『天使』/佐藤亜紀 △

う~~~む。なんでこの作品が「読みたい本リスト」に入ってたか、全然覚えていない・・・。新聞かなんかの書評だと思うんだよね・・・。書評って、ホント当たり外れがあるからな~。いや、悪い作品ではないと思うのだ。だけど、水無月・Rの興味に全然引っかからなかった・・・残念!ってやつなのである。
こういうのが好きな方もいると思います、そういう方、ホンットごめんなさい!

第一次世界大戦前から真っ最中にかけての欧州。「感覚」という能力を駆使してオーストリア帝国の諜報活動をする顧問官の元で、その能力を研ぎ澄まされた主人公・ジェルジュは、国の為・顧問官の為に暗躍する。「感覚」とは一種の超能力。意志の力だけで相手をねじ伏せたり、相手の頭の中から情報を根こそぎ引っぱり出したり、違う情報を植えつけたりする。そんな「感覚」を持った能力者が多数、欧州の戦乱を陰で支え、お互いの能力を打ち交わし、戦っていた。ジェルジュは、その中でも相当な能力の持ち主であったが、それゆえ過酷な争いに挑まねばならなかった。

てな、お話なんですが、とにかく高校時代「日本史専攻」だったし今現在も無教養で、この時代の欧州の国家間の関係、重要人物の名前、更に言うと大まかな歴史すら、全っ然頭にないため、物語の流れが把握しづらかったのであります。
更に言うと、非常に文体が固い。こう・・・なんて言うのか「磨き上げた金属のような硬質な」とでも表現したらいいのか、読んでいてアタマの中でキンキンと響くんですよ。非常に難儀な文体でした。

基本的に、人さまの感想を読む前に記事を作ってUPするのが私のやり方なんですが、さすがに今回ばかりはあまりの難解さに、Amazonのレビューをちょっと読んでしまいました・・・。そこで、こういう文体が著者佐藤亜紀さんの魅力の一つであると紹介されてました。そうか~、水無月・Rみたいに単純な人間には理解できなかった深い世界だなぁ~。ちょっと、トホホな気持ちですね(-_-;)。

そんな(水無月・R的には)苦労して読み切った、この『天使』ですが、その「感覚」を使った戦いの熾烈さは、恐るべきものを感じました。もちろん、私にはそんな能力はないんですが、なくてよかった・・・と。その能力を持つものは、否応なく能力を持つ者同士の戦い(例え同じ体制に与していても)に投げ込まれ、無理やりにでも能力を使い向上させ、さもなくば能力に喰われて廃人になってしまう。
ジェルジュはその能力を持つ者の中でも、磨き抜かれた彩を放つ、強力な存在なんだけど、育ちのせいか全然自分を大事にしていない気がする。読んでいて「そこは逃げろよ!」と叫びたくなったこともしばしば。そういう意味でも、怖い作品でしたね。

(2008.02.04 読了)

天使

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  • 佐藤亜紀「天使」

    Excerpt:  佐藤亜紀の小説の主人公は、大抵何かしらどこか荒んでいる。  まともな家庭環境にいない人ばかりだからこそなのか、鬱屈して身を持ち崩してしまうと。  この物語の主人公ジ ... Weblog: 日々のんぽり racked: 2015-11-17 13:39