『姑獲鳥の夏』/京極夏彦 ◎

言わずと知れた京極夏彦さんのデビュー作、『姑獲鳥の夏』。これが初めて書いた作品だとか、・・・マジですか、京極さん。とんでもない量の薀蓄、多分野に渡り繰り広げられる博覧強記・・・、前半なかなかそのペースについて行けず、アワアワしながら読んでおりましたよ。しかし後半になって、惹き込まれること惹き込まれること!! 何故今更、〈京極堂〉シリー…
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『平家物語 犬王の巻』/古川日出男 ◎

いやぁ、えらい勢いで読了しちゃいましたよ!とにかく、面白かった!古川日出男さん、異本・異説というのかな、そういうの上手ですねぇ。とても惹き込まれました!〈正本とされる平家物語〉とは別の物語が繰り広げられ、それによって2人の芸術者の運命は広がって行く。『平家物語 犬王の巻』で語られるのは、平家物語の異本物語そのものではなく、それを語るもの…
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『落花狼藉』/朝井まかて ◎

江戸吉原が誕生し、街として発展し、大火に2度会い焼失、そして新吉原への移転。奢侈禁止令など〈お上〉から命じられたことに対しても、ただ従うではなく様々な交渉や抜け道を使い、商売敵である女歌舞伎や風呂屋を排除したり、世情と絡めて夜見世禁止を解かせたり。そういった吉原の歴史を〈吉原創始者であり傾城屋の楼主・甚右衛門の妻・花仍(かよ)〉の視点で…
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『などらきの首』/澤村伊智 ◎

読了した翌朝から、妙に涼しい風が吹いてきて、まるで私がこのホラーを読み終えたことで、〈真夏〉が終わったかのような・・・。いやいや違うし!そんなんじゃないし!!なんか自意識過剰過ぎるでしょ、私!!澤村伊智さんが放つ〈比嘉姉妹〉シリーズの短編集、『などらきの首』。短編集だから、サクサク読めました。サクサク読めたって、怖いものは怖いんですけど…
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『コロナ黙示録』/海堂尊 ◎

え?これ、大丈夫なの?フィクションだけど、現在進行形のコロナ(COVID-19)で小説?現政権批判?海堂尊さんの『コロナ黙示録』、あまりにリアルタイム過ぎて、私が動揺っておかしいけど、めっちゃ動揺しながら読んでたですよ。長く描かれてきた〈桜宮サーガ〉の中に、こういうリアルの事態を取り入れても不自然さも矛盾もないのが、スゴイですよね。現政…
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『嘘と人形』/岩井志麻子 〇

一体、私が読んでいるのは、「誰の物語」なんだろうか。物語の目的は?・・・と、漂流し続けていました、最後の最後まで。岩井志麻子さんの〈豹コスプレ〉がインパクト大の表紙の単行本、『嘘と人形』。 たしかに一時、豹のコスプレしてましたねぇ、岩井さん(今はしてないですよね?たぶん)。昔、『ぼっけえ、きょうてえ』を読んで「なんちゅう怖い土俗怪談物…
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『グラン・ヴァカンス ~廃園の天使Ⅰ~』/飛浩隆 ◎

飛浩隆さんの『グラン・ヴァカンス ~廃園の天使Ⅰ~』 。私の〈読みたい本リスト〉のメモに、「AI達が封じられた、VR世界の崩落の一日」と書いてあって(このメモ書いたのがいつかも思い出せない・・・)、たぶん私は〈ひと〉と〈機械〉の狭間で揺れ動く物語的なものを期待していたと思うのですが、揺れ動くどころか、本書のAI達は確固とした個性や感情や…
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『主婦悦子さんの予期せぬ日々』/久田恵 〇

やっば~い!!身につまされるし、イタイし、イライラするし、・・・すっごい勢いで読んじゃったですよ!専業主婦の悦子さん、定年退職後の嘱託で週数回仕事に行ってる夫、半分ニートな息子、という家族に、親の反対を押し切って結婚したはずの娘が出戻ってきた挙句に悦子さんの母の家に転がり込む。その母と言えば、離婚&早期退職してきた息子(悦子さんの弟)と…
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『不思議の国の少女たち』/ショーニン・マグワイア ◎

その寄宿学校に通う子供たちは、〈異世界に行ったことがある〉。心ならずも、現実世界に帰ってきてしまった彼らのために、現実と折り合うすべを教えるその学校で、連続殺人が起きる。ショーニン・マグワイアさんは、この『不思議の国の少女たち』が日本で初めての紹介となる作家さんなのだそうです。設定が面白く、すいすいと読め、そしてラストにはちょっとしんみ…
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『夢みる葦笛』/上田早夕里 ◎

新聞の書評か何かで、「あ・・なんか私の好みに合いそう」と〈読みたい本リスト〉入りさせていた、上田早夕里さんの短編集・『夢みる葦笛』。想像以上に、私の感傷的な嗜好に寄り添ってきました!!他の作品も読んでみたくなりますねぇ。遠い未来で、並行世界で、はるかかなたの宇宙の先で、〈異なる存在〉と交流し影響を受ける〈ひと〉の物語たち。ファンタジーと…
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『あるかしら書店』/ヨシタケシンスケ ◎

ヨシタケシンスケさんの『あるかしら書店』を訪れる人達は、「こんな本はあるかしら?」と店主に尋ねます。そうすると店主のおじさんは店の中から何冊かの本を取り出し、紹介してくれるのです。さてさて、私だったらどんな本を「あるかしら?」と尋ねようかしらん(笑)。 しかしこの本屋さん、なかなかの品揃えですねぇ。そして、店主さんの知識もとんでもない…
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『人ノ町』/詠坂雄二 〇

荒廃した世界に点在する町を、一人の旅人が巡る。詠坂雄二さんの『人ノ町』では、彼女のそんな淡々とした旅路が描かれて行きます。 何故、彼女は旅を続けていくのか。どこへ至ろうとしているのか。分からないながらも、それぞれの町で彼女が出会う人・出来事を共に経験していく、読者(私)。世界は、かつて繁栄していたものの、何かの事情があり衰退したようで…
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『機巧のイヴ ~新世界覚醒篇~』/乾緑郎 ◎

いやぁ、スチームパンクっていいですよねぇ!重厚な雰囲気があるのに、登場人物たちの動きは鮮やかな活劇で。乾緑郎さんの『機巧のイヴ ~新世界覚醒篇~』も、とてもカッコよかった・・・!本作の物語は、前作『機巧のイヴ』 から約100年後の新世界大陸(アメリカを模しているらしい)の「万国博覧会」開催を巡って起こる様々な事態の中で、動かざる機巧人形…
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『滅びの園』/恒川光太郎 ◎

ある日突然、地球上空に現れた<未知なるもの>。その中に存在が確認された男・鈴上誠一。恒川光太郎さんの描く、ささやかな理想郷と地上の悪夢、その中を生き続ける人々それぞれの戦いと信念、そして孤独。突然現代に異次元が滑り込んできたという設定で始まる『滅びの園』、展開が気になって、すごい勢いで読みふけりました! 何故、それは突然地…
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『正しい女たち』/千早茜 〇

・・・すごく、ゾワゾワする6編。千早茜さんの作品って、どうしてこうも後ろ暗い心持ちを逆なでするのかしら(笑)。多分ねぇ・・・〈上っ面キレイに見せてても一皮むけば誰だってドロドロ、だなんて当たり前だよ〉と嘯いてるのが、それすら欺瞞だって気付かされるから。ああ、抉られる。本作のタイトル、『正しい女たち』の『正しい』って何なんでしょう。誰にと…
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『定年オヤジ改造計画』/垣谷美雨 〇

男尊女卑甚だしい男が定年退職後、嘱託の仕事もなくなり家のことも一切せず、一日中家にいる。う~わ~、ちょっと想像しただけで、気が狂いそうになりますな。そりゃ、奥さんも夫源病になるわ~(-_-;)。垣谷美雨さんの『定年オヤジ改造計画』は、読んでてむかっ腹立ちまくりで、いやあ、疲れた疲れた(笑)。あ、読む方はサクサクと進みましたよ。このオヤジ…
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『はなとゆめ』/冲方丁 〇

清少納言が『枕草子』を書くに至ったその背景と、彼女の宮廷出仕生活を中心に描いた、『はなとゆめ』。中宮定子の教養の高さや一族の反映を担う強さ、一条帝との深く温かい愛情、周囲の人々を盛り立て華やがせるその『はな』に惹かれ、中宮様の番人でありたいと願いながら仕えた清少納言の日々が、素晴らしかったです。あら、私冲方丁さん読むの、初めてだったわ(…
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『氷獄』/海堂尊 ◎

あの【バチスタ・スキャンダル】の裁判を描く『氷獄』。・・・実をいうと、「え~、今更バチスタ・スキャンダル??」って一瞬思ってしまいました、ワタクシ。ホント、海堂尊さん、ごめんなさい!この物語は、〈桜宮サーガ〉には絶対必要なエピソードでした・・・! 表題「氷獄」(中編)と3つの短編からなる本作。今まで発表されてきた〈桜宮サーガ〉の物語の…
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『ブルーマーダー』/誉田哲也 〇

誉田哲也さんの〈姫川玲子〉シリーズ6作目。『インビジブルレイン』の結果、警視庁捜査一課から所轄へ移動した姫川は、暴力団組長惨殺事件を捜査する。捜査線上に浮かびあがったのは、池袋の暴力組織の面々を次々と襲い、不活性化させる殺人鬼、『ブルーマーダー』であった・・・。 いやぁ・・・姫川シリーズってさぁ、殺人シーンが非常にえぐいんですよねぇ・…
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『感染遊戯』/誉田哲也 ◎

誉田哲也さんの〈姫川玲子〉シリーズの、スピンオフである本作『感染遊戯』。とある会社員殺人事件の捜査本部に乗り込んだガンテツこと勝俣は、姫川の持つその資料を一見し、「15年もよく逃げ回ったものだ」と言い放つ。「(元)官僚傷害或いは殺人」という共通のキーワードを持った、彼の15年前の事件の回想と現在関わる捜査が交錯する。 短編3つと中編1…
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