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zoom RSS 『読み違え源氏物語』/清水義範 ○

<<   作成日時 : 2009/05/10 22:36   >>

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源氏物語、去年が千年紀でしたね〜。
水無月・Rは『源氏物語』の世界は好きなんですが、「源氏の君」嫌いです。
そりゃ、あの時代は色好みの男であることが粋な貴族の証しであったのかもしれませんがね、見境なさすぎ。しかもマザコンで、メソメソ泣き虫。心づかいが細やかだったというけど、ホントのところは自分優先で、女君たちの気持など2の次だったのですよ。・・・うき〜!書いてて腹が立ってきた!(←なんの怨みだ(-_-;))

そんな訳で、『読み違え源氏物語』、実は「源氏をこき下ろす」のを期待して読んだのでした。なんせ去年読んだ源氏物語関連2作品、『ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ』『告白 源氏物語』は、かなり水無月・Rの欲求を満たしてくれましたからねぇ。
清水義範さんは、あれですよね。パロディというかなんて言うんだろう、軽妙な翻案ぽい作品が多いですよね。その反面「日本語」に関する真面目な本も結構出してて、水無月・Rの中では、酸いも甘いも噛み分けたチョイ悪インテリおやじ的なイメージが・・・なんのこっちゃ(笑)。
その清水さんが、どう『源氏物語』を料理するか。

源氏物語の「夕顔」の章を、ミステリフリークがミステリとして解き明かす、「夕顔殺人事件」
葵の上の日記という形で源氏と打ち解けられない自分のかたくなさと後悔を綴った、「かの御方の日記」
六条の御息所の自尊心と嫉妬を現代女優に置き換えた、「プライド」
朧月夜の尚侍とのいきさつを同族会社の内紛になぞらえた、、「愛の魔窟」
末摘花の物語を大胆に60年代アメリカに翻案した、「ローズバット」
恐るべき色好みの源典侍を訪ねてさまざまな告白を受ける、「うぬぼれ老女」
ほぼ、どこででも絶賛される藤壷をアラビアンな世界で愚かな女とこき下ろした、「最も愚かで幸せな后の話」
「ムラサキ」や「明石の松」や「若菜」の栽培に血道をあげる男を描いた、「ムラサキ」

面白かったけど、案外パンチが弱かったような・・・。ていうか、「ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ』の町田源氏(笑)が珠玉すぎたか・・・あはは。
源氏の君という存在を、日本文学だけじゃなく、アメリカン・アラビアン・芸能界の確執・企業の跡目争いなど、様々な場面に置き換えるというバリエーションは、すごいなと思う。

水無月・Rが、源氏物語を頑張って読みとおしたのは、高校生時代である。あの頃は、葵上や六条の御息所のかたくなさが、あまり理解出来なかったのだが、この年になると見えてくる部分・理解できるところがあり、本作の「かの御方の日記」や「プライド」に、いたく共感した。年をとると、見栄を張ったり頑固になったりするんだよね〜。本当は、大事にしたい大切にされたい、素直になればいいとわかってても素直になれない・・・。そんな苦しさが、とてもよく描かれてたと思います。

(2009.05.10 読了)

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著者:清水義範出版社:文藝春秋サイズ:単行本ページ数:204p発行年月:2007年02月この著者の新


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