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zoom RSS 『笑酔亭梅寿謎解噺』/田中啓文 ◎

<<   作成日時 : 2009/02/26 22:37   >>

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お〜、面白かったッ!いやいやホント、イッキ読みですよ。すごいです。とにかく笑った。
こういう関西ノリ、ホント大好きだわ〜!ツッコミに愛がある!
落語はあまり知らないんですが、各章の前に月亭八方さんの解説というかコラムがあるので、戸惑いはなかったです。
落語の世界で謎解きとは如何に?
『笑酔亭梅寿謎解噺』田中啓文さんの筆にて、ここに堂々開演!

真っ黄色に染めた鶏冠(トサカ)アタマの不良少年・竜二が元担任の古屋に連れてこられたのは、何故か上方落語の重鎮・笑酔亭梅寿のところであった。
「なんで俺が落語なんか。ふるくさいし、しょうもない。」なんて言っていた竜二だったが、いつの間にか落語に魅せられ、修業を積んでゆく。
な〜んて書くと、真面目な青春物みたいだよな(笑)。

ちがうちがう〜!
師匠の梅寿は飲んだくれで借金まみれ、すぐに手足が出るし、「捨て育ち」とか言って稽古もつけてくれない(でも落語を語り始めたら、もう天下一品レベル)。同じ内弟子の梅雨は、嫌みたっぷりで弟弟子いじめをする。やっとデビューが決まったのに、いつまでたっても名前もつけてもらえない。挙句の果てに、つけられた名前が「笑酔亭梅駆(ばいく)」。そりゃあ、不良時代にバイク乗ってたけど・・・(-_-;)である。
だけど、梅寿や兄弟子・姉弟子の高座を聞いてると、竜二は思うのだ「落語って、すげぇ」と。多分竜二は、古典落語の根幹にある人情と何度語られても褪せることのない物語性に、魅せられている。
活字でも面白いのだから、名人と呼ばれる人が、趣向を凝らして語ったら、どんなにか面白いだろうと、読んでいる私も思ったもんね。

そんな竜二の修行の日々の中、師匠の高座のお供やら、デビューでの大波乱やら、奔放な兄弟子の誘いやら、姉弟子の苦労やら、いろんな事件が起こる。それぞれその章のタイトルになる落語の演目がミステリの謎解きにつながるんだけど・・・。

一つ、ツッコませて頂いてよろしいでしょうか。
「謎解きしてるんは、梅寿師匠じゃなくて、竜二やろが〜!」(笑)
アレですわ。お子様たちに大人気のアニメ「名探偵コナン」を思い出したと言ったら、どつかれますやろか。だって師匠が謎解きしてるように見せかけて、ほぼ竜二が解いてる。子供のコナン君が解いても大人は信じてくれないから、毛利のおっちゃんが喋ってるように見せかけてる、あの方法とおんなじやんか〜!
師匠の梅寿を立ててる、ってことなんでしょうかね(笑)。

実は最初の章から、梅駆こと竜二の類稀なる落語の才能は師匠や兄&姉弟子たちに注目されてるんですが、本人全く気づいてません。それも笑える。(まあ、ご都合主義的な気もしなくもないしな〜)
最後の章で、何と落語界の「M-1グランプリ」企画、「O-1」の関西大会で優勝してしまうほどなのだけど。
それでも鶏冠アタマを崩さないあたりが、竜二の面白さだよなぁ(笑)。

各章に出てくる、梅寿師匠の言い間違いボケ&竜二の内心ツッコミは、すんばらしいですな。ホントに思いっきり、笑わせて頂きました。梅寿師匠、本気で間違えてんのかしらん(笑)。

もと不良少年だけど、竜二は実はいい子なんだよねぇ〜。だからこそ、物語が面白い。
破天荒な笑酔亭一門の人々だけど、みんな情の厚い、いい人たちだし。
関西ノリで、激しくどついたりツッコんだり口が悪かったりと、なかなかに手荒なんだけど、根底が優しいから、読んでて安心もする。
シリーズ化してるそうなので、このノリを継承して欲しいものです。

(2009.02.26読了)

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著者:田中啓文出版社:集英社サイズ:単行本ページ数:300p発行年月:2004年12月この著者の新着


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『笑酔亭梅寿謎解噺』(本稿) 
『ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2』 
『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』 
『ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4』 
『ハナシはつきぬ! 笑酔亭梅寿謎解噺5』

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
面白かったですよねーっ!私もウハウハ笑いながら読みました。そして、「謎解きしてるのは竜二じゃないかっ!」と同じように突っ込みました〜(笑)
続編はミステリ色が弱まって竜二の成長物語のようになってましたが、それはそれで楽しめましたよ♪
すずな
2009/02/27 05:29
すずなさん、ありがとうございます(^^)。
続編は竜二の成長、ですか〜。それは楽しみですね♪
きっとまた、ゲラゲラ笑っちゃうんだろうなぁ!(^^)!。
水無月・R
2009/02/27 21:56
水無月・Rさんのツッコミに同感!同感!(笑)
推理の才が落語の才能に繋がってるのかは分かりませんが、竜二の成長が楽しみなシリーズです。いろいろ波乱万丈だし、読んでいて飽きないですよね〜。
エビノート
2009/02/28 20:32
エビノートさん、ありがとうございます(^^)。
笑酔亭一門に、笑いの光あれ!ですネ♪
大爆笑あり、フフフともれる笑いあり、そしてみんな暖かいので、癒されます〜。
続巻が楽しみです。
水無月・R
2009/02/28 22:01

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