『楽園の烏』/阿部智里 〇

阿部智里さんの〈八咫烏世界シリーズ〉、第2部開始!です。1部で描かれた山内という世界とその危機、2部ではどう展開しているのか?と思っていたら、『楽園の烏』というタイトル。なんだか、意外なネーミングだと感じられました。 タイトルにに微妙な違和感を覚えながら読み始めると、だんだんにその違和感の正体が明らかになって来ます。気まぐれな養父から…
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『草々不一』/朝井まかて 〇

これは、江戸町人の日常を描いた『福袋』と対を成す作品ですねぇ。本作『草々不一』は、時代は同じく江戸期、描かれるのは武家社会。と言っても、華やかな職に就く有名な人々ではなく、牢人者だったり出世に悩む者だったり、「武士たるもの、こうあらねば」という面目を保つために、迷ったり苦心したりする、なんとも人間味の深いものたちの物語です。やっぱり朝井…
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『三千円の使いかた』/原田ひ香 〇

人によって、三千円の価値はそれぞれ。御厨(みくりや)家の祖母・琴子、母・智子、長女(既婚)・真帆、次女(独身)・美帆、それぞれにとっての〈お金とは〉を緩やかに描く原田ひ香さんの『三千円の使いかた』、それぞれ違う彼女たちの事情、考え方、その考え方の変わって行く様子、興味深かったです。 アラフィフで主婦の智子の章が、一番刺さったかな~。離…
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『姑の遺品整理は、迷惑です』/垣谷美雨 〇

ううう、身につまされすぎて、胃が痛いです、垣谷美雨さん(笑)。いや、まだ現実には両親・義両親ともに健在ですが、いずれはたぶん・・・、我が身です。『姑の遺品整理は、迷惑です』 は、急死した姑の住んでいた団地の3DKを引き払うために、その遺品整理をしなくてはならなくなってしまった望登子の奮闘物語。 最初の頃は、ひたすらため込み気質の姑を恨…
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『古生物 ビジュアル大図鑑 ~生命誕生から古生代まで 進化の謎と生命の神秘に迫る!~』/洋泉社MOOK ◎

先日『わけあって絶滅しました。』を読んで、なんて残念で愛おしい生物たちよ・・・と思ったものですが、こちらの『古生物 ビジュアル大図鑑 ~生命誕生から古生代まで 進化の謎と生命の神秘に迫る!~』は、CG復元イラストで描かれる、オールカラー図鑑です。真面目です(笑)。これ・・著者は誰だと言えばいいんだろう?・・・執筆・編集・CG制作・・・色…
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『ゆらぎの森のシエラ』/菅浩江 〇

読んでて、違和感があったんですよね。あれ、私何読んでるんだろうって。菅浩江さんの作品のつもりで読み始めたのに、何か違う。この違和感は何だろうと思いながら、『ゆらぎの森のシエラ』を読み進めていきました。 違和感の正体は、私の勝手な期待だったことが判明します(笑)。私にとって今までの菅作品は〈ひと〉と〈機械〉狭間で揺れ動く物語だったり、遠…
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『CAボーイ』/宮木あや子 ◎

あ~、面白かった!!楽しかった!!この作品は宮木あや子さんのノリテンポ良し系ですねぇ!読みながら色んなツッコミを入れたり、爆笑したり、大変忙しい読書となりましたよ♪主人公・治真は20代後半なので、『CAボーイ』というタイトルにはちょっと「ボーイ・・・???」ってなったんですけど、途中で『校閲ガール』をはじめとする〈校閲ガール〉シリーズと…
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『神様の暇つぶし』/千早茜 〇

物語の終盤に差し掛かって、「わからない・・・理解できない、いや、理解したいのかどうかも分からない」と思ってしまったのです。千早茜さんの描く、焼けつくような情動とそれが一気に去ってしまってもなお、生き続けてしまったうら寂しさに、焦燥と共に突き放されたような気持ちになりました。『神様の暇つぶし』というタイトル、誰が何が〈神様〉で〈暇つぶし〉…
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『ババア上等! 大人のおしゃれDO!&DON'T!』/地曳いく子×槇村さとる ◎

『ババア上等! 大人のおしゃれDO!&DON'T!』というタイトルと、表紙の凛としてカッコいい女性のイラストが目を引く本作。スタイリストである地曳いく子さんとスタイリッシュな女性を描かせたらピカイチの漫画家である槇村さとるさんがタッグを組んで、「おしゃれ更年期」でおしゃれ迷子になっている女性たちに、手を差し伸べてくれました!「おしゃれ」…
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『Another 2001』/綾辻行人 ◎

図書館でこの『Another 2001』 を受け取った時、正直「ヤバい・・・」と思いました。まず、京極作品張りに分厚くて重い(笑)。そして、前作『Another』及び『Another エピソードS』で語られた、繰り返す理不尽な〈災厄〉や〈死者〉の存在の不気味さを思い出して。これは、心してかからないと、とんでもなく難航する恐れがあるわ・・…
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『完璧じゃない、あたしたち』/王谷晶 〇

たくさんの「あたしたち」の関係を描く、王谷晶さんの『完璧じゃない、あたしたち』。新聞の書評を見て、面白いかなと思ってリスト入り。23もの短編があり、様々な「あたしたち」がいて、理解出来たり出来なかったり。軽い文体で、するすると読み易かったですねぇ。 最初の物語「小桜妙子をどう呼べばいい」は「自分の1人称を選択できない女」の話。実を言う…
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『シーソーモンスター』/伊坂幸太郎 ◎

2021年、最初の読了本は伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』です。まあ、本当のことを言うと、21年になってから読んだのはほんの十数ページなのですが・・・(年末は忙しい、と言い訳させてください;;)。この作品は、「人と人の対立」というキーワードで、「海族と山族の血筋をひく者同士はぶつかり合う運命にある」という設定を共有させた、『螺旋プ…
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水無月・R的・2020年読了作品 ベスト10!

さあ、2021年になりました。皆さま、あけましておめでとうございます~!! 去年は、本当にいろいろなことがありました。早春から水面下でうごめいていたコロナ禍が一気に世の中を変え、非常事態宣言、新しい生活様式、そして未だにコロナに対する有効手段がほとんどない、私たち。そんな中でも、〈本を読み、物語の世界を楽しむ〉ことは私にとって、とても…
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『零號琴』/飛浩隆 ◎

いやあ、壮大というかもうホント、大変でしたわ~。『グラン・ヴァカンス ~廃園の天使Ⅰ~』で私の心をわしづかみにした飛浩隆さんの『零號琴』、SFでファンタジーでしかも世界観説明がないままに物語が始まるもんだから、世界観が朧げに出も見えてくるまでずっと、「???」が私の頭の中をピヨピヨと飛び交っておりました。 とてもとても、未来の話。人類…
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『わけあって絶滅しました。』/丸山貴史(監修:今泉忠明) ◎

早川いくをさんの〈へんないきもの〉シリーズが大好きな私。丸山貴史さんの〈ざんねんないきもの〉シリーズも実は注目してたんですが、出版されて久しく今更どうだろう…と思ってたところにこの『わけあって絶滅しました。』が書評で紹介され、やっぱり読もう!ということになったのでした。結構、図書館で順番待ちしましたよ~。いやぁ、トホホな生物満載で、読み…
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『発現』/阿部智里 △

〈八咫烏〉シリーズの阿部智里さんのシリーズ外の第1作。・・・なんだけど、う~ん、なんだろこれ。私的にはちょっと不完全燃焼だなぁ。母を自死で亡くした兄妹に『発現』した、怖ろしい幻覚。その過程と苦しみを追う平成30年パートと、戦争帰りの兄の自死の謎を追う弟の昭和40年パートが交互に語られていく・・・。 う~ん、これねぇ、澤村伊智さんだった…
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『四畳半タイムマシンブルース』/森見登美彦 ◎

モリミーこと森見登美彦さんの原点ともいえる〈四畳半にわだかまる腐れ大学生〉が遺憾なくその能力?を発揮する物語(笑)。かつてワタクシのトホホ愛を大いにゆすぶってくれた『四畳半神話大系』のメンバーが、突然現れたタイムマシンを利用して、昨晩壊れてしまったエアコンのリモコンを取りに行こうとしたことで始まる、ドタバタコメディー、『四畳半タイムマシ…
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『友達未遂』/宮西真冬 ◎

イヤミス感たっぷりの表紙にちょっと腰が引けつつも、「書評では爽やかな余韻ってあったし・・・」と読み始めた、宮西真冬さんの『友達未遂』。読み始めたら、痛いのなんのって・・・、グイグイと読まされました!すごい!! 山の奥にある、全寮制の私立女子校・星華高等学校。寮では、三年生と1年生が同室となり、マザー・チャイルドとして世話・指導・保護さ…
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『30センチの冒険』/三崎亜記 ◎

三崎亜記さんのキーワードが多出する作品。寝過ごしたバスの終点で下ろされた図書館司書のユーリは、〈大地の秩序が乱れた世界〉に紛れ込んでしまう。渡来人としてその世界で〈救世主〉として期待された彼が持っていたのは、30センチのものさしであった。彼の『30センチの冒険』は、この世界を救うのか。ユーリは、元の世界に戻ることが出来るのか・・・。 …
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『理由あって冬に出る』/似鳥鶏 〇

『彼女の色に届くまで』 を読んで、似鳥鶏さん面白いなぁ・・・となり、さっそく図書館で予約を入れた本作『理由あって冬に出る』。似鳥さんのデビュー作なんですってねぇ。テンポよく進むライトミステリで、初々しさも感じられる、いい作品でした!! 文化部部員たちが出入りする芸術棟に幽霊が出る、という噂が発生し、それを恐れた部員たちが練習できる場所…
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