『論理と感性は相反しない』/山崎ナオコーラ ○

び・・・微妙だ~。
表題『論理と感性は相反しない』に出てくる神田川がいい。だから、他の神田川やその友人が出て来る短編は良かったんだけどなぁ。ううむ。
山崎ナオコーラさんの作品は、ええと、初読みですね。

「論理と感性は相反しない」で、論理派の真野と感性派の神田川が付き合い初めに、「口争いになったらお互いの土俵には上がらない」という協定を結ぶんだけど、なかなか難しいよね~。私、だいたい人と言い争う時はそうなっちゃってるから、ちょっと反省した。とはいえ、たぶんこれからも無理だとは思うんだけどねぇ…。
ふたりが同棲しているときに起こった、風呂の空焚き事件。真野の怒りもごもっともだけど、ちょっと余裕なさすぎ。しかもそれを煽るかのように、ふざける神田川もよくないよねぇ。いったん出て行った真野が2週間で戻ったので、逆にびっくりしたわ・・・(^_^;)。
だけど、ラストが小気味いい。めでたしめでたしではなく、同棲生活が終わっちゃったことを明記してるんだから。
その後別の短編「プライベートをなくせ!」で、山崎さんをモデルにしてるの?というような、作家の「矢野マユミズ」が、神田川の友人として登場。このマユミズさんがまた、面白い。作家も、やっぱり色々大変なのねぇ。「ミルフィーユ」での彼女の人生が簡単に語られるんだけど、その中でさらりと「ノーベル文学賞受賞」とある。ニヤリとしてしまった。小説街道を邁進する矢野の人生の物語が、孫の出した回想録『ぼくのおばあちゃん』で老いらくの恋をばらされるところで終わるのが、特にい。
逆にイラッと来たのが、「アパートにさわれない」で再登場した真野。神田川と付き合ってた時は、ちょっと変わり者で繊細(神経質)な男の子だと思ってたんだけど、昔同棲してたアパートが取り壊されてたからって、酔って電話してくるかな。会ったら会ったで、仕事が大変大変、お金があるからすぐタクシーに乗っちゃう、なんて話するかな。イライラしちゃいました。

さて、合間合間に挟まれる別の短編の中で、一番よかったのは「芥川」
言わずと知れた『伊勢物語』の中の物語を、大胆に現代語訳してますなぁ(笑)。
箱入りのお姫様のはずの女(藤原高子)を、可愛い可愛いと言われ周りに言われてたけど普通の女の子で、ラブレターに対して「けっ」って言ったり、忍んできた男に対して「人生は賭けだからな」とのたもうたりするような女性に設定してるんだから。
だけど、ラストはやっぱり鬼に食べられちゃった扱いなんだ~。ここは「実は、やっぱりや~めたって言って勝手に帰っちゃった」ぐらいに彼女の自我を出させて、ひねった終わり方でもよかったかな、って気もしますね。
で、やっぱり男(在原業平)ってしくしく泣くんだ~。だから平安時代の男は嫌いなんだよ!(←それは水無月・Rの個人的意見だ(笑))

(2012.09.19 読了)

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講談社文庫 山崎ナオコーラ 講談社発行年月:2011年06月 ページ数:217p サイズ:文庫 IS


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