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zoom RSS 「旅猫リポート外伝 一人と一匹、西へ」/有川浩 ◎(『旅猫リポート副読本』掲載)

<<   作成日時 : 2013/05/25 16:53   >>

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有川浩さんの『旅猫リポート』は、もともと舞台化前提で描かれた作品だったそうなんですが、本作はその「スカイロケット第1回公演『旅猫リポート』」のプログラム『旅猫リポート副読本』に掲載されていた作品です。…う〜ん、上手く説明が出来てない気がするな(^_^;)。
公演の際、劇場で売られていたこのプログラムですが、なんと紀伊國屋書店の通販で購入が可能!と分かり、嬉々として購入した次第。
相変わらず有川作品に関しては、欲望ダダ漏れ、ノー理性な水無月・Rでございます。おほほほほ。

本編(および公演)には取り入れることのできなかった、サトルとナナのもう一つの旅。
サトルの大学時代のゼミの教授・久保田は、サトルがナナの引き取り手を探していることをスギとチカコ夫妻を通じて知り、〈ナナとの見合い〉をすることにする。
明るく礼儀正しく、頭の回転もよかった学生・宮脇(サトル)。親しく付き合っていたのだが、あることをきっかけに断絶する。
そのことにずっと後悔を抱いていた。そして、サトルも。
時を経て再会した二人は、既に許すというよりも受け入れていたことを伝えあい、わだかまりは氷解する。
そして、ナナを迎えた久保田の家にいたのは、猫好きではしゃぎまくるグレートデン・・・。
残念ながら(本当は嬉しいことに)〈ナナの見合い〉はまた破談に終わり、一人と一匹の旅は、また続いていく。

いやもう、泣いたね。また泣いたよ。
サトルとナナの心通じ合う関係。サトルが学生時代に久保田と断絶するに至った事情と、サトルの子供時代からの思い。
自分だったらどうなのだろう、と全ての登場人物に置き換えて、やはり涙が出る。
短編なのに、涙腺が崩壊し続けでした。
先生の家を辞して、琵琶湖のほとりで一緒に撮った写真。ずっとサトルとナナと共に在り、サトルが去った後もナナが幸せに眺めて過ごした写真。
この物語の後、彼らにどういうことが起こるか知っていて、それについてはとても切なくなるのだけど。
この写真のエピソードが、最後に何気なく置かれていることに、とても心が温まる想いがしました。

さて、この副読本、有川さんと阿部さんの対談や、公演キャストの紹介、『旅猫リポート』上演台本なども入っていて、さすが公演プログラムだなぁと思ったんですが、とても素敵なおまけがついていました。
サトルからの友人たちと叔母・ノリコにあてた、お別れと感謝の手紙。
それぞれ宛てに、心のこもった暖かくて素敵な手紙でした。

有川作品を読んだとき、私はいつも自分を顧みることになります。
真摯に生きること、まっすぐに自分の正しいと思う道を進むこと、誠実であろうとすることが、どんなに素晴らしいことか。それが、どれだけ美しいことか。
実を言えば、私にとっては、それを実行するのが難しいときが、ままある。
だけど、せめて、いつでも背筋を真っ直ぐ伸ばして、顔を上げて歩きたい、そう思うのです。
そう思わせてくれる作家さん、有川さんと出会えて、本当に良かった…と、思うのです。


・・・しかしねぇ、グレートデンは、・・・ホントにデカいよ(笑)。
たまたま先日、大きい公園で見かけたんですよ、グレートデン。小5の息子(動物好き)が飼い主さんに「グレートデンですか?」って聞きに行った時、横に並んでるのを見たら、息子より遥かに大きかった・・・。あれがじゃれついてきたら私、泣いて逃げるわ〜(^_^;)。あのサイズが、「猫だ猫だ猫だあそぼー!」のハイテンションで突っ込んでくるんだもんなぁ。そりゃ無理だ(笑)。

(2013.05.20 読了)

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『旅猫リポート』
「旅猫リポート外伝 一人と一匹、西へ」 ◎(本稿)
 (スカイロケット第1回公演『旅猫リポート』プログラム掲載)
『絵本 旅猫リポート』

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一人と一匹、西へ(有川浩)
『旅猫リポート副読本』(スカイロケット第1回公演『旅猫リポート』プログラム)に収録の「旅猫リポート」外伝。 ...続きを見る
Bookworm
2013/05/27 12:41

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
本編で大学生時代のサトルが書かれてなかったのが不思議だったんですよねぇ。なので、外伝という形ではあったんですが、こうして読めて嬉しかったです。
それにしても、泣けましたねぇ。短編だけじゃなく、友人たちへの手紙や脚本でも泣きまくってしまいました。
私も有川作品を読むと自分を顧みることが多いです。反省したり、時には凹んだりもしますけど^^;少しでも、顔をあげて歩いていければいいな、と思います。
すずな
2013/05/27 12:57
すずなさん、ありがとうございます(^^)。
なんかもう、ホント泣きましたよねぇ(^_^;)。
でも、泣いたけど、温かい気持ちになれて、とても素晴らしかったですね。

いつも、思うんですよね。難しいけど、出来るだけ自分に恥じない生き方をしたいって。
有川さんと出会えてよかったなって、ホントに思います。
水無月・R
2013/05/27 23:04

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