるんだけど面白いのよ」とラジオで言った小説なんですよ。…
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『七姫幻想』/森谷明子 ◎

先日読んだ『桜庭一樹の読書日記~少年になり、本を買うのだ~』で桜庭さんが紹介していた作品の中で、『妖櫻記』、の次に気になった作品です。森谷明子さん、全く知らない作家さんでした。 その森谷さんの『七姫幻想』、美しい作品でした~。七夕の織女の7つの呼び名を章の名にした、短編集です。 王朝ロマンかと思いきや、ロマンの味を持ちつつミステリー…
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『妖櫻記』/皆川博子 ○

『桜庭一樹読書日記~少年になり、本を読むのだ~』で、桜庭さんが紹介していた本の中で、一番気になった作品、『妖櫻記』です。水無月・Rは、耽美なお話(但し、グロくないもの)が好きなので、「妖」とついた時点でチェック!さらに「桜」が「櫻(旧字)」となるともう、読むっきゃない!どんな物語なんだろう~!と、ワクワク。皆川博子を読むのは初めてだし。…
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『廃帝綺譚』/宇月原晴明 ◎

イザナギ・イザナミ神の産みたもうた長子(だが子とは数えられていない)、「水蛭子(ひるこ)」。天皇家代々に伝わる「3種の神器」とは別に、天子を護る類なき秘宝として受け継がれてきたその「水蛭子~真床追衾(まことのおうふすま)~」の玉に包まれ、大海を漂い、怨念を浄化させた安徳天皇。その物語が、前作『安徳天皇漂海記』である。宇月原晴明、『廃帝綺…
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『安徳天皇漂海記』/宇月原晴明 ◎

今日ほど、自分の文才のなさを悔やんだことはありません。こんなにいい作品に出会えたのに、それを言葉にすることが出来ない。どう表現したらいいのか判らない。新聞の書評に『廃帝綺譚』があり、その中で前の作品として紹介されていたのが『安徳天皇漂海記』でした。「書評で結構興味を引いたけど、それがホントに自分の好みに合う作品かは、読んでみんと判らんよ…
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『赤朽葉家の伝説』/桜庭一樹 ◎

アンソロジー『Sweet Blue Age』で、桜庭一樹さんの良さを知りました。で、栄えある単行本1作品目が『赤朽葉家の伝説』です。 そして、やっぱりいいわぁ~、とヨロコビに浸っております。 山の者の捨て子で赤朽葉家へ嫁に来た千里眼奥様・万葉。 中国地方のレディース統一を果たし、経験を漫画化し大ヒットさせた・毛毬。 今時の、…
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『黄金旅風』/飯嶋和一 ○

あ~。非常にてこずりました。飯嶋和一の『黄金旅風』。非常にカッチリとした歴史小説です。いえ、おカタイ小説という訳ではなく、中身がぎっしり、って感じで、非常に読みこなすのに苦労しました。 将軍家光時代の長崎、それはキリシタン弾圧と貿易の利権のやり取りの渦巻く、複雑な事情の絡み合う土地であった。将軍領地長崎の代官、末次家は長崎きっての…
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