『雲上雲下』/朝井まかて 〇

どこともわからぬ場所で、尾の短い子狐にせがまれて古今東西の物語を語る「草どん」。物語の持つ「力」とその運命、希望の持てる終わりにホッとしました。朝井まかてさんの語る『雲上雲下』すべての世界の物語、〈物語というものの奥深さと力強さ〉を再認識する読書となりました。 怪我をした子狐を助けた山姥も加わり、様々な物語が語られてゆく。龍の子の物語…
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『ドS刑事 ~井の中の蛙大海を知らず殺人事件~』/七尾与史 〇

死体愛好癖が極まり死体を見たいからと警官になり、捜査一課強行犯係に所属する刑事・黒井マヤ(父は警視監)。彼女に見初められ静岡県警から引き抜かれたイケメンな相棒・代官山(通称代官様)。少女のような可愛らしさを持つ、東大卒キャリア(ぽんこつ)の浜田。この三人が乗り込んだ豪華客船・リヴァイアサンに爆弾が仕掛けられ、機動隊爆弾処理のエキスパート…
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『ずうのめ人形』/澤村伊智 ◎

2年半前、『ぼぎわんが、来る』で私を恐怖のどん底にたたき落としてくれた澤村伊智さん。本作『ずうのめ人形』も、最初はグロくはあるものの普通のホラーに見えていたのが、途中からとんでもない展開に。「ホラー読むなら、夏だよな」と思って意気揚々と図書館から借りて来たんですが、背筋凍りましたわ~。 オカルト雑誌編集部でバイトをしている青年・藤間は…
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『世界はハッピーエンドでできている(2)』/下西屋 ◎(コミックス)

前巻『世界はハッピーエンドでできている』同様、「登場人物(ひと・モノ・妖怪など問わず)みんながすべて幸せになれる」物語たち。上っ面の優しさではなく、本当にその人の背景にまで踏み込んだ上での酸いも甘いも噛み分けたやさしさがあるので、ちょっと心が痛んだとしても、必ず幸せな気持ちになれます。下西屋さん、ホントに最高です!『世界はハッピーエ…
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『殺戮にいたる病』/我孫子武丸 〇

うん、実は〈叙述トリック〉ってことは、知ってて読んだんですよね。な・の・に!まるっと騙されました・・・最後の最後まで!!いや、最初の方で「んん?なんかこれおかしくないか?」って思ったんですけどね、殺人描写のグロさに目眩まされちゃって、そっちに気が行ってしまって(グロいのはあんまり得意じゃないんで)。我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』、新…
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『砂上』/桜木紫乃 〇

北海道の片隅で細々と生きている、作家志望の柊玲央。数年前に離婚した元夫からの慰謝料とビストロ勤務で、何とか生活をしている。桜木紫乃さんの描く作家という者の業の物語『砂上』は、桜木さんの私小説ではないかと思うほどのリアルさをもって丹念に書き込まれる〈虚構〉の切実さが、狂おしい物語でした。 玲央の応募したエッセイ大賞を主宰する婦人誌の女性…
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『世界はハッピーエンドでできている(1)』/下西屋 ◎ (コミックス)

〈タテ読みタダ読み♪〉は過去のこととなって久しい(笑)、縦読みマンガアプリ・〈comico〉。長らく連載を読み続けて来た作品が、とうとう完結しました。ずっと〈タダ読み〉させて頂いてたんですけどね、最終話を読んだらどうしても「紙の書籍」でほしくなり、楽天ブックスでポチってしまいました♪下西屋さんの『世界はハッピーエンドでできている(1)』…
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『ヴィオレッタの尖骨』/宮木あや子 〇

余すところなく、宮木あや子さんのR-18系というか、ダークサイド系ですねぇ。 でも、歪んでるって、言ってしまっていいの?何をもって、歪んでいる、いないを判断する? 小市民を自認する私だけど、私の身の回りにある〈普通〉が、本当に〈普通〉? そんな疑いにじわじわと侵食される感覚と、甘く爛れた香りが充満してくる、『ヴィオレッタの尖骨』。…
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『東京自叙伝』/奥泉光 〇

時に多数の鼠や地下生物や鳥などに拡散し、時に一人の人間に凝縮しながら、長きにわたって「東京」という土地に意識があり続ける存在の〈私〉。 その私が語りだす、5人の人間に凝縮していた時代の物語、『東京自叙伝』。 いやぁ、読むのに時間がかかってしまって、ちょっと疲れました、奥泉光さん。 この作品、感想難しいです…。 面白かった、と…
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『魔王城でおやすみ(6)』/熊之股鍵次 ◎ コミックス

熊之股鍵次さんが描く〈魔王城でおやすみ〉シリーズの6冊目、『魔王城でおやすみ(6)』。魔族たちみんなが姫を大好き過ぎて、ホントに可愛い・・・。この連中、ホントに魔族?ホントに悪役?どうなの(笑)?そして、そんな魔族たちに対して、全力で傍若無人モードを発揮する姫も素敵です♪ 人間界でしか手に入らない「すやすや☆低周波くん」が欲しいと、魔…
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『あとは野となれ大和撫子』/宮内悠介 ◎

いやぁ、面白かった!! 大統領が暗殺され、議員たちは一斉に遁走、残されたのは後宮(と言ってもいわゆる妾女の住処ではなく女性の教育機関)の女性たち、という中央アジアの架空の国・アラルスタンを舞台に、その後宮の女性たちが国を守り支える奮闘を描いた、爽快な物語。 『あとは野となれ大和撫子』という軽快なタイトル、高等教育を受けた女性たちの苦…
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『火の中の竜 ~ネットコンサルト「さらまんどら」の炎上事件簿~』/汀こもるの 〇

車椅子の美青年所長・オメガ率いる、ネットよろず相談所「さらまんどら」。 彼らの得意な分野は「炎上案件」。 店のサイトが炎上してしまったパソコン教室の生徒を連れて行った「先生」こと「ぼく」も、その仲間に加わることになり、事件にかかわっていくことに・・・。 汀こもるのさん、初読み作家さんです。勢いのある展開で、大変読みやすかったです。…
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『ディレクターズ・カット』/歌野晶午 ◎

う~わ~。後味悪~い。 さすが歌野晶午さんだよなぁ(^^;)。 まさに、『ディレクターズ・カット』。 肥大化する自己顕示欲(承認欲求)、捩くれ暴走する「脚色された事実」、救いのないラスト。 しかも、実際ありそうなディティールの連続で、読んでいてゾワゾワしました。 知り合いの若者たちを使ってやらせ動画を作成していた製作会社の…
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『異人館画廊 ~失われた絵と学園の秘密~』/谷瑞恵 〇

絵画に対する感性の鋭さや両親の養育放棄からイギリスへ留学し、スキップで大学で図像学を修めた此花千景は祖父の死後帰国し、祖母の営む「異人館画廊」で暮らしている。 千景も一員である稀覯絵画鑑賞グループ・キューブのメンバーが関わる、図像が使われているという絵画にまつわる事件を描く〈異人館画廊〉シリーズ。5冊目にあたる本作『異人館画廊 ~失わ…
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『女たち三百人の裏切りの書』/古川日出男 〇

世に流布している『源氏物語』の「宇治十帖」は贋物であるとして、没して百余年の紫式部の亡霊が立ち現れる。「ほんものを語ろうぞ、物語として書にし、世に広めよ」と宣言して・・・。古川日出男さんが描き始めた〈本物の「宇治十帖」〉は、亡霊の語る物語の域を超え、夢と現と虚と実を増幅させながら、時代をの趨勢を飲み込んでいく。『女たち三百人の裏切りの書…
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『魔王城でおやすみ(5)』/熊之股鍵次 ◎ コミックス

熊之股鍵さんが描く〈魔王城でおやすみ〉シリーズの5冊目『魔王城でおやすみ(5)』。 日々、快眠を求めて魔族たちを蹂躙するスヤリス姫(笑)。 ホントにホントに姫ったら、人間界に帰る気全ッ然ないよねぇ・・・!! 姫の傍若無人はとどまるところを知らず、魔族たちの姫大好きぶりもとどまるところを知らず、魔王城内の混乱は加速するばかり。 で…
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『サムライ・ダイアリー ~鸚鵡籠中記異聞~』 天野純希 〇

『サムライ・ダイアリー ~鸚鵡籠中記異聞~』 天野純希 〇 実在の尾張藩士・朝日文左衛門が26年間書き続けた日記の「秘本」が綴られる『サムライ・ダイアリー ~鸚鵡籠中記異聞~』。 表本は実在してて、当時の世相・風俗を知る貴重な資料なのだそうですが、こんな異本があったら、こっちの方が世の中には受けたでしょうね(笑)。 天野純希さんの…
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『室町繚乱 ~義満と世阿弥と吉野の姫君~』/阿部暁子 ◎

室町時代の知識があまりないまま読み始めたのですが、阿部暁子さん、大変面白かったです。 世間知らずだった南朝の皇女・透子の成長を描いた『室町繚乱 ~義満と世阿弥と吉野の姫君~』、相争う南北朝及び幕府という複雑な政治事情を背負った若者たちの苦悩と決意を咲き乱れさせる、力強い物語でした。 吉野の山奥の南朝から、北朝に寝返った楠木正儀を…
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『魔王城でおやすみ(4)』/熊之股鍵次 ◎コミックス

人間界から魔王に攫われてきたスヤリス姫。 勇者による救出を涙ながらに待って・・・ません、全然。 相変わらず、帰る気ナッシングだよね~、姫。 熊之股鍵さんが描く〈魔王城でおやすみ〉シリーズ第4弾『魔王城でおやすみ(4)』、魔王城からさらに「旧魔王城」に攫われたって、姫は快眠を求めることは怠りません(笑)。 魔族も実は一枚岩では…
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『異人館画廊 ~当世風婚活のすすめ~』/谷瑞恵 〇

イギリスへ留学し、スキップで図像学を修めた此花千景は、祖母の営む「異人館画廊」で暮らしている。 千景と画廊に集うキューブのメンバーが関わる、図像が使われているという絵画にまつわる事件を描く〈異人館画廊〉シリーズ。本作『異人館画廊 ~当世風婚活のすすめ~』では、千景の幼少時の誘拐事件の関係者も登場するのですが・・・。 谷瑞恵さん、千景…
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