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zoom RSS 『白いひつじ』/長野まゆみ ○

<<   作成日時 : 2010/10/14 23:16   >>

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最近の長野まゆみさんの現実系作品は、かなりBL風味が濃いうえに、主人公は合意してるようなしてないような・・・という曖昧なのが多いので、ちょっと躊躇しちゃうんですよねぇ・・・。
で、本作『白いひつじ』はどうかというと・・・うわぁ、微妙ですよ(笑)。長野さんは、「うぶな年少者をつつきまわして楽しんでる年長者」という設定が好きなのかしらん。ん〜、苦手だな〜そういう設定は(^_^;)。
ああ、でもやっぱり、長野さんのふんわりとした文章は好きだなぁ。

東京の大学に入学が決まり、部屋探しのために上京した主人公・鳥貝は、希望する条件の部屋が見つからず途方に暮れていた。学生食堂で出会った上級生に、学友クラブを教えられ、そこで学生寮を紹介される。
寮長の面接、寮を訪問した際に出会った男にキスされてしまったこと、寮生の性的嗜好を危ぶむような出来事がありつつも、破格の家賃に惹かれて契約することにする。
契約書類のために一旦帰郷すると、実家にいたのは、自分にキスをした先輩・百合子(←名字・男性)。百合子が去った後、今の両親の養子である自分の出生地を訪ねると、そこにまた百合子がいた。
鳥貝の本当の母親が現れ、兄がいたのだが1年前にこの世を去ったと伝え、百合子がその兄をとても慕っていたことが分かる。
鳥貝は寮に戻り、その一員となる。

百合子にキスされても、抵抗も後で殴ることも出来なかった鳥貝。寮生たちのノーマルでない嗜好をほのめかす言動に戸惑いを覚えつつも、意思は尊重するといわれ、寮生になることを決めた・・・て大丈夫か?!鍵を閉めたはずのへやの、自分が寝ているベッドに男が侵入してくるって、かなりヤバいような気がするんですが・・・。
しかも、結局ベッドから退却してソファで眠るその男が、しゃくりあげながら泣いてるって・・・かなり色々まずそうじゃないかなぁ。まあ、それには後で分かる理由があるんだけど(^_^;)。
とにかく、鳥貝はもうちょっと、色々こだわった方がいいと思います。特に人間関係ね。

鳥貝の作るオムレツの描写が、垂涎ものでしたね〜。材料の配分が分からないから、完全な再現は難しそうだけど、作ってみようかしらん。多分、寮でのリクエストの多いメニューになりそうですな。

鳥貝が、寮の上級生たちにからかわれ、つつきまわされるのは、鳥がいの育ちがイイからなんだろうなぁ(笑)。優しい義両親にはぐくまれ、多少孤独癖がありはしても真っ直ぐに育ってきた、品のいい少年をいいようにからかってみたら面白かろう、という青年たちの気持ちもわからなくもないけど・・・。とりあえず年長者は、下の者に親切に優しく(彼らは親切で優しかったけど、悪ノリな面がちょっとね〜)、親身になってあげようよ(笑)。

鳥貝の子供の頃の〈夢のような記憶〉が、本当にあった出来ごとで、本当の両親や兄と触れ合えたことがある・・・というのが、上手く現在に繋がっていると思う。
ただ、鳥貝の受験を考慮したがゆえに、お兄さんの死に間に合わなかったのは、結構後を引きそうなエピソードだなぁ・・・。勿論、誰が悪いというわけではないんだけど、鳥貝は後悔を引きずりそう。

「ひつじ」が鳥貝の記憶であり、兄の好むモチーフであり、色々なものを象徴している。ふわふわとした、優しげで掴みどころのないシンボルとしての「ひつじ」のおかげで、ほのぼのとした気持ちで読了出来ました。

(2010.10.14 読了)

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