『ぬけまいる』/朝井まかて ◎

柄杓を持って、お伊勢に行こう♪
なんだか、私も旅に出たくなりました。…つっても、しがらみがイロイロあるから、ホントは出られませんが(^_^;)。
でも、猪鹿蝶3人と一緒になって、ワクワクしながら旅をすることが出来ましたよ。
朝井まかてさんの作品は、ホントに面白いなぁ。
伊勢参拝の抜け詣りって、知ってはいたけどこんな感じだったのねぇ。
『ぬけまいる』って言うタイトルも、面白いです。3人の意志の強さが伝わってくる気がしますね。(三人娘、参上!ってカンジ。)

娘時代は「馬喰町の猪鹿蝶」と呼びならわされ風を切って歩いていたお以乃・お志花・お蝶も、三十路を目前にしてなんだか人生うまくかみ合わない状態になっていた。
とある事情で思いつめていた譜代御家人の妻・お志花の誘いに乗って、小間物問屋の女主人(夫子供アリ)・お蝶と飯屋家業のお以乃(未だ独身)の幼馴染3人組は、家族に内緒でお伊勢へ抜け詣りすることに。
道中、小娘の詐欺にあったり、人助けをしたり、偽手形を作ってもらったり、詐欺の小娘の鼻を明かしたり、お以乃が恋と出会ったり、様々な出来事を3人の個性で懸命にそして楽しく乗り越えていく。
そして、とうとう到着したお伊勢では、賭場の博徒どもとの大乱闘もあり、お志花が念願をかなえ、お以乃の恋に決着がつく。

いやいや、ホント面白かった。
手形もないのに、抜け詣り用の柄杓持ってたら関所も通過できちゃうの?!と思ってたけど、さすがにそれは無理だったのね(笑)。
お以乃・お志花・お蝶の3人が、全く違った個性を持ってて、だけどそれがまたいいチームワークを生み出して、いろんな出来事に対処していくのがとっても面白い。
私は3人の中では、一番お志花が好きかなぁ。道中ずっと、侍の妻らしい抑制の利いた言動をしてるんだけど、喧嘩のシーンになるとビシビシと剣術の腕前を遺憾なく発揮、悪人どもをバッタバッタとなぎ倒す。カッコいいじゃないですか。
お以乃の子供みたいな純粋さも可愛いし、事あるごとに先陣切って突っ込んでいく威勢の良さも素敵だと思う。
お蝶の商才には、ホント感心した。お蝶のキャラはあんまり好きじゃないけど、でも美人で派手好きで目利きでちょっとわがまま、ってところがあるからこそ、他の二人には出来ないことが出来るんですもんね。
3人とも、うじうじしたところがなく、すっぱりととした気性、気風がよくて、喧嘩はしょっちゅうするけどお互いを思いやる心の強さはピカイチ。

あの時代、女性だけで旅に出るなんて凄い事なんだろうな、って予想はしてたけど、予想以上の波乱万丈(笑)。それでも案外、人情や度胸でで切り抜けられる事態もあるんですね~。
路銀も自分たちで稼ぎだし、それで贅沢まで出来るんだから、お蝶の商魂は大変たくましいですな。

お以乃の恋の相手、ごろさんがあの有名侠客だったとは、びっくりでした。
お伊勢での大乱闘の後、3人が3人ともすっきりとした気持ちで江戸に戻ることになったの、すごく良かったです。
まあ、帰りの道中も色んなことが起こりそうですけどね(笑)。
そして、江戸に帰ってからも、面白いことが起こりそう。3人のこれからも、とっても気になりますねぇ。

(2014.06.17 読了)

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この記事へのコメント

2014年06月23日 13:00
旅に出たくなりますよねー!まぁ、なかなかイキオイで行けないのがツライとこなんですけど^_^;

個性的な3人でしたが、この3人の関係も良かったし、協力して路銀を稼いだり、仕返ししたりと、本当に楽しかったですね!
お以乃の相手には私もビックリして思わず叫んじゃいました(笑)
是非とも続編を書いて欲しいものです。
2014年06月23日 21:58
すずなさん、ありがとうございます(^^)。
三者三様の個性で、より抜け詣りの旅が鮮やかに描き出されてましたよね!
読んでて、すっごくスカッとしました♪
願わくば、彼女らのその後を読んでみたいですね~(#^.^#)。

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