『六月の夜と昼のあわいに』/恩田陸 △

うわぁ・・・ぜんっぜん、ダメだったわ~・・・。
なんて言うか、とりとめがないというか、掴みどころがないというか。
絵と詞と文章のコラボ、というのも、芸術的センスの全くない私には、響きませんでした・・・。
多分・・・こういうの好きな方もいらっしゃいますよね、ホントすみません。
恩田陸さんの、ふつふつと静かにたぎるような怖さとか、好きなんですけど。どうも、本作『六月の夜と昼のあわいに』は、水無月・Rには、合いませんでした・・・。

物語が短いからか、世界観を把握できないうちに終わってしまう。現実とはちょっとブレているような、そのブレている感覚がつかみきれないからか、物語に入っていけない・・・。
なんだかなぁ・・・。

そんな中で、コレはいいよ!と思ったのが「窯変・田久保順子」。母の胎内にいたときから、己の並々ならぬ才能を自覚していた、田久保順子。しかしながら、産まれたのはそれを生かせる環境ではなく・・・。
そして、彼女が迎えた結末とは。迎えるはずだった、未来とは。
いやぁ。こういうオチにするんだ!なるほどねぇ!と感心いたしました。
確かに考えればそうだよねぇ~、っていうのもあるし、あえてそういう方向へ持って行ったか~、というのもあるし。
明るい終わりじゃないし、酷い話なんだけど、なんだかよかったです。

あと、「Y字路の事件」も良かったな。とあるY字路で起こった、過去と現代の交錯。温かい気持ちになりました。でも自分がそれを体験したいかどうかっていうのは・・・ちょっと考えてしまうけど。

あ、そうだ。物語の感想じゃないんですが。「唐草模様」で、
~~耳垢が乾いているのは弥生人の名残りで、湿っているのは縄文人の名残りだと聞いたことがある。~~ (本文より引用)
というのがあります。これに絡めて、水無月・Rの家族ネタを一つ。
私は湿ってる派、ダンナは乾いてる派です。ダンナと出会うまで、耳垢が乾いてる人がいるなんて、知りませんでした(^_^;)。そして、長男が湿ってる派・次男が乾いてる派です。きっちり分かれてます。兄弟そろって掛った小児耳鼻科の先生が笑うほど、看護婦さん達が面白がってのぞきに来るほど、きっぱりと。
縄文人&弥生人の話は知ってましたが、同じ両親から生まれた兄弟でここまでキッチリと分かれてるとすると、彼らの子供がどうなるのか(そして奥さんはどうなのか)が結構気になりますね(笑)。

(2010.01.29 読了)

六月の夜と昼のあわいに
朝日新聞出版
恩田 陸


Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

苗坊
2010年01月29日 23:46
こんばんわ。
私もダメでしたねぇ・・・^^;
好きな方もいると思いつつもダメでした。
頑張って理解しようとしましたがだめでした^^;
面白かったのもあったんですけどね。
「窯変・田久保順子」は面白かった!
あのラストも切なくも痛快といいますか。
「Y字路の事件」も面白かったです。
私もそれを体験したいかというと・・・
考えますが^^;
2010年01月29日 23:49
苗坊さん、ありがとうございます(^^)。
深淵なる芸術の相乗効果・・・なのかなぁ(^_^;)。
「窯変・田久保順子」は、かなり印象的ですよね(笑)。でも、それもありだと思います♪
2010年02月01日 05:19
同じく私もダメでした~^^;どうコラボしてるのか、よく分からなかったです;;;
「窯変・田久保順子」のラストには「そっちか!」と思わずツッコミを入れてしまいました(笑)暗かったけど、印象に残る作品でしたね。
june
2010年02月01日 18:54
これはよくわかりませんでした。
短すぎて世界観をつかむところまでいくことができませんでした。恩田さんはやっぱり長編のほうがいいかなぁ。

耳垢の話、高校の生物の授業の遺伝の時に知って驚いたんですが、水無月・Rさんのお宅はそれを体現してたんですね!

2010年02月01日 22:54
>すずなさん。
コラボのはずが、全然理解できなかった。お仲間がいて、安心いたしました(笑)。
「窯変・田久保順子」の終わりは、何とも救いがないんですが、それでもちゃんと納得がいくんですから、やっぱり恩田さんてすごいんだなぁ…(^_^;)。

>juneさん
私も、恩田さんは長編の方がいいなぁ~って思いました!(←そんなに読んでないクセに!)
未だに兄弟の耳かきをしてやるときは、どうしても笑っちゃいます。「ハイ縄文人が先」「次は弥生人ね」って(笑)。

この記事へのトラックバック

  • 六月の夜と昼のあわいに 恩田陸

    Excerpt: 六月の夜と昼のあわいに ミステリー、SF、ファンタジー、ノンフィクション等々……あらゆる小説の形式と恩田作品がもつ魅力をすべて投入した、「夢十夜」を思わせる全く新しい小説集。フランス文学者・杉本秀太.. Weblog: 苗坊の徒然日記 racked: 2010-01-29 23:44
  • 六月の夜と昼のあわいに(恩田陸)

    Excerpt: 短歌(詩、俳句)とイラスト、そして恩田さんの短編がコラボした作品集。 Weblog: Bookworm racked: 2010-02-01 05:13
  • 「六月の夜と昼のあわいに」恩田陸

    Excerpt: 六月の夜と昼のあわいにクチコミを見る 記憶や感覚の断片、時空を超える不思議なずれ。どれもが美しいのだけれど、心がざわざわと不安になるような不穏なものを隠し持っている恩田さんらしい物語でした。こう.. Weblog: 本のある生活 racked: 2010-02-01 18:54