『世界はハッピーエンドでできている(4)』/下西屋 ◎ (コミックス)

2019年のベスト10記事にも書きましたが、この〈世界はハッピーエンドでできている〉シリーズって、素晴らしい。
『世界はハッピーエンドでできている(1)』から裏切られることなく続く、登場人物(モノや人外も含む)すべてが幸せになれるラストが、本当に、大好きです。作者・下西屋さんの卓越した発想力、構成力、画力などなど・・・『世界はハッピーエンドでできている(4)』、今回も愛と笑いと涙が満載の、素晴らしい物語でした~!

今作で登場するのは、「ウサギとカメ」「かちかち山」「笠地蔵」「雪女」「ヘンゼルとグレーテル」「一寸法師と親指姫」
「ウサギとカメ」のウサミンちゃんの一途な可愛らしさは応援したくなってくるし、亀吉さんピュアピュアでかわいいし・・・もう、たまらんのう。その二人の間に波風が?な「かちかち山」のタマキさんの七変化・・・うん、どれもタマキさんなんだよね。人に合わせるタマキさんの七変化は、是非私も見習いたい(笑)。
「笠地蔵」の地蔵ズの軽~いノリが楽しくて、隣の爺さんのひがみが少しずつ和らいでいく様子も、心温まる。
「雪女」の雪女と准教授が子供のころ知り合ってたとか、もうホント運命ですよね!!
「ヘンゼルとグレーテル」は、夢見がちなお父さんの発想にツッコミを入れるお母さんとか、猫魔女の家に来る猟師さん(あの人のおばあさんの若かりし頃の姿ですよね!)の筋肉ピチピチっぷりとか、ふらりと訪れる「白雪姫」の王妃様とか・・・もうホント大好き!
「一寸法師と親指姫」の一寸くんの夢見るボーイに対して両生類と合コンしちゃう親指姫の苦労性とか、楽しくてたまらない。

どの物語も、ほろ苦い部分もありつつも、真摯に「生きること」に向き合って報われるラストを迎える。
彼らの生きる物語の優しさや切なさは、普段気を抜いて適当に生きてる自分がちょっと恥ずかしくなります。
自分を大事にしながら、他者に対する優しさ、愛情に手を抜かない。
そういったことの大切さをしみじみと感じました。

今作で一番笑って、そして素敵だなぁと思ったのは、親指姫の合コンが「親指姫に好きな人がいる」とわかった途端「合コン改め対策会議」に切り替わったシーンですね。ねずみもモグラもカエルも、なんていい奴なんだ!彼らのアドバイスを受けて一寸法師に合いに行ったのに、ツンデレ発動しちゃうシーンもくすくす笑っちゃいましたねぇ。可愛い・・・可愛いよ!
一寸法師の華麗なるタイピングの方は、声を出して笑ってしまった・・・是非、生で見てみたい(笑)。

描き下ろし「なんでもない日」の中で一番好きなのは、一寸くんの「合コンしたい」に「八頭身美女のヘビ美さん」を連れてくる親指姫ちゃんですよ。しかも、靴屋の小人さんとヘビ美さん、カップル成立しちゃうし(笑)。
「誰も不幸にならない走れメロス」の王様、某お笑いトリオの鉄板ネタの流れに何故か嵌まっちゃってるし(笑)。そしていい人になっちゃうとか、可愛すぎるよ!!妹の結婚式の余興で漫才をやって「ややウケ」するメロスとセリヌンティウスとか・・・。じわじわ笑える・・・。

いやもうホント、どのお話も、ニヤニヤ笑って、ほっこりして、そして・・・我が身を振り返ることになって・・・。
自分を大切にしながら、誠実に、真摯に生きよう、と思いました。

(2020.01.03 読了)

水無月・Rの〈『世界はハッピーエンドでできている』シリーズ〉記事

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