蒼のほとりで書に溺れ。

アクセスカウンタ

zoom RSS 『マボロシの鳥』/太田光 ○

<<   作成日時 : 2011/11/21 21:04   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 2

お笑いコンビ〈爆笑問題〉の太田光さんの、短編小説集。2010年の秋に出版され、話題になっていたこの『マボロシの鳥』ですが、もともとは読む予定じゃなかったんですよね、私。だけど、影絵作家の藤城清治さんが表題作「マボロシの鳥」を絵本化、ということで俄然興味が出まして。絵本ものほうもそのうち読みたいですね(図書館の予約待ちが凄いので当分無理そうですが)。

だけど、まあ…タレント本というとちょっと違うけど、太田さんだから大きく取り上げられたんだよなぁ…という感じがしなくもない。ちょっと微妙感が漂うかな…。良くも悪くも、「太田さん」だなぁ、って感じです。
SFには足りず、ファンタジーにも足りず、童話のようで、教訓込みの説教話のようで、読者をケムに巻こうとしてるような、己を激しく主張してるような。
好きな章もあれば、何を伝えたい物語なのか良くわからない章もあり。。

「荊の姫」
荊に巻きつかれた姫は、待っている。
「タイムカプセル」
タイムカプセルは、世代を超えてつながるが。
「人類諸君!」
人類滅亡の危機に、人類最高峰の頭脳が演説をする。
「ネズミ」
人と、見え方が違う男に、悪魔が寄生しようとする。
「魔女」
魔女狩り。魔女はいるのか。
「マボロシの鳥」
全ての人の憧れ、マボロシの鳥を出す芸人は鳥を失って。
「冬の人形」
親子の関係、失われたものとつながるもの。
「奇跡の雪」
砂漠の地に、雪が降る。聖戦と子供たち。
「地球発……」
地球を離れ行く列車に乗った2人。

べらんめえ口調の語りの「人類諸君!」は、読んでてちょっと疲れてしまった…。それと、人類滅亡の危機に際して、すべての人が他力本願…ってのがもうなんだか納得いかない。
良かったのは「荊の姫」かな。姫が待っていた人、姫を世話していた老婆、そして姫の正体。美しい童話のようだった。
やはり表題作「マボロシの鳥」もいい。人によって見え方が違うマボロシの鳥は、幸せなのかもしれないし、夢なのかもしれない。

それぞれの物語に共通するのは、「人は、世界は、繋がっている」ということだと思った。ただし、それは良くも悪くも。そしてその良し悪しさえも、立場によって反転してしまう。
そんな、不思議で猥雑な世界を、さまよう旅をしました。

(2011.11.18 読了)

マボロシの鳥
楽天ブックス
太田光 新潮社発行年月:2010年10月 ページ数:286p サイズ:単行本 ISBN:978410


楽天市場 by マボロシの鳥 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
マボロシの鳥 太田光
マボロシの鳥著者:太田 光新潮社(2010-10-29)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る かつて読んだことのない感動の形がここにある。爆笑問題・太田光、待望の処女小説! 「どこかの誰かが ... ...続きを見る
苗坊の徒然日記
2011/11/21 22:56
太田さんらしい
小説「マボロシの鳥」を読みました。 ...続きを見る
笑う社会人の生活
2012/09/20 23:53
太田光『マボロシの鳥』
マボロシの鳥太田 光新潮社 ...続きを見る
itchy1976の日記
2012/09/21 23:24

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
太田さんはかなりの読書家で書評も書かれているので楽しみにしていたのですが、メッセージ性が強すぎて理解できなかったです^^;
もうちょっと私に理解力があれば。。。とも思いますが、太田さん独自の世界観が凄すぎるのかなとも思いました。
それでも太田さんの本に関することだけは好きなので^m^また出されたら読むと思います。
苗坊
2011/11/21 23:05
苗坊さん、ありがとうございます(^^)。
太田さんの書評、好きですし、お笑いとしての太田さん(爆笑問題)も、結構好きですが、この作品はちょっとこなれてないというか、偏りがあったような気がしますね。
これから先、もっと文章が上達というか洗練されるというか、・・・よくなりそうな気がするので、今後も期待ですよね♪
水無月・R
2011/11/21 23:13

コメントする help

ニックネーム
本 文
『マボロシの鳥』/太田光 ○ 蒼のほとりで書に溺れ。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる