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zoom RSS 『シャングリ・ラ』/池上永一 ○

<<   作成日時 : 2008/12/05 23:17   >>

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『テンペスト〜若夏の巻〜』上『テンペスト〜花風の巻〜』下で、壮大な呪術的歴史ロマン物語を繰り広げ、水無月・Rの度肝を抜いてくれた池上永一さん。
今作は、温暖化が進んだ近未来の、とある時代の終焉と新生の芽吹きを描いています。
『シャングリ・ラ』 =楽園、というタイトルですが、この物語の指し示す楽園とは何なのか・・・。

しっかし、・・・これが集中力を要するのなんのって。とてもじゃないけど、子供がいると落ち着いて読めないし、2段組600ページ弱という大容量だし。
なんと、10日以上かかっちゃいましたよ、読み終わるのに。
あまりにもペースが遅いので、中断して2冊分、別の記事をUPしてしまいました。
面白かったけど、すごく苦しかった〜(^_^;)。

地球温暖化が進み、資本主義経済ではなく、炭素排出および吸収が経済を指し示すようになった時代。第2次関東大震災に見舞われ、焼け野原になった東京を森林化し、その上に首都機能を持った超巨大建造物〈アトラス〉を作ることに決定した、日本国政府。それから50年。しかし、一般市民はアトラスへはなかなか登れず、難民化。
異常なまでに繁栄し続ける森と戦い、「すべての人間をアトラスに上げよ」と戦う組織〈メタル・エイジ〉のうら若き指導者・北条國子。
アトラスでその身柄を保護されている、不思議な能力を持った高貴な少女・美邦。
この2人を軸に、様々な戦いが始まり、事態は展開してゆく。

彼女らの周辺には、ありとあらゆる個性の強い人間が、ひしめいている。
國子の育ての親で、元国内無敵の格闘家であった、今はニューハーフのモモコ。
メタル・エイジの幹部である武彦。メタル・エイジ前総統であり、別の顔も持つ北条凪子。
政府軍少佐で実はキーパーソンでもある・草薙。
膠原病である美邦の主治医・小夜子。モモコのニューハーフ仲間でアトラスに上り、美邦の女官となった・ミーコ。
アトラスに住む天才的炭素経済人(カーボニスト)・香凛。香凛の仲間、クラリス・チャン・タルシャン。
小夜子を貶めることに無上の喜びを覚える女・涼子。
アトラス公社の地下に囚われている巫女・水蛭子。

ううむ〜。緻密に織り上げられた物語を要約するアタマを、水無月・Rは持っていない・・・(-_-;)。
なので、あらすじ紹介は、今回パスさせて頂きまする。

・・というかね〜、何か少〜しだけ、不完全燃焼なんですよ。物語中程から、近未来の反政府組織戦という現実味のある物語が、呪術的な霊力とか人間離れした能力の持ち主とか、どんどん荒唐無稽というか、なんて言うんだろう、神懸かった話になってしまって。いえ、そういうファンタジーは嫌いじゃないんですが、途中での方向転換が、ちょっと・・・ついてゆけなかったというか。
まあ「アトラス建造の真実」がああいうことで、國子が真実を知って自分の能力や宿命に目覚めていく、というストーリー展開だから、ああいう流れになったのだと言えばそうなのかもしれません。

日本神話に基づいた、結末。・・・ううむ〜。それでいいのだろうか。
ところで一つ、疑問が。皇祖である神武天皇のミイラが皇居の地下にあった、というのはちょっと変だと思います。江戸城を作った段階では、皇統は京都にあったわけだし。それとも、皇統の東遷の際、移し替えたと?いやでも・・・その必要性はあるのか?他の天皇稜は全部近畿に置きっぱなしなのに?ううむ・・・わからん。(←細かいことにうるさすぎ)
あ、神武天皇が女であったというのは・・・まあ、いいのかな〜。個人的には全然OKな設定ですが。

いや〜しかし、登場する女性(含むニューハーフ)たちの肉体的・精神的に強いこと!ていうか、人間離れしてません?反則と言ってもいいぐらいですよ、國子やモモコの強さは。劣等感を全くもたず何をやらせても一流の上を行ってしまう涼子(私、この人すごくキライだ)、何度殺されかけてもしぶとく蘇ってくる小夜子、
何千年レベルの怨霊に乗っ取られても僅かでも自我を持ち続けられるミーコ。
美邦は超能力の持ち主だし、香凛も卓越した頭脳で作り上げたコンピュータ「メデューサ」を駆使して炭素経済に挑む。
何度打ちのめされても、自らの頭脳と能力で再び立ち上がり、目的に向かって驀進してゆく様は、もう圧倒的。超人レベルというか不死身ですね。

それに比べて、男性陣の影の薄いこと。黒幕の一人・タルシャン、重要人物のはずなのに何故かトホホ系の草薙(結局クライマックスには登場しなかったし)、國子の片腕で小夜子を助けたりもしたはずの武彦・・・。まぁ、私的には女性が元気なほうが嬉しいので、いいですけどね(笑)。

あ、トホホといえば水無月・Rの萌えなのですが、ちょっと草薙はインパクトが少ないので・・・。イマイチ萌えじゃなかったです。有能な軍人さんだし結構豪胆なところもあるし、お血筋もいいはずなんだけど、あまり愛らしさ(笑)がないからかしらん。

資本主義経済も炭素経済も終わりをつげ、自然と共存する、テクノロジー+エコロジー=テコノロジーの世界がやってくる。大地のエネルギーを利用し制御し共存する、その地区を治めるのは呪力をもった古代からの王、そしてそこから新しい経済発展がはじまる。そんな物語の終わり方は、とても広がりを感じました。

す・・・すみません。長文グダグダ書いてきましたが、全然内容に触れてないし、感想にもなってないような・・・。
ただね、思った。これはとてもスケールの大きい物語だな〜って。大きすぎてホントのところは、略されちゃった部分もあるんじゃないかなという気がします。すごい物語なんですよ。パワーもあるし。とても面白かったです。
これは、ホント。

(2008.12.05 読了)
シャングリ・ラ
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著者:池上永一出版社:角川書店/角川グループパブリッサイズ:単行本ページ数:592p発行年月:200


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