テーマ:怒涛の伏線回収・驚愕のどんでん返し

『ドミノ』/恩田陸 ◎

・・・まさにドミノのようだ。28人の登場人物(そのうちの1人は・・・一匹だけど)たちそれぞれの事件だったはずが、ある事件は必然的に、ある事件は偶然かそれとも運命か、いつの間にか撚り合わされて、一つの地点へと転がってゆく。この盛り上がりは、ただものじゃないです。すごいすごい~!それぞれの事件がばらばらに語られる前半はちょっと集中できなかっ…
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『ブードゥー・チャイルド』/歌野晶午 ○

誤認識を、そっちに持って行きましたか、歌野晶午さん。なるほど・・・ですねぇ。その誤認識は、結構リアリティがあるかなぁ、と思いました。『ブードゥー・チャイルド』の書き出しは、とても通俗的なオカルトっぽい。が、そのオカルトっぽい文章を書きつづっているのは、普通の中学生の男の子で・・・。 前世の記憶をもっている中学生のぼく・晃士。その前世と…
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『儚い羊たちの祝宴』/米澤穂信  ◎

ほほう・・。ラストで覆される、ってのは前評判で聞いていたのですが、なるほどですね。 読書会「バベルの会」に所属する娘たちの周辺で起きる、不吉な事件の数々。 以前読んだ『story Seller』に収録されていた「玉野五十鈴の誉れ」も、4編目に入っています。 米澤穂信さん、人気高いですよね~。デビューは2001年ですが、発表され…
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『きのうの世界』/恩田陸 ◎

―― 以前、こんなことを書いた気がする。「恩田陸は、しんしんと怖い」と。本作『きのうの世界』は、しんしんと怖いというより、不穏だ・・・。とにかく、不穏。何かを隠して、忘れている町。一人の余所者がそこで殺され、そこから様々な謎が巡り廻り、不可思議な現象が起き、そして隠された町の真実が明らかになる。 2人称、3人称(彼・彼女・固有の名前)…
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『モダンタイムス』/伊坂幸太郎 ○

うわぁ・・・。あと味、悪ぅ~。この読後の胃にもたれる感じ、ぞわぞわする感じ、うう・・・ダメだぁ~。伊坂幸太郎さんの『魔王』の50年後を描く、『モダンタイムス』です。あれから50年、国民投票で憲法は改正され、徴兵制が実施されたり、国民監視体制は更に巧妙になってきている。システムエンジニアの渡辺拓海がある日帰宅すると、妻の差し向けた拷問者が…
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『砂漠』/伊坂幸太郎 ○

面白いこともくだらないことも色々あった、風変わりな友と過ごした4年間。モラトリアムが終わって社会という『砂漠』に出ていく、その前の4年間。伊坂幸太郎さんが描く、大学生時代の物語。 今まで私が読んだ伊坂さんの作品は、結構壮大だったり軽妙に展開する話が多かったので、割と普通な学生生活な物語に、あれれ・・・?調子狂っちゃいました。 1年生…
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『陽気なギャングの日常と襲撃』/伊坂幸太郎 ○

おお~う!伊坂幸太郎さんらしい、伏線回収の見事さ!伊坂さんのコトだから、これはきっちり回収されるだろうという予測、それを上回る展開・構成のスンバらしさ!読んでいて、痛快です!いやもう、ホントに凄い!『陽気なギャングの日常と襲撃』は、『陽気なギャングが地球を回す』の続編です。 人間嘘発見器・成瀬。演説の達人・響野。スリの名人・久遠。正確…
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『陽気なギャングが地球を回す』/伊坂幸太郎 ○

伊坂幸太郎さんで「銀行強盗」と言えば、『チルドレン』を思い出しますねぇ。あの話の主人公は人質側でしたけど。(←水無月・Rは、作品発表順に読んでないのです・・・)今回『陽気なギャングが地球を回す』は、映画化されましたよね、確か。 嘘を見抜く天才・リーダーの成瀬。演説の達人・響野。すりの天才・久遠。正確な体内時計の持ち主・雪子。この4人は…
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『チルドレン』/伊坂幸太郎 ◎

私、今年は伊坂幸太郎をたくさん読みたいぞ~と考えておりまする。てな訳で、『チルドレン』です。最近『魔王』や『ゴールデンスランバー』など、ちょっと政治色というか安易に流される危険性を問う物語を読んできてたので、この物語にはホッと癒されました。 主人公は・・・、筋の通っていそうな屁理屈を真剣にこねる男・陣内なのかな?といっても5章ある物語…
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『魔王』/伊坂幸太郎 ◎

このまま、流されるまま、ファシズムに染まるのではないか。力強く大衆を惹きつけ、自らの描くレールに乗せ、コントロールしようとする力。それに気付き、対抗しようとする主人公・安藤。安藤には、とある能力が発現しているのだが・・・。私、今年は伊坂幸太郎作品の年になりそうな予感がします。伊坂さん、本屋大賞とりましたしね!読んでいきますよ~! 今回…
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『ゴールデンスランバー』/伊坂幸太郎 ○

・・・結構、消化不良なんですけど。いや、伊坂さんらしい、時系列の絡み合った緻密な、ある意味登場人物たちに都合がいいぐらいキッチリ組み立てられたストーリーで、読んでいて爽快なのですが。明快な結末が用意されてなかったことが、ちょっと残念。でも、私の希望する「何故?の解明」まで書こうとすると、もう1冊は必要で上下巻になりそうです(笑)。しかも…
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『ハッピーエンドにさよならを』/歌野晶午 ○

うっわ~。エグい・・・エグいぞ、歌野さん。何がエグいって、殺人描写とかがエグいんじゃない。物語の構成そのものが、エグい。確かに、これはタイトルの通りだ~。『ハッピーエンドにさよならを』、ってホントそのまんまですよ。歌野晶午さん、これからはこの路線ですか?だとすると、ちょっと・・引くかも。 装丁からして、不吉。タイヤの取れたパトカー、タ…
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『ハル、ハル、ハル』/古川日出男 ◎

~~この物語はきみが読んできた全部の物語の続編だ。ノワールでもいい。家族小説でもいい。ただただ疾走しているロード・ノベルでも。いいか。もしも物語がこの現実ってやつを映し出すとしたら、かりにそうだとしたら。そこに種別(ジャンル)なんてないんだよ。~~ (本文冒頭より引用) 頭をわしづかみにされ、ガンガンに揺さぶられ、そして侵略された。・…
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『終末のフール』/伊坂幸太郎 ◎

「8年後に小惑星が地球に衝突し、地球は滅亡する」ことが確定してから5年・・・。当初の混乱が収まった、仙台市郊外の団地の人々の優しい日常を描く物語。それぞれのつらい混乱期と、今の穏やかな日々。それでも、3年後に地球は終わる。地球の行く末には希望がないが、何故か人々の「あと3年」は暖かい喜びに包まれている。 今月、読了冊数が少ないのに、何…
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『アヒルと鴨のコインロッカー』/伊坂幸太郎 ○

大学入学前、入居したアパートの隣人で悪魔のような美男子・河村に「本屋襲撃」に誘われ、流れで加担してしまった主人公・椎名。現在と2年前の事件が交錯し、最後まで真相がわからない。予測はしたんですよ。ところが、気づくことなくスルーしてしまった部分が、すごく重要な点で、思ってたのとちょっと違う(だけど深い真相は全く違う)ラストになりました。うう…
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『フィッシュストーリー』/伊坂幸太郎 ◎

皆様、明けましておめでとうございます。今年も是非によろしくお願いいたします。さて、久し振りに、伊坂幸太郎です。いやぁ~、ホント読み応えがありますねぇ、伊坂さんは。まだ数作しか読んでないんですが、あちこちで登場人物が関係し合ってるんですよね。それを発見するのが、結構面白いです。水無月・Rが好きなのは『オーデュボンの祈り』の主人公の伊藤青年…
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『ダンテ・クラブ』/マシュー・パール ○

長編だったな~。376ページ2段組みですよ。しかも、水無月・Rの無教養さがモロバレの「史実に基づいたフィクション(しかも外国)」です・・・。 えっと~、ダンテの『神曲』、読んだことないです。内容はなんとなく聞いたことありましたが。アメリカ文学も、全然知らない分野ですね~。ワーズワース・ロングフェローぐらいは知ってましたが、それも名前だ…
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『そして名探偵は生まれた』/歌野晶午 ◎

歌野晶午に再びチャレンジ。『葉桜の季節に君を想うということ』や『ジェシカが駆け抜けた7年間について』で、読者の誤認識を利用した物語運びにすっごく感激したので、その後に読んだ『家守』などで、どうしちゃったの、歌野さん?!と残念に感じていたので。しかしこの『そして名探偵は生まれた』は、水無月・R的に「歌野さん、お帰りなさい!!」な作品になり…
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『天使と悪魔』上・下/ダン・ブラウン ◎

『ダ・ヴィンチ・コード』につづきまして、『天使と悪魔』、読みました~。ダン・ブラウンは2作品目ですね。と言っても出版はこちらの方が先ですし、シリーズとしてもこちらが1作目なわけですが。 ・・・で、ですね。思わず、うなりました。 こっちの方が、面白いやん!と。 今回も、冒頭に「事実」という1文が入っていて、「反物質」の説明がなさ…
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『ダ・ヴィンチ・コード』/ダン・ブラウン ○

~~この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている。~~ (本文より引用) という但し書きから、物語は始まる。虚々実々、作者の語る蘊蓄と架空の物語が混ざり合い、未だ世に明かされない「聖杯伝説」が解き明かされていく。 最初に単行本になった時に興味を覚えた『ダ・ヴィンチ・コード』 だが、その前…
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『世界の終わり、あるいは始まり』/歌野晶午 ○

うわッ、不完全燃焼だ・・・。コレはないでしょう、歌野晶午さん。お得意の「読者の誤認識を利用するトリック」は、何処へ行っちゃったんですか~。いや、そのトリックが歌野晶午だ!というのは私の勝手な思い込みなのかしらん? う~~~ん。ラストが、それでいいのかなぁ、と。パンドラの箱に残った「きぼう」にかける、その気持ちは分からなくはないけど、き…
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『女王様と私』/歌野晶午 ○

引きこもり・ヲタク・デヴ・ニート(パラサイト)中年の俺・真藤数馬。体長30センチの人形・絵夢(妹と妄想)を連れて外出。過激な女王様(SMじゃないけど)と出会い、振り回される。が、女王様の巻き込まれた事件を発端に、引きこもり解消か・・・・。と思いきや。そこには、歌野晶午らしい、ドンデン返しが。また、ヤラレてしまいましたよ。読むのは3作目、…
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『蚊トンボ白鬚の冒険』/藤原伊織 ◎

ある日突然、俺の頭の中に蚊トンボが寄生した。蚊トンボは「白鬚」という。俺の頭に勝手に入って来て「筋肉を瞬間的に強化できる」と言うのだ。 隣の住人・黒木のゴタゴタに巻き込まれ(いや、自主的に突っ込んで行き)、俺・倉沢達夫と蚊トンボ・白鬚のコンビはその能力を遺憾なく発揮し、大活躍。 多分、藤原伊織を読むのは『蚊トンボ白鬚の冒険』が初…
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『ラッシュライフ』/伊坂幸太郎 ◎

(1)新幹線に乗っている精力的な画商と若い女性画家が掛けをして仙台に到着。(2)泥棒の仕事の過程と旧友との再会。(3)宗教家に心酔する青年が、その宗教家の解体に参加するが、それは宗教家ではなく・・・。(4)お互いの配偶者を殺そうとするW不倫カップルが、何故か別の死体を拾ってしまう。(5)リストラ中年が拳銃を手に入れ、犬を連れて仙台市内を…
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『死神の精度』/伊坂幸太郎 ◎

感情もなければ痛覚もない死神が唯一つ、現世で愛するものは「ミュージック」である。死神は、仕事の現場(人間界)に出ると仕事の合間を縫って、CDショップで音楽を視聴する。死神は、寿命でない死を迎える人間を査定して、その人物の死の可否を担当部署に報告し、その死を見届ける。『死神の精度』は、そんな死神の私が出会った幾つかの死の判定の物語だ。 …
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『重力ピエロ』/伊坂幸太郎 ◎

水無月・Rの伊坂幸太郎作品2冊目です。28年前、私の母は連続強姦事件の被害者になった。その結果、弟は生まれた。加害者は捕まったが、未成年だったため、更正施設に送られただけで、数年後には自由の身になった。 ある日、壁の落書きを消す職業をしている弟から連絡があり、最近仙台市内に多発している放火事件と落書きに関連性があると告げられる。現場を…
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『葉桜の季節に君を想うということ』/歌野晶午 ◎

知人の依頼で、インチキ健康商品の会社を調べることになった「俺」。『葉桜の季節に君を想うということ』も、非常に歌野晶午さんらしい、読者の思い込みを利用して、あっといわせる設定の小説だ。勿論、ストーリーそのものも、面白い。 以前読んだ、『ジェシカが駆け抜けた7年間について』は時間差を読者に気付かせない設定だったが、今度は登場人物たちの年齢…
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『ジェシカが駆け抜けた7年間について』/歌野晶午 ◎

初めて、歌野晶午の作品を読んだ。その、記念すべき1冊目が『ジェシカが駆け抜けた7年間について』。なんと!の一言に尽きる。 まあ、ちょっと読者に不親切かな、という気もする・・・・。ストーリーの要である「エチオピア暦」、普通の読者は知らないだろう。「エチオピアの1日が始まる時間は標準と違っている」という、ヒントになりそうにもない、伏線があ…
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『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎 ○

現代日本にありながら、人知れず鎖国する島。予言し、喋るカカシ、島に足りない「何か」。150年振りに、島に外界の人間が訪れる。そして、カカシは殺される。カカシの断片的な頼みを実行する、島人たちによって。島人たちは知らない。そのちいさな行動一つ一つが何を生み出していくのかが・・・。 どうして、カカシは、殺されたのか。 伊坂幸太郎の『オー…
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宮部みゆき『理由』 ◎

水無月・Rが宮部みゆき『理由』を読もうと思ったのは、京極夏彦『どすこい(仮)』の「理油」を読んだから、といったら、怒られるだろうか。 いや、全然内容違うんですけどね。タイトルだけですよ、設定すら、違いますから。でも、面白かったんだもん『どすこい(仮)』。となると元ネタ(違ッ!)の方も、読んでみよう、と。 高層マンションの1室で一…
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